皆が先生 たかひこん@デジタルメディアデザインコース
いよいよ明日となりました「名古屋造形大学公開講座2011」の第2回目講座、ELEFUNTONE(エレファント) による「アニメーションワークショップ」に向けたスタッフミーティングが行われました。
ELEFUNTONE(エレファント) はデジタルメディアデザインコースに非常勤講師として来て下さっている小林桂子先生、上山朋子先生などによる音と映像を使ったワークショップを企画運営しているグループで、今年の「名古屋造形大学公開講座2011」でアニメーションワークショップを行っていただきます。
中高生対象の今回のワークショップは、コンピュータとデジタルカメラ、それにマイクを使って短編のアニメーションを制作します、色々な機材を使って行いますので操作の説明などをデジタルメディアデザインコースの学生達に手伝ってもらう事になりました。スタッフとして参加するのはコースの4年3年のゼミ生に加え2年、それになんと卒業生まで参加してくれる事になりました。
名古屋造形大学公開講座はデジタルメディアデザインコースのイベントでは無いのですが、今回のワークショップは機材関連の運営などデジタルメディアデザインコースが得意とする分野なので、コースでお手伝いする事になりました。スタッフミーティングでは一通りの流れと注意点を説明、そして明日の午前中にもう一度本番と同じ手順でサンプル制作をスタッフで手順を確かめながら進めて午後の本番に望みます!
色々あってね たかひこん@デジタルメディアデザインコース
とある日のゼミ生達のディスクトップ事情をお届けしましょう。ええ、机の上と言う名のPC画面の事ですが(あ、一部本当の机の上も混ざっておりますが)写真に撮ってみるとなかなか興味深い昨今の美大芸大のデザインを学ぶ学生達の事情が浮き上がってまいります。
まず、デジタルメディアデザインコースは主にPCを使った制作が多いのですが、その中でも特に最近作業として多くなって来ているのがなんとプログラム、理系や工学系でもなく文系の美大芸大にとってプログラムはちょっと畑違いな気がしますが、実際はそんな事なくてですね、webをはじめとしたマークアップ(htmlというやつですね)から本格的なプログラムまでこなさなければ作品やコンテンツの実現に至らないというのが現実です。
例えば最近急激に増え始めたiPadなどのタブレット端末やスマートフォンと呼ばれる新しい形態の携帯電話などのコンテンツ開発やインターフェース開発も実は立派なデザインの領域、そしてそれを動作した状態で完成させるにはプログラムは避けて通れない道なのです、特に受験をお考えの皆さん、今デザインの現場は大きく変化しています、従来のグラフィックデザインの領域もどんどんと様変わりしていて、例えば雑誌なども紙から電子書籍マガジンへ、公共広告も紙からデジタルサイネージへと代わりつつあります、そうした新しいデザインに柔軟に対応していくには実は従来の方法だけではもはや無理となっています。
そしてもう一つの特徴は、絵を描くという事、美大芸大生にとってこれこそ真骨頂というべき所ですが、メディア表現が多様化し、自分たちが産み出す絵やイラストは色々な場で利用されます、もちろんその利用のされ方を考えるのもデザインですが、ここにも大きな変化が訪れています、そうデジタル化です。
現在デジタルメディアデザインコースの学生にはアニメーションなどの従来の技法を使ったコンテンツを開発研究している学生達もいます、しかしながらその制作現場は少し前とは大きく変わり液晶ペンタブレットなどによるデジタル入力を多様する事が増えました、もちろん原画は鉛筆と紙でという事もまだまだ多いのでその点は無くなると言う事はありませんから安心を、ただ最終出力がデジタル化により統合化されつつある現代において、より効率の良い作業をするにはデジタルペイントなどがとても向いているという判断をしている描き手が増えているのも事実です。
とはいえ、アナログの魅力ももちろんあります、手描きによる雰囲気などもとても重要ですので、そのような表現が必要な場合もあります、地道に1枚1枚手描きでアニメーションを制作してる学生もいるので、それぞれ三者三様ではありますが、技術は日に日に変化しているので、これから美大芸大でデザインを学びたいという方はプログラムも含めて是非柔軟な考え方で技術獲得をされると良いと思います。
いっぱい撮る事が上達の秘訣と思う! たかひこん@デジタルメディアデザインコース
今日は中野先生の1年生写真基礎の授業におじゃましてみました。
ちょうど写真スタジオでポートレイト撮影中でした、写真は光を記録する機械、なので光を操る事が最大のポイント、スタジオ撮影は人工的に光を造り出して演出できるので様々な表情の撮影が行えますが、逆にいうと光の調整がとてもシビアになります。
被写体とフラッシュの位置、フラッシュの光量、そしてカメラの露出とシャッタースピード等々、色々な要素が複雑に組み合わさって撮影の結果が出ますので、実際はかなり経験が必要な作業なのですが、とにかくやってみない事には分かりませんよね、という事でそれぞれ友人を被写体にして交代で撮影を行っていました。
中野先生指導のもと、フラッシュの位置やレフ版の位置などを動かしながら効果的な撮影を行う基礎を学んでいました、ライティングだけでもトップライト、フロントライト、フットライトなど様々な使い方がありますし、灯体を幾つ使うかやレフの使い方でも大きく表情が変わります、レンブラントライトという明暗をはっきりさせた技法も取り込みつつレクチャーが行われていました。ちなみにレンブラントは光を巧みに使ったオランダの画家の事で、キーライトの位置を斜め45度に置くというのが基本のようです、ただこれも多説あるみたいで、ざっくり言うと明暗をはっきりさせたドラマティックな画造りを行う技法で、映画など映像の分野でも用いられています。
ちょうど名古屋市美術館で「レンブラント 光の探求/闇の誘惑」展が行われていますので、興味ある方はこの機会にレンブラントの作品を観てみてはいかがでしょうか。
最終日 たかひこん@デジタルメディアデザインコース
1年生のグラフィックデザイン基礎の授業も最終日を迎えました、8週間(24日)にわたり担当していただいた岡田先生の授業もこの日が最後、1年生達は名残惜しそうに最後の授業の合評を受けていました。
最後の課題は各自が架空の展覧会を企画し、それの見開きのリーフレットを作るというものでした。もちろん展覧会なので、何の展覧会か、とか展覧会の日時などの概要、展覧会会場の設定や地図などを付けたアクセスの方法など、必要な情報もそれぞれが取捨選択して入れ込むというもので、情報量もそれなりにボリュームがあって、編集作業もかなり念入りにやらないといけない感じでした。
合評はそれぞれ3分間で企画した展示の概要を説明し、リーフレットの説明やデザインの説明を行い、次に机に並べて全員で閲覧し投票、そして最後に質疑応答を行って先生からのコメントをもらうという段取りでした。
全体的に編集するボリュームが結構あるので、いままで習って来た技術を色々と試行錯誤していたようです、特にグラフィックデザインの肝になる文字や組版には気を配ってデザインするように指導されていて、グリッドやマージンといった事を意識して、識字のしやすさやメリハリ、情報の順位などグラフィックデザインの基本をだいたい網羅した仕上げになっていたように思います、もちろんプロじゃないので完璧とはいえませんが、1年生で入学して3ヶ月ほどでここまで紙面デザインが出来るようになっているのは嬉しい限りですね。
岡田先生は1年生にかなり慕われていて最後とても名残惜しそうでしたよ、右も左も分からない1年生にデザインの基礎を教えていだだきありがとうございました。
言葉で伝えるって難しい たかひこん@デジタルメディアデザインコース
先週に引き続き2年生の今週の月曜日の授業は図形を説明するという課題を行いました、今回もグループに別れての作業。4〜5名ほどに別れた各グループには前回同様に別々の図形を渡します、そして前回と同じくその図形についての説明を言葉に変換してもらい文章として書き起こしてもらいました。
図形からルールを見つけ出す作業前回と違うのはまず単位を使わないという事、そして図形を再現してもらう時に「喋り」で伝えてもらうという事です。前回は文章としての説明書きが書かれた用紙を相手に渡してそれを読んで図形を再現してもらいましたが、今回は喋りによって、つまり音声によって伝えてもらって図形が再現できるか?というのを行いました。
渡された図形について、まずどのように言葉で説明するか?をグループで話合い書面にまとめます、そして次にそれを喋りだけで伝えるにはどうするか?という文章に変えます、まぁいうなれば台本や台詞と言ったところでしょうか、ラジオのDJが事件や事故を喋り言葉だけで伝えるのと同じ感じ、と言えば分かりやすいでしょうか。図形の再現に今回はSkypeを使ってみました(つまり電話で図形を説明するような感じです)説明するグループは別の部屋からSkypeを通じて音声のみで伝えます、受け手はそれを聴きながら図形を再現します。
skypeを使って音声のみで図形を伝える skypeで相手の説明を聴きながら図形を再現するグループラジオと違ってポイントは電話と同じで相手に質問が出来るという点ですね、双方向のやり取りで伝わってるかどうかなどの問題点がリアルタイムに出て来るので、臨機応変に対応しながら図形の再現率が上がって行く過程は見ててなかなか面白かったです。それぞれのグループが色々な方法を利用していてなかなか興味深かったのですが、あまり手の内をここで書くと来年同じ課題が出来なくなるので解答に関してはとりあえず伏せておきます(笑)
グラフィックデザインは基本だ! たかひこん@デジタルメディアデザインコース
1年生は現在グラフィックデザイン基礎の授業を8週に渡って受けています、そしてついに今週が最終となりました。去年まで担当だった坂野先生に変わって今年から岡田先生に担当していただいています、去年の坂野先生も学生達に人気でしたが、今年の岡田先生も負けず劣らず人気です、特に男子諸君には人気(笑)
さて本題、毎年1年の最初の授業はグラフィックデザインの基礎から入ります、デザインと言っても色々なジャンルがありますが、デジタルメディアデザインコースではグラフィックデザインは基本ととらえ、その基礎は必須と考えています。特に紙面構成においては文字組からイラストや写真の加工、レイアウトなどは基本ですし、今後の制作には欠かす事の出来ない技術となりますから是非習得してほしいと思っています。また、学年が上がると、コース展などのダイレクトメールやポスターなど紙媒体による広報ツールやWebデザインなど、全て学生達にデザインしてもらう事になります、そういう意味でもこの授業は彼等にとって将来とても重要になってきます。
最終課題は見開きのリーフレット制作を行っていました、内容は各自自由なようでしたが、必要な情報を見やすく読みやすく構成し、そしてなによりデザインとして見栄えの良さを両立したものが出来上がると良いですね、これがやはりとても難しい訳ですが、センスもしかりですがこういう作業は数をこなす事がとても重要、手数を増やして色々と試行錯誤し、時には先生の意見や友達の意見を聴きながら構成して行くと良いと思います。
さて明後日は最終作品の最後の合評が行われる予定です、また次回、合評の様子をお届けしたいと思います。
文字で伝えるって難しい たかひこん@デジタルメディアデザインコース
今日は2年生の授業をご紹介します。この授業はプログラム基礎の授業の一貫なのですが、PCでプログラムを書いて物を作るという内容とは別に(ちゃんとしたプログラムの授業は別の時間にやってます)もう少し考え方や発想という部分を養うという事に重点を置いた内容で行っています、どちらかというと情報デザインを考えるという事になるでしょうかね。
とりあえず、まず3名〜4名ほどのグループに分け、それぞれに封筒に隠した図形を渡します、もちろん各グループに渡された図形は違っています、そしてその図形を文章のみで説明して表現するという作業を行ってもらいます、つまり、渡された図形を説明する説明文を書く訳です、そしてポイントは図形を知らない人がその説明分を読んで図形を再現できるか?というところにあります。要するに複雑なイメージを文字だけの説明書にして、それを読みながらイメージを起こすと、同じ図形が出来上がる(はず)というものです。
今回は定規や単位を使っても構わないという条件をつけました、なので比較的サイズなども再現しやすいものとなりました。しかし実際にやってみると文章による説明がとても難しいのです、最後に各グループの説明文を配って再現するという答えあわせをしましたが、それぞれ微妙な間違いがあったりとなかなか面白い結果になります。
これは説明文を作る人の文章表現力にも左右されるし、また解答する人の文章を読む読解力にも左右されます、デザインにも同じ事が言えて、デザイナーが想い描いたように物を使ってもらえないなど、デザインという共通言語で造り手とユーザが結ばれないと思わぬエラーを起こしたりします、そういう意味でもこの課題は実はとてもデザインやプログラムを考えるのに有効なのです。
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