複雑なタイトルになってしまった・・
伝える難しさ たかひこん@デジタルメディアデザインコース
4月20日の2年生の実習授業は、以前紹介した図形を文字で説明するという課題の最終日でした。6チームにはそれぞれ違ったちょっと複雑な図形が渡してあって、各チームはその図形を「文字」のみで説明書を作成します。作成された説明書をもとに別チームがその図形を再現する事が出来るか?というのが今回の課題の流れです。
説明書作成の条件は「文字」のみという事と、長さを示す単位の使用を禁止という2点、あとはその条件をどう理解して説明書を編集するか?は各チームの頭脳にかかっている訳です、ここで大事なのは柔軟な発想力と俯瞰的な観察力、そして機転と言い訳です。
デザインを行う上で必ず必要なのは、事や物をいかにユーザーに届けるか?という事、そしてそれには大概様々な条件や制限がつきものです、しかしそれでもユーザーに理解してもらったり使ってもらったりするにはどうするのか?という事を日々考えなければなりません、デザインを学ぶ上で耳にするコミュニケーションデザインという言葉がありますが、何かを伝えると言う事はまさにコミュニケーションの方法を設計する事です。今回の課題はそんなデザインの難しさや意外な抜け道をみつける柔軟さ、それにユーザーの理解は作り手の意図とは大きく反する場合がある、という事を実際に経験してもらう課題となっています。
解答の時間は各チームの説明書を片手にみな真剣に図形を再現していました、再現結果をつき合わせてみると意外な失敗や読解の違いなどが見事に現れます、説明書を作る側やそれを理解する側の微妙な相違を体験する事で、情報をデザインする事の難しさや、コミュニケーションを具体化する難しさを、また意外なアプローチをみつける事で飛躍的な結果が得られる(今回1チームだけそれに気がつきました)事もあってそんな少しずる賢さなども学んでもらえたのではないかなと思います。