まだまだ卒業制作写真撮影第二弾!!Dギャラリー大型作品

本日、Dギャラリーで撮影された大型作品の画像データが納品されました。今回のブログでは大型撮影の一部の作品を抜粋して紹介していきます。

前回のブログで紹介したものはスタジオにて撮影されたものがメインでしたが、まだブログで紹介出来ていない作品はまだ半分以上の数があります。

また、三分の一程度、5名は自分で撮影するため、画像はこちらでは紹介出来ませんので、お披露目は卒展となります。

さらに、あと20日ほど卒展までありますので、各学生今も必死に作品作りに励んでます。

いままで5年間見てきた感じでいうと、撮影から卒展までの期間に頑張った学生ほど良い展示になるという実感がありますが、

これはおそらく、撮影で作品の展示風景がリアルに想像出来ることによって、改善することが全て展示に生きてくるからだと思います。

具体的には実寸サイズの場合、目にふれやすい部分と、そうでない部分など、展示者視点の改良であったり、手で触れる部分の質感であったり。

また、見ただけでわからない部分をパネルなり、補足説明に注力したり。。。

写真で見るのと、実際に見るのと、手で触れること、この3つは来場者はもちろん、作者にとっても大きく違うわけです。

特に触れる部分はちょっとしたサーフェースの平滑であったり、ちょっとした差異も人間の触覚は驚くほど感じ取ることが出来ます。

特に工芸コースの作品などはそのあたりは達人ですから、プロダクトとしては参考になりますし、

卒展ではお隣に展示されますので、来場者からは質感の違いをハッキリ感じやすいわけです。

とにかく、写真と展示はまったく別物です。皆様も展示会場でその迫力をご堪能ください。


Dギャラリー卒業作品撮影風景。

皆が本当によく頑張りました。作品は心を込めていればいるほどオーラを発しているものです。

大型作品というのは見た目簡単そうでも、ひと加工、いや、ひと移動するだけで物凄く手間隙がかかります。

壊れるリスクも重量があったり大きいですから、作業も慎重にせねばならず精神的にもきついものです。


どうですか。この大きさ!舟渡くんの作品。

全て、布を切って、縫って、文字をシルクスクリーンで入れて、、、苦心の作。

その名も「自己快楽の公開」。コンセプト(日本語で「概念」)がどうした!といわんばかりの迫力。

単純に家具だ、ソファだ、ベッドだ、インテリアだ、と瞬間で理解出来るものだけがプロダクトではありません。

特に、来年プロのデザイナーとして社会に出ていく前の最後の卒業制作としては勢いのある素晴しい提案でしょう。

先日、ドイツ、ケルン国際家具見本市で大きな筒?のような家具が発表されましたが、負けず劣らずのスケール。

ミラノサローネなどでも一見家具??というような作品が増えていますが、既成の概念から離れているからこそ初めは奇異に見えるものです。

学長ブログでも紹介されましたが、実際に写真撮影でも皆が駆け寄り、

手で触れて、座ってみたり、くつろいでみたり、快楽にひたるのを「公開」見せびらかして、、、それを見ている人も楽しんでました。

また、それぞれのパーツは組み合わせていろいろな自己快楽のカタチが出来上がります。

プロダクトデザインの新しい可能性とは、案外こういうところにあるのではないでしょうか。

お次は福田君の作品。

その名も「Vegetarium」野菜を見た目も日々楽しみながら、同時に保存出来る野菜の為の冷蔵庫?のような保存庫です。

一番上の棚は長物用ですが、冷蔵機能は無い代わりに、床の部分に水分を含んだジェルによって生育することが出来ます。

また野菜はカタチに合わせて、長いものは縦にすることが保存に適しているため、極力野菜を美しく魅せる保つことを考慮しています。

二番目の棚はユニットでそれぞれ取り出すことが出来ます。野菜にとって最適な温度湿度を保ちながら、

なおかつそれぞれのユニットを野菜に合わせることで保存することが可能です。

一番下の棚は芋や根菜など地中にある野菜の為の保存庫。光に当たらないように保存出来ます。

 

と、卒業制作の写真撮影はこんなところで。

あと、卒展では、なんとなんと浦沢直樹さんによるトーク&ライブがあります。本学マンガコースの客員教授の浦沢先生。

よく学内では御見かけしますが、ライブ!?楽しみで仕方ありません。。。

僕の世代は「YAWARA」世代でしたし、マスターキートンとかパイナップルアーミーとか、、、

寝る間を惜しんで読んだものでしたが、その浦沢先生のトーク&ライブが無料で!

これは我が大学のイベントながら行くしかないですね。あ、事前に要予約ですので、ご注意ください。

史上最強?プロダクト卒業制作写真撮影

卒業制作も佳境を迎えました。

ついに、ついに、、、本日、作品集用の写真撮影。
卒展まで一ヶ月ほどありますが、全てが80%くらい?完成し、撮影に臨みました。

史上最強というのは名古屋造形のプロダクトの史上ですが、いろんな意味で今までなかったことが出来ています。

こんな時も

こんな時も

ありましたが、無事??撮影に臨むことになりました。

今年何が史上最強かと言えば、まず大きさ(笑)ひとり2メーター四方が作品サイズなんですが、4メーター四方の舟渡君を筆頭に収まらない作品の数が史上最高。

次に作品のバリエーションが史上最強。もちろんクルマやバイクもありますが、バイクでも普通のバイク?と呼べない新しい機構やデザインが満載。

上野君の作品も、もちろん実際のサイズ。実寸。スピードメーターやミラーはありませんが、全てHMDでヘルメットを冠るだけで情報が全てわかります。

HUDも最近は見られるようになってきましたが、さらに上をいくHMDでバイクの操作性を向上しています。

ちなみに自衛隊が導入を計画している次期戦闘機のF-35もアビオニクスはHMDで、操縦席からは床が透けるように360度空が見渡せますが、

バイクヘルメットでも今後は同様の技術が応用される日は近いのかもしれません。ちなみにヘルメットは座席のカバーになっており、

駐車時にはシートに被せてロックされ、盗難防止、シートの防水、車両情報のインターネットへの通信など、様々なアイデアが組み込まれてます。

次世代のトランスポーテーションのカタチが感じ取れます。

 

大橋君の作品はクルマ?船?どちらでもありません。

新しい最高にエキサイティングな水中も飛び込みもスピードも演出も追求したレースを想定し、デザインされたレース専用機です。

陸走では200km/h以上で走行し、水中に大きな水飛沫を上げながら飛び込み、様々な演出を考慮しながらデザインされています。

土井さんは、照明の提案。

とっても美しい画像がスタジオ撮影されました。

中間発表から、長く、長く、本当に多くの試行錯誤を重ね、身近なとある液体で作り出されるフラクタルな世界。

とある液体と書いたのは、ほんとにこの液体には今年は御世話になりました。特許ものです。

パテの変わりになったり、有機溶剤で溶けなかったり、、、照明になったり。

制作とは、一筋縄ではいかないもの。いつも時間だけ掛ければいいモノが出来るわけではありません。

試行錯誤も、失敗は経験にはなりますが、無駄になってしまうこともたくさんありました。

そこから産み出された貴重な「光」。

服部君は、これまた凄いインパクトのある椅子!の提案。

彼岸花(英語名スパイダー)をモチーフにした椅子はものすごい迫力ですが、カタチは奇抜なだけではありません。

多方向に広がるアームは照明が組み込まれていて読書灯になったり、花びらのようなクッションは様々な座るスタイルに合わせて移動できます。

実際に座ることが出来ますので、その画期的なチェアーの座り心地を是非御体感ください。

春日くんの作品。キャンプファイヤーやアウトドア嗜好のターゲットに向けた商品提案。

薪を焼べて火を楽しみ暖を取る、人間古来の本能的行動を分析し、デザインに反映しています。

具体的に、薪を焼べる動作、火を楽しめる高さ、灰の回収から掃除の仕方。キャンプでの使用スタイル、時間、、、

様々なアウトドアでの使用シーンを想定しデザインしています。また完成度も非常に高く、そのまま高温での使用に耐えうる構造、素材で出来ています。

水田さんの作品は茶香炉の提案。

写真もとっても和風で綺麗に出来ました。お茶を焼く時に生じる香りをいかに楽しむか、実際に試作で確認しながら実寸サイズの作品を作り上げました。

ただお茶を楽しむだけでなく、仕草、作法をうまく取り入れてデザインしてあります。

松野さんの作品。様々な本の大きさを統計をとったり、サイズを計ったりしながら段違いの本棚をデザインしました。

組み合わせる事で、この段違いが生きてきます。素材もロシアンバーチという高級木材を使用し、高密度で剛性の強さを生かしたつくりになってます。

ロシアンバーチはオーディオスピーカーなどにも最適な素材ですが、今回の段違いの形状では支柱レスにするため部材の強度を生かしています。

黒木君の照明作品。

まだまだ途中段階ですが、水滴のカタチを生かした美しい光が見えてきました。

こちらも1メーターほどの高さのスタンド照明が三本ほど出来上がる予定です。アクリル素材を生かした照明デザインです。

まだまだ数多くの作品がありますが、スタジオ写真(8名)は写真がカメラマンさんからあがってきましたので、アップしました。

残りDギャラリーで撮影したデータは明日あがってきますので、また追ってアップします。

ちなみにDギャラリーが5名ほど。あとの5名は自分で撮影!ですから、今回ご紹介したのは半分程度となります。

あかり展 始まります!

明日、1月16日から20日まで、ヤマギワ名古屋ショールームにて、プロダクトデザインコース2年生によるあかり展が開催されます!

ヤマギワチーフデザイナーの飯塚さんに、何度かご指導して頂き、昨年学内で行った展示から、だいぶバージョンアップ、パワーアップした内容となっております。

会期は月曜日から金曜日までの5日間で、開場時間は11:00-18:00(最終日17:00)ですので、少し短いですが、駅から近くアクセスしやすい場所ですので、是非足をお運び下さい。

ヤマギワ名古屋ショールーム
名古屋市中区新栄町2丁目19番6号 グランスクエア新栄ビル5階
(地下鉄新栄町駅より徒歩5分)

3年生岩田翔馬くん ドリームベッドデザインコンテストで佳作!

今年最後の嬉しい報告になるでしょうか。3年生の岩田翔馬くんが、ドリームベッド株式会社主催のベッドデザインコンテストで佳作入選致しました。応募総数全366件の中、見事にベッド部門上位7作品の中に選ばれました。しかも、岩田くん以外のベッド部門受賞者は全てプロのデザイナーばかり。その中で学生としては1人だけ選ばれたのもうれしいですね。

布団だけでなく、ベッド自体にも包み込まれるような安心感を得られる岩田くんのベッド。普段かわいらしいイラストも描く岩田くんですが、今回のデザインは大人のかっこいいデザインですね。

受賞作品紹介ホームページでは、イニシャルのみの公開になっていますので、こちらのブログではしっかり顔も紹介しますよ。前回のO.L.D.さんでの展示の話題にひき続き、2011年は大活躍の岩田くんでした。さて、写真後ろのおヒゲの方はどなたでしょうか、、、?ご想像にお任せします!

学生の作品がO.L.D.に置かれます。

3年生前期の小林先生の授業で、収納家具を制作した事は、以前にもこのブログで紹介いたしました。

長く使う、便利に使う、シンプルに暮らすというテーマで制作し、各グループが完成品についてのプレゼンテーションを行い、最優秀作品を選ぶところで授業は終了、、、、となるはずでしたが、熱血講師小林先生の授業は違いました!

なんと、最優秀作品に選ばれた、矢倉くん、喜久里さん、岩田くんの作品を、置いてもらえるショップを探していてくれたのです。商品として売るのはまだ難しいので、お店の什器として一定期間使ってくれるお店を探して下さっていました。

そして、ついに小林先生が以前からお付き合いのある方で、愛知県名古屋市天白区植田三丁目1403番地にある家具、アパレル、雑貨のセレクトショップ、O.L.D.の店長、今枝さんがお話を聞いて下さる事になりました。

学生達はその日に備えて、作品の写真を撮り、作品の良さを伝える為のプレゼンシートを作り、発表の練習をし、名刺の渡し方を訓練し、 、、、、。他の学生や先生方にも協力をお願いして、プレゼンの予行練習を聞いてもらい、気になるところや改善点を指摘してもらうなど、涙ぐましい努力をしてきました。

たくさんの先生方、先輩、後輩達にプレゼンテーションを聞いて頂き、コメントを頂きました

そしていよいよプレゼン本番!

18時過ぎに大学を出て、302号線を東進して、天白区のお店に向かいます。お店が近くなってくると、回りには雰囲気の良いオシャレな洋服屋さんや、雑貨屋さんが何軒も目に入りました。O.L.D.さんに着いたのは19時半ごろでした。大きな窓から中を覗くと、店長さんらしき方と、従業員の方が話していました。暖色の照明に照らされた店内の商品はどれも素敵。こんなところに置いてもらえるなんて、、、。本当に実現するのかなあ、、、。うまく話が進むといいなあ。

いざ店内へ!

積んで来た作品を降ろして、いよいよ店内にいる店長さんに会いに行きます。学生達はみんな普段は見せないようなりりしい表情!普段からそういう顔してよ〜(笑)。

店内に入り、まず私が名刺を出してご挨拶。続けて学生3人も、一生懸命作った手作りの名刺を出してご挨拶。1人目、2人目とご挨拶して、3人目の岩田くんが差し出した名刺で、店長さんの顔がちょっと緩みました。岩田”翔馬”という名前にちなんで、羽の生えた馬のイラストを描いていた岩田くんの名刺。研究室で、職員の助けをかりながら、あれこれ試行錯誤して描いたシマウマで、ちょっと店長さんが笑ってくれたようです。少し緊張していた雰囲気がほぐれ、持参した作品を設置し、準備が整ったところで、さっそくプレゼンテーションを始めさせて頂きました。

プレゼンテーション開始!

喜久里さんが練習通りに順調に話すタイミングに合わせて、矢倉くんと岩田くんがうまく家具を動かしたり、組立てたりします。喜久里さんの「1枚目の資料をご覧下さい、、、、2枚目の資料をご覧下さい、、、、」という言葉に合わせて、店長さんが手元の資料に目を通します。この資料を作成するのにも、何度も何度もやり直して試行錯誤しました。

「それでは、是非実際に手に取ってご覧下さい。」

 

手に取ってご覧下さい。

という言葉でプレゼンテーションは終りです。さあ、店長さんは興味を示して下さるのか、、、、。店長さんがデスクの後ろから前に出て、作品に近づいて来られました。どんなリアクションかな、、、、。ドキドキしながら見守ると、「面白いね。」「この構造は自分達で考えたの?」「この構造を利用して、もっといろんなバリエーションを考えられるよね。」などなど、いろいろな意見を言って下さり、興味を示して下さったようです!良かった!

興味を持って下さった〜!

そして、もちろんOKという事で、お店で什器として使用する事を快諾して下さいました。使用期間があまり短いと人目に触れる機会も少なくなってしまうよね、という事で、こちらの好きなだけ置いて下さるという事も言って下さいました。本当にありがとうございました。

実際作品がお店で見られるようになるのは、名古屋造形大学の卒展期間と合わせた2月14日からになる予定です。いつまで展示されるかはまた後日このブログで告知致します。

プレゼンテーションは相手へのプレゼントだと思え!とはよく言われる話です。相手に贈り物を送るような気持ちで心を込めて、、、という事ですが、果たしてプレゼンテーションは贈るだけのものでしょうか?実はそうではありません。今日私達は店長さんに名刺を渡した時から、すでにもらっているものがあります。それは店長さんの大切な”時間”です。プレゼンテーションは贈るだけではなく、同時に”時間”という、相手の大切なものを既にもらってしまっているのです。だから、価値の無い贈り物、プレゼンテーションを贈ってしまうのは、”ゼロ”ではなくて”マイナス”になってしまいますね。今回店長さんからは、貴重な時間を頂いただけでなく、作品を好きなだけ店内に置いていいと言って頂いたり、改善点や新しいアイディアといった作品に対するアドバイスを頂いたり、本当にたくさんの価値あるものを頂きました。そして、何より学生にこういったチャンスを作る為に、多大な時間と労力を費やして下さった小林先生にも、贈り物を頂きっぱなしです。

それに対してどういうお返しが出来るかを考えていくのは、これからがスタートです。話を聞いて頂いた3人が、そしてプロダクトデザインコースの学生みんなが、これを励みにしてもっともっとスキルアップしていく事も恩返しの1つじゃないかな、と思います。

みんないい笑顔

ホッとした後のみんな、いい笑顔だね!

名古屋造形大学プロダクト卒業制作なう!!

紅葉も深まり肌寒くなってきましたが、4年生のアトリエ、テラス、工房は俄然熱くなってきています。

来年2月14日から開催される名古屋造形大学卒業制作展に向けて作業が佳境を迎えているのです。

まずは小中さんの作業風景。今回の撮影テーマは「穴」。穴は周りに素材が無ければ出来ません。つまりある程度作業が進んでいないと「穴」は出来ないのです。そういう意味では「穴」が出来てきたというのはひとつの進歩の証。

木工室で加工、組み立てに一生懸命。詳細は卒展でお楽しみに。

現4年生は新生プロダクトデザインコースの一期生であり、一年生からプロダクトデザインの専門教育を受けてきました。トヨタ自動車やシャープ、パナソニック、三菱自動車、企業のデザイナーの方々の授業を受けながら、1年生では2名がLG Electronicのコンペで銀賞銅賞をダブル受賞したり、女子2名が川崎産業コンペでもダブル受賞したり、学年が上がるにつれ企業との産学協同、原田車両設計との粉体造形、岐阜大垣の升の商品企画、提案、クリエイターズマーケットへの参加、などなど数え上げればきりがないほど、この四年間で社会に貢献出来る人間として様々なトライを重ねてきました。

立石くんは、まさに1年でLGコンペにて福田君と共に銀賞を受賞した学生です。実は作品の詳細は、あまりバラされたくない、、、というのがあるみたいなので。

卒業制作では4年間の集大成でもあり、この1年かけて製作を行います。ひとりのデザイナーとして自立し、自分自身見つめ直し、授業でも出来なかった、そしてこれから社会に出てからも出来ない、”自分”を極めたプロダクトを一生懸命制作しています。

岡野くんは九州から名古屋造形に来て4年間頑張ってきました。

4年生全員、強烈な個性の塊が出来上がってきています。ともすると、企業的観点から見れば「量産性は、コストパフォーマンスは、実用性は、、、」と切り捨てられるアイデアかもしれませんが、逆に言えば全ての作品が世界で唯一、卒展でしか見れない貴重なプロダクトばかりです。

上野くんは4年間アトリエで徹夜した数なら誰にも負けないかもしれません。

生涯一、とも思える造形魂で塊を削り出しています。こちらも作品の”穴”から撮影。

松野さんは木工室で作業中。美味しそうな木工ビスケットジョイントを見ているとお腹がすいてくるとか。

服部くんはアルミ削り出しで作業中。素材感たっぷりな作業風景。プロダクトでは木材から金属、プラスチック、何でもござれです。

舟渡くんは何でしょうか?もの凄く大きい??

こちらは布の素材のようです。しかし、カメラで撮影すると何故か物凄いコントラストでしか撮れません。

本人曰く、そういう写真が好きらしいので狙い通りだとか。カタチもカラーも、写真までビビッド!

こちらは木工室で作業中の工芸コースの塩野谷さん。名古屋造形大学卒展では各コース4年生全員、様々な美術、デザインの作品が展示されます。今は学内のいたるところで、素晴らしい作品たちが産まれようとしています。プロダクトはもちろん、是非皆様御来場ください。

あかり展 in yamagiwa

前期に2年生が学内D2、D3ギャラリーで行った「あかり展」を、来年1月に名古屋市中区のyamagiwa名古屋ショールームで再びさせて頂く事になりました。

それに向けて学生達は、前回の作品をさらにグレードアップしたり、全く新しいコンセプトで作り直したりしています。

その中間講評のため、ヤマギワ株式会社のチーフデザイナー 飯塚邦一さんに特別講師として来て頂きました。

今回は1人づつ面談しながらアドバイスを頂く形をとりましたが、「準備が出来た人からどうぞ」という合図と共に真っ先に寄って来たMくんをはじめとして、制作の過程で分からない事や、迷いにぶつかっている学生達は、1人あたりの面談時間が長い、長い、、、。4限目終了のチャイムがなってもまだまだ終る気配がなく、飯塚さんのご好意で時間外にも残って指導して下さいました。ありがとうございました。他学年の学生や工芸コースの学生でも照明器具をテーマに制作している学生が来てはアドバイスを受け、気がつけば17時、18時、、、、。展示会場のレイアウトの打ち合わせなどもして、結局飯塚さんがコートを着て帰り支度ができたのは20時を回っていました。本当にありがとうございました。

試作品に光を当ててみて、どの位置に光源を置くのが一番美しいかを試行錯誤。

良いアドバイスを頂く為には、コンセプトや、今何を悩んでいて最終的にどうしたいのかを上手に伝えなくてないけません。それを一生懸命話す事で自分でも頭の中が整理されていきます。

むずかしい〜、、、。つい眉間にしわも寄ってしまいます、、、。

他の学生がアドバイスを受けている内容を聞く事も勉強。授業後に相談に来た工芸コースの学生の作品は、プロダクトコースの学生の作品とはひと味違って、技法にこだわった面白い作品でした。

展示会詳細は追ってこのブログで紹介致しますが、開催は1月中旬の予定です。来場者による人気投票も行う予定ですので、是非今後もこのブログをチェックして頂いて、お時間のある方はお立ちより下さい。世界の名品が並ぶショールームに作品が並べられるまであと1ヶ月!どこまで完成度を高められるかな???

マスプロジェクトやってマス。

9月下旬、名古屋市中区の国際デザインセンターにて「マスプロジェクト」と銘打った若手デザイナーによる新商品コンペが行われました。このプロジェクトは岐阜県大垣市の名産品である「升」の復権を目指し、大橋量器などの企業と本コース非常勤講師の鈴木光太先生などを中心とした若手デザイナーが、新たな升の商品開発を提案していくもので、名古屋造形大学からも、プロダクトデザインコース4年生の上野くん、立石くん、土井さん、2年生の森田くん、工芸コース3年生の川村くんが参加し、10月25日(火)の日本経済新聞に紹介されました。

みんなの作品、はさみマス、奏で枡、MASS BLOCK、マスピーカー、そうじ枡、オトマス、灯し枡、などなどはマスプロジェクトホームページの左のリンクLineupから見る事ができます。

どの作品も、「測る」「飲む」といったこれまでの枡の機能にとらわれることなく、伝統的なイメージすらもくつがえすような独創的なアイディアがいっぱいです。先日ポートメッセ名古屋で行われたメッセナゴヤでも紹介され、好評を博しました。

4年生上野くん。バックの図面は上野くんが卒業制作で取り組んでいるバイクのデザイン。

中でもプロダクトデザインコース4年生の上野俊介くん(写真)が提案した、スマートフォンで音楽を楽しむ為の小型スピーカーの提案は高く評価され、すでに試作品の製作が決定し、商品化に向けてプロジェクトが進んでいます。来年2月に東京で行われる東京ギフトショーに出展され、全国の雑貨店などに並ぶ予定です。

若手デザイナーの力で、新しい枡ブームが到来するかも!? 日本が誇る伝統工芸、「枡」の未来がマスマス楽しみになりますね!

大賞受賞!

先日このブログでご紹介した、非常勤講師の小林啓伯先生が入選された、木のデザイン公募展2011の各賞が10月8日発表されました。

主催者のホームページをチェックしてびっくり!!一瞬固まってしまいました。

なんと、、、なんと、、、大賞受賞者に小林先生のお名前が!!!

すごーい!おめでとうございます!さっそく小林先生から受賞のお言葉を頂きました。

—以下小林先生のお言葉—

この度、軽井沢の脇田美術館が主催する「木のデザイン」公募展にて大賞の長野県知事賞を受賞致しました。信州のカラマツ材を用い、生活の道具を通してライフスタイルや木の文化の再考を提案するのが目的のコンペティション。現在、脇田美術館にて入選作品の展示会を開催中です。

[受賞作品「kisori」スツール]木の反ると言う、製品にする上でも障害となるこのことを、木の特徴、魅力と捉え、デザインに活かしています。木を反らせると生まれる力、それを構造体にし、この反りがまた、人の体の曲線に沿い、座り心地の良さへと繋がっています。

—以上—

今月号のCasa BRUTUSでこの公募展について取り上げられており(大賞発表前の記事なので、小林先生の作品は載っておりません)、雑誌Penのホームページでは、大賞作品として紹介されています。

小林先生が主宰されている工房スニッカのホームページで、授賞式の様子なども見られます。

「木のデザイン」公募展2011

10月5日〜11月25日まで

長野県軽井沢町旧道1570-4  

http://www.wakita-museum.com/index.html

粉体造形コンペが雑誌に掲載されまし

今年5月、原田車両設計株式会社との共同企画で行った「粉体造形コンペ」が、協賛企業のNTTデータエンジニアリングシステムズ機関誌「人とシステム」に掲載されました。

今回は第1回目という事で、対象も名古屋造形大学の学生に限って行われました。結果は、プロダクトデザインコース4年生の立石くんの圧勝!

来年は他大学からの作品も募集する予定ですので、さすがに1人の学生の圧勝という訳にはいかないと思います。他の学生には来年の第2回開催に向けて、今から構想を練ってほしいです。

今回のコンペ開催にあたっては、NTTデータエンジニアリングシステムズ様の他、スリーディーシステムズジャパン様からの協賛を頂きました。そして、原田車両設計株式会社様には、学生のつたないスケッチ、図面を元に、多大なる労力をかけて3Dデータ化、立体化して頂きました。これらの企業の皆様の協力なくしては、決してこのコンペは実現しませんでした。本当にありがとうございました。

今回、粉体造形機にかける為のデザインの3D化作業を原田車両設計株式会社の設計の方にお願いしたのは、単に学生の力量不足で自前で3D化するのが難しかったからに過ぎないのですが、おかげで学生達は貴重な経験をする事ができました。

普段、自分でデザインしたものを自分で立体化するという作業は多く経験してきましたが、自分以外の人に立体化してもらうという経験はあまりなく、しかも企業で活躍している現役の設計者の方に自分のデザイン主旨を、あーしてほしい、こーしてほしいと学生が伝えるのは、とても難しかったと思います。

職人ではなく、プロダクトデザイナーになる場合、自分でデザインして自分で完成品まで造るという事は少なく、作り手に「伝える」という能力がどうしても必要になります。それはボキャブラリーであったり、自分で作図する能力だったり、職人さんが耳を傾けたくなるようなキャラクターであったり、、、。私は今回のコンペで一番ありがたかったのは、学生達がその片鱗を体験できた事だと思っています。

ただ、3D化の作業は設計者の方にあまりにもご負担が大きいので、来年は自前3D化ができるように、スキルアップする事が必要だと思っています。そうでないと、他大学も参戦してくると3D化できる学生が有利になってくると思いますし。

記事にもあるように、今後粉体造形は学生にとっても普通の技術になっていくと思います。そうなると、このコンペもますます盛り上がっていくでしょうし、来年はもっともっと思いもつかないようなアイディアがたくさん集まる事を期待します。