名作椅子を作る3年授業

プロダクトコースの3年生はジョージナカシマのコノイドチェアーを制作しました。

作業風景を紹介します。

まずは3面図をトレースしました。座面の高さや角度、仕口の細かい寸法を確認した上で作業にはいりました。

木取り作業   板が厚いので、焦げがないように少しづつ板をスライド丸鋸でカット。

 

グラインダー作業   座面の削る作業は実際に座りながら座り心地を確認しながらの作業。

南京鉋の作業   面に鉋を一定に当てながら、美しい曲線を形つくる。

 座面の仕上げ鉋   刃を立てずに傷つけないように優しく削る。

旋盤作業   綺麗に削るために刃の動かすスピードと、刃を木に当てる力加減をイメージしながら作業をし、8本のスポークが同じ形状になるように努力した。

ノミ加工   削りすぎないように、そして、面が滑らかになるように、力を加減しながらの作業。 

仕上げ作業   商品になるレベルを目指して紙ヤスリで削り。始めは180番からスタートして800番まで仕上げ、きめ細かい表面に仕上げた。

穴開け作業   正確な角度を維持するために一人が指示を出し、相方がハンドドリルで全体重をかけ、慎重に穴を開ける。

 

背もたれのカーブ制作   直定規を曲げ、身体に馴染むカーブを探して墨付けをした。

仕口加工作業   組み立て時に支障が出ないように、寸法に気をつけて確認しながらノミで削る作業を少しずつくりかえした。

組む

アルヴァ・アアルト-もうひとつの自然

アルヴァ・アアルト生誕120周年を記念した回顧展「アルヴァ・アアルト-もうひとつの自然」を2~3年生が名古屋市美術館に見学に行きました。

アルヴァ・アアルトとは、建築、都市計画はもちろん、プロダクトデザイン分野でも家具や照明器具、ガラス製品など、創作は多岐にわたる20世紀を代表するフィンランドの建築家です。また、旧フィンランド紙幣には肖像画が描かれていました。アアルトの代表作であるパイミオ市のサナトリウム(結核療養所)は、患者の為を考慮した設計になっており、そこに置かれ家具なども新しい技術開発を行うことで患者の使い心地を最優先したデザインになっています。そんなアアルトのオリジナルの図面や、模型、家具など、貴重な作品を見られる素晴らしい展覧会でした。

休憩スペースでは実物に座れます。

黒川紀章の設計の美術館 空の切り取り方

くつろぎ中?の3年生

 

ライフデザインコース 鈴木

1日体験入学は「ランプシェード」作り!

12/8(土)に大学では「1日体験入学イベント」を実施しました。
ライフデザインでは、今回新たなワークショップ授業として、オリジナルランプシェード作りに取り組みました!

今回は14名ものエントリーを頂き、盛り上がりの中でスタート。

鈴木先生の照明に関する歴史や役割についてのユニークなレクチャーを受け、いよいよ体験です。
ワークショップでは2通りの工法を用意し、先ずは半分にチーム分け。
1つは、発泡ウレタンを削りマスターを作り、真空成型器で立体化するチーム、2つ目はイラストレーターというソフトでレイアウトした図形をレーザー加工機で切り抜き組み立てるチームです。

照明についてのレクチャー。「照明」って深い!

アイデア出し、スケッチ、モデルやデータ作り、素材加工と組み立て…幾つかのプロセスを初めて体験しますが、なかなかどうして…工作や操作にも直ぐに慣れ、思ったよりも多くの時間をクリエイティブな作業に充てることができました。

真空成形チームは発泡ウレタンで原型作りです!

レーザーチームは、パソコンでデーター作り。

いよいよ、レーザー加工機でカッティングです!

きれいに切り抜けました!

頑張って作ってくれた中から幾つかの作品を御紹介します。 真空成形チームは、時間の都合で、内側の塗装が乾燥しきれなかった作品の写真が撮れませんでした…ごめんなさい!(>_<)

真空成形…成形する工程を目の前で見ることができるのは面白いですね。幻想的な光です!

そして、レーザーカッターチーム!

最後に今回、レーザー加工機を使用した工法に「ストーンペーパー」を御提供下さった株式会社ミツモリ様に深く御礼申し上げます。
「ストーンペーパー」は石灰石と樹脂による合成紙で、耐水性に優れ、温度や湿度の影響を受けない寸法精度が高く、何より普通の紙に比べ燃え難い性質が、焦げること無く綺麗にかたちが切り抜ける素材としてレーザー加工に適しています。耐熱性も紙より優れていますので、ランプシェードにもいいですね!
今回は、RBD300μ という素材を御提供頂きましたが、コシのある厚手の質感で、今回、穴をたくさん空けてしまった作品もしっかり自立させることができました。とても面白い素材です。

 

ライフ/プロダクトデザイン 金澤