「dialogue」

イベント・展覧会, プロジェクト, レポート, 研究

9月9日(土)「dialogue」の公演を2回行いました! 愛知県立芸術大学、名古屋学芸大学、名古屋芸術大学、名古屋造形大学の各大学の教員と学生・卒業生で構成されたメンバーによる初の大学間コラボレーション作品の制作でした。名古屋造形大学は主に舞台演出を手がけ、プロジェクションマッピングによる映像投射、演者を追随するインタラクティブシステムの構築、そしてリアルタイムに映像を制御・送出する部分を担いました。

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とにかく初の事が多かった今回の「dialogue」、他大学の先生達とのコラボレーションもさることながら、それぞれの先生達や学生達の得意分野をうまくちりばめ得意部分に責任を背負い開発と制作をするという緊張感は、これを手がけたプロジェクトグループ「スイッチ」としても今までに無い事でした。我々に求められる事に対して、出来るか出来ないかの判断はとても重要です。出来ると言って出来なかった場合のリスクを考えるとどうしても安全な範囲におさめたくなるものですが・・・せっかくの機会なので出来るだけ挑戦したいという欲求もあり、そのせめぎ合いでこの日まで走ってきました。

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結果的に「スイッチ」にとって技術的には今までやって来た事の応用だったので、システム構築という面ではほぼ想定通りでしたが、ライブでリアルタイムに制御するという事と、台本通りにすすむ行程に会わせて逆に時系列にーケンスを組み立てておくという事、つまりリアルタイムと非リアルタイムが混在する仕組みの構築は初めての事も多く、色々と想定外の事が起こりました。

入念な仕込みと繰り返すリハーサルをこなす事で、アクターの動きやタイミングを記憶し、その場でシステムを組み替えながら理想的な方法を考えた結果、プログラミングで制御してはいるけれど、そのほとんどを手動で切り替えるほうが今回の場合良かったというのが結論でした。明治村のプロジェクションマッピングは完全に全自動だったので、そう思うと適材適所だという事ですね。

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公演は2回、1回目の公演では実はリハーサルでは起こらなかった映像送出が出来ない、違う映像が出力される、というエラーを起こしました・・・これには参りました、映像の切り替えで次の行程に行く事になっていたのに映像が出ないのでアクターが静止したままになるというところから始まり、次に出るべき映像は違う映像が送出され裏は大混乱・・・なんとか3幕に繋がる映像を出して場は繋いだものの、Kinectによるインタラクティブ制御は一切送出されず公演を終えてしまいました。原因は映像送出しているマッピングソフトが不安定になり制御信号を受け取らない、違う信号を送出するというバグを発生していたからなのですが、こればかりは兆候を見いだす術が起こってからなので公演中にどうする事も出来なかったと訳です、つまり適度な再起動も必要という事ですね・・・・

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1回目の講演後は各大学の先生達が登壇してトークショーを行いました、お客さんからの質疑応答などに答えながら、ここまでの道のりをそれぞれ話しました。ここで映像制御のエラーについて少し説明させてもらいましたが、多くのお客さんはあまり気がつかなかったみたいですね。

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2回目の最終公演は完璧でした!1回目の事もあったので、かなり緊張感ありましたが、まさにこれぞ思い描いていた事が理想通りに運んだという感じですね!しかしこれをつくりあげるのに多くの人が関わり、協力があったからこそ実現したのはいうまでもなく、無事終わった事がなによりです!参加されたみなさま本当にお疲れさまでした!(写真提供・名古屋学芸大学)

 

dialogue(ダイアローグ)
わたしたちの日常において、ディジタルメディアの介在しない状況は、もはや考えられなくなっています。そればかりか、一定の条件下では、人工知能が人の思考を凌駕する現在、わたしたちのコミュニケーションの形態や環境も刻々と変化しています。そのような状況における「わたし」と「あなた」という二者の素朴な関係性を起点として、相互の作用による行為や行動をもとに、パフォーマンス作品へと発展させます。

ディレクション
伏木 啓

ダイアグラム・デザイン
森 真弓

インタラクション・デザイン
外山貴彦

オブジェクト・デザイン
井垣理史

サウンド・デザイン
牛島安希子

パフォーマンス
野老真吾 / 下澤奏予 / 鈴木寛子 / 林 大貴 / 林 菜々子
テクニカルスタッフ
せきみつほ / 大野友莉 / 後藤紀郁 / 山本響子 ほか

音響
岡野憲右

制作
大名古屋電脳博覧会2017dialogue 実行委員会





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大名古屋電脳博覧会2017

イベント・展覧会, プロジェクト, レポート, 研究

9月9日(土)大名古屋電脳博覧会の展示の様子です、写真は名古屋造形大学の展示作品「Vision」と「BigPingPong」です。「Vision」はタブレットを使って床面にあるARマーカーを読み取ると画面上に操作用のインターフェースが現れ、それを操作することで投影されている映像に変化を加える事が出来ます。空間を構成しているプロジェクションの映像に対して、手持ちのタブレットなどからAR技術を応用して介在するという所を基本コンセプトとした仕組みの部分を中核にし、後に内容を構成した作品です。今回は3種類の異なるマーカーにより異なるインターフェースが表示されるようになっており、それぞれプロジェクションに違った影響を与えます。といってもビジュアルを変化させたり回転させたりといった単純な動きだけなので、子供達にも結構人気でした。

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「BigPingPong」はKinectセンサーにより人の動きを捉え、大きな投影画面で対戦するピンポンです。ゲームを考えるうえでこのオーソドックスでかつオールドスクールなゲームル−ルは重要な意味をもっています。今回特にペルティエ先生のゲームゼミがこの開発を行なったのは、単にゲームを作るという事ではなく、オールドスクールなゲームのルールの魅力や、ゲームの根本的な構造解析、さらにそれらを拡大的に大きくしたり小さくしたりする事でどんな変化が起こせるか?などの実証実験も兼ねていたみたいです。将来的にはMRなどといったホログラフィックとオールドスクールゲームの融合や、あらたなホログラフィックゲームの開発に繋げて行きたいというのが狙いで、今回の展示作品はあくまで習作的な位置づけになるものとなります。





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大名古屋電脳博覧会 搬入2日目

レポート, 研究

9月5日(火)大名古屋電脳博覧会、搬入2日目です。第1展示室の「Vision」の設営はすでに終わってましたが、プログラムの更新作業が1日続けられていました、なにせまだ開発中ですからね(汗)もう一つの作品、渡邊先生のゼミとペルティエ先生のゼミで結成された一発ゲームズの「BigPingPong」も今日から搬入開始、こちらは天吊りのKinectに苦戦・・・画角が微妙らしくシビアなセッティングに苦労してる感じ、前日から作業に入っておくべきだったような感じですが、なんとか間に合わせました。

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劇場の方は公演がまだ4日後という事もあって、搬入作業には余裕がある感じですが、演目の細かな調整やまだ終わっていない映像部分の制御、それに肝心の映像など全然出来てない部分も多く、リハーサルまでに詰めて行く時間を考えると結構時間が無い感じです。特に我々がこれからやるべきマッピングの制御に関しては今からプログラムを組み上げるという段階・・・いやはや毎回綱渡り的な感じです・・・。

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それから、今回は株式会社タケナカさんの全面的な協力により、高輝度のレーザープロジェクターや映像ミキサーなどをお借りする事ができました。ついでギャラリー入り口にはLEDパネルを使った特殊なデジタルサイネージもお借りすることができました、ここで上映される映像はゼミの3年が制作しました。(一部写真提供・名古屋学芸大学)

 





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大名古屋電脳博覧会 搬入1日目

プロジェクト, レポート

9月4日(月)大名古屋電脳博覧会、搬入1日目の様子です。メディア系の作品の搬入作業って結構手間がかかるので、大名古屋電脳博覧会の搬入作業は2日間に渡って設定されています。今年の展示では劇場を使う「dialogue」があるので例年と違って作業を分散しなければいけないのでスケジュール的にうまくいくのかどうか?が心配でしたが、第1展示室の作品設営がかなり順調だったので、劇場のセッティングも同時進行で行いました。

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第1展示室でこの日搬入した「Vision」はスイッチによる新作となります。今回開発した新作は、投影型のインタラクティブコンテンツに別のデバイスから参加するという部分を取り込む事を前提として設計しました。本来はMRとの組み合わせを目論んでいたので、ホロレンズによる操作や連携するビジュアルを目指そうとしましたが、開発時間が短かったため、MRでなくARを応用したインターフェースと投影型のインタラクティブコンテンツの組み合わせによる実験的な作品としてリリースすることにしました。なにぶん明治村の「宵街映写」が終わって間もないため、実はこの時点でも開発しながらの設営というアクロバティックな搬入はあいかわらず通常運転という感じです・・(汗)

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代わって劇場のほうの搬入は翌日予定していたKinectセンサーを吊る作業を前倒しにする事ができたので、幾分気持ちに余裕ができました。劇場のキャットウオークはしっかりしているので作業そのものはやりやすいのですが、本来吊り下げるように出来ているものじゃないセンサーを吊るのは、落下の危険があるリスキーな作業で、ちょっと緊張感ありますね、とりあえず舞台前面の2台のKinectセンサーを吊り下げこの日の作業は終了です。





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大名古屋電脳博覧会 搬入前夜!

プロジェクト, レポート

9月2日(土)「dialogue」の仕込みを終え、いよいよ作業も架橋となってきました 。そもそも「dialogue」を披露する大名古屋電脳博覧会そのものの搬入もいよいよとなり、前夜のアトリエは最終調整で追われていました。大名古屋電脳博には名古屋造形大学から第1展示室にスイッチによる「Vision」と渡邊先生のゼミとペルティエ先生のゼミで結成された一発ゲームズの「BigPingPong」の2作品が出展されます。

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つまり、同時進行でいろいろな事が動いていて、アトリエではそれぞれ同時に搬入作業とテストをしている状態で写真のような有様となっています・・・かなり作業が膨大となっている事を察して卒業生も駆けつけてくれました、いやはや展示って大変ですね・・・

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「dialogue」学芸大学仕込み  最終日

プロジェクト, レポート, 研究

9月1日(金)一昨日に引き続き、大名古屋電脳博覧会の劇場パフォーマンス「dialogue」のため名古屋学芸大学に来ています。この日は学芸大学で仕込みをする最終日、搬入を行いなんとか劇場の状況を再現する事ができたので、システム構築と投影映像の可否をチェックしました。投影するオブジェクトと呼ばれる鉄の格子は遠くからみると結構細く、映像がその細い線にちゃんと乗るようにマッピングする必要があるのですが、その映像の線は床面へとシームレスに続くので、床面に投影する映像のテイストも重要になります。

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もともと「dialogue」ではグリッドを基にしたビジュアルデザインが愛知県立芸術大学の森先生によって用意されていたので、それを基にオブジェクトと床に投影される映像のラインの細さやカラーの選別をその場で色々試しながら決めて行く作業を行いました。またKinectを実際の状態に吊って舞台上の動きを取得できるのかどうかのテストもこの機会が最終となりますので、どこまで可能かどうかをチェックしました。

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実際の演技では、演者が鉄製のフレーム(枠)を持って舞台上を歩き、回すというシーケンスがあり、その回転運動に映像がちゃんと追随するかどうか?が最大のポイントとなります。写真では分かり辛いですが、連続撮影したものなので順にみるとその動きがなんとなく分かると思うのですが、再帰性反射材を使う事でなんとかリアルタイムに追随させる事に成功しています。





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「dialogue」名古屋学芸大学にて仕込み ・その2

プロジェクト, レポート

8月30日(水)昨日に引き続き、大名古屋電脳博覧会の劇場パフォーマンス「dialogue」のための搬入作業を名古屋学芸大学にて行いました。と、その前に午前中はアトリエで作業、大名古屋電脳博覧会には別に作品出展と、デジタルサイネージの映像の制作という作業がありまして、ゼミでは実は「dialogue」と同時進行で3つを動かしています。写真は第1展示室で展示予定の新作「Vision」の制作と株式会社タケナカさんが提供してくださるキューブ型のLEDサイネージの映像制作風景です。

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午後からはアトリエでの制作チームと別れ、「dialogue」の制作チームは名古屋学芸大学へ移動、この日はケーブルの接線と機材関係の動作チェック、それと肝心のパフォーマンスの進行のチェックなどを行いました。実はまだこの時点でどのような映像を投影するかとか、どのタイミングでどのシステムを使うか?など細かい部分が決まっておらず、現場をみながら決めていくというかなりアバウトな状態、なんとなくこういう現場ってその場で決めて行く感覚もあるのですが、対応する学生達はなかなか仕様が決まってこない事に苛立と不安を感じてました・・・でもワタクシはこういう場当たり的な感じ嫌いじゃない(笑)

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