3月2日(木)常滑高等学校で講師派遣プログラム「プロジェクションマッピングを体験してみよう」のワークショップを行なってきました。講師派遣プログラムには色々なものがあって、それぞれ高校からの指名で講義やワークショップを行います。
流行のプロジェクションマッピングと言えば大きな建物に映像を投影するというイメージですが、さすがに授業時間という短い時間で建物に合わせた画像を作るのは不可能ですし、なにより夜でないと投影画像がみえませんので物理的に無理なので、このワークショップでは小さな10cmの立方体のブロックに映像を合わせて投影するまでを行ないます。
プロジェクションマッピングの行程は幾つかありますが、まずは投影する被写体(だいたいが大きな建物ですが)に合わせた映像の設計が必要ですね。今回は立方体4個の組み合わせなので、まずその立方体に合わせた映像素材を作るところからになります。立方体全体にプロジェクターからの映像が当たるようにすると、投影出来る面が合計9枚になりますが、映像制作の行程がわかりやすいようにワークショップでは8枚の映像を組み合わせる事にしました。
次に8分割した映像をどう作るか?ですが、とりあえず分割された映像が立方体のどこに投影されるのか?を把握して、それぞれの面の繋がりやタイミングなどを計算しながら素材の映像を作ります。映像を作るソフトはAdobe After Effects、このソフトは業界でも使われている本格的なアプリケーションですが、短いワークショップ時間で覚えるのはちょっと大変なので、あらかじめ8等分したフォーマット映像と素材を準備しておきました。高校生達はその素材をフォーマットに合わせて並べたりエフェクトをかけたりする事で15秒の映像を作る事が出来ます。
合計90分ほどで全員の作品を投影するまで行なうので、最終行程として立方体4個に映像を合わせる部分、つまりマッピングする部分はあらかじめスタッフがマッピングソフトで合わせて準備しています。本来はそこも触ってもらえるといいのですが、さすがに時間が短いですので、どのように合わせているか説明のみにして、おおよそプロジェクションマッピングがどのような行程で行なわれるかを知ってもらう事を前提にワークショップを組み立てました。
最後に全グループの上映会を行なってワークショップは終了しました、そろそろプロジェクションマッピングも当たり前になりつつありますが、制作過程を体験できるのはなかなか無いと思うので、高校生の皆さんには楽しんでもらえたかと思います。