デザイナーにとって、スケッチは大切なコミュニケーション手段

今年もあと1週間で年内の授業は終わり。
1年生は、毎週火曜日は私のスケッチの授業です。

ボールペンや鉛筆、マーカー等のドライマテリアルでのスケッチに取り組んできました。
透視図法のロジカルな考え方と、直感的にバランスを判断する感覚的な視点の両方が大切で、初めてマーカーでID(インダストリアルデザイン)スケッチを描く人には慣れないハードルも多かったと思います。

でも毎年のことですが、みんな集中力が高く、黙々と作業を進める学生達を見ていると、たった9ヶ月でとても逞しく、そして頼もしくなったと感じます。

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シーンとした緊張感の中、みんな黙々と作業してます

今回、取り組んでいるのは図面から形状を読み取り、説明しやすいアングルを自分で決めてスケッチで表現する課題。

 

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写真の彼女は仕上がりが自分で納得出来ない様で、今日3枚目のトライ。提出ギリギリまでもがく様です。

 

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この学生も、これまで描いてきたスケッチと返却時に付けたコメントを振り返りながら、丁寧に作業を進めています。
彼女はAO入試で入ってきた学生ですが、ご覧の様になかなか上手に描ける様になりました。

1年生の間は、ひとつひとつが地道で根気のいる課題です。
多少の早い遅いはありますが、投げ出すことなく、しっかり仕上げる習慣を身に付けてくれている様で、毎年いい学生が集まってくれたと感じる瞬間です。

PD 金澤

三好悠介登場! あいかわらずのバイク乗り

最近、コースの OB / OG がよく研究室に遊びに来てくれます…そういう時期なんでしょうか?

今日、訪ねてくれたのは、この3月に卒業した三好悠介君。 とにかくバイク…オフロード大好き小僧で、卒業制作でも迷わず日常でも使えるユーティリティーを備えたオフロードバイクをテーマにフルサイズモデルを作ってくれました。

卒業後は、神奈川県の川崎市に移り、某電気製品メーカーにゲストデザイナーとして入り、1年目…卒業後、半年ちょっとで既に幾つかのプロジェクトに参加しているとのこと。

セルフレジ機器、ATM、カラオケ機器など幅広い分野を手掛けているそうで、来年には参加したプロジェクトが世に出る可能性もあるとのこと!(ハヤッ) もちろん卒制でも頑張りを見せてくれた彼ですが、社会人になってからは一層、コンセプトをしっかり考える習慣が大切だったと感じる様になったそうです。 夏前には気持ちがダウンした時期もあったそうですが、先輩社員に刺激を受け更に成長したい! と今日はとても前向きな…そしていつもの男前な笑顔を見せてくれました。

職場の上司が同じくオフロードバイク乗りだそうで、一緒にツーリングにも出かけるとのこと・・・上司に恵まれました…とは本人の弁。

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いつも爽やかな顔しとるな…こやつ

今回、造形大に来てくれたのは、こちらで新しいバイクを買う為だそうで、昨日も雨の中、新東名を寒さに耐えながら疾走してきたそうです。

何を買うのかと思いきや…もちろんオフ車…

「で? 何?」

「外車です…」

「どこ?」

「KTM(オーストリア)で…」

「なんぼ!?」(関西人の習性)

「○○万超えで…」

「うひょ〜!」

「さっそく、社会人してますな〜」(ちょっと羨ましい)

 

閑話休題…ここ立て続けに卒業生がアトリエを覗きに来てくれる・・・私にとって何より嬉しいモチベーションです。 元気な時はいい…辛い時や行き詰まった時に愚痴を言いに来るだけでもいい…いつでもフラッと来てもらえる研究室でありたいですね。

さて、次は誰が来てくれるのかしら・・・これを読んだあなた! 行かなくてはいけない気がしてきたでしょう!

PD 金澤

 

 

 

 

森田裕之登場 またも快挙!

登場シリーズ第2弾

今日は、プロダクトデザインコースの卒業生、森田君の活躍を御紹介します。
彼は、2014年3月に本コースを卒業し、イギリスに渡り、プロダクトデザイナー:安積伸氏(今年度の卒業制作展記念公開講座に御登壇頂きます!)の「a studio」でインターンシップを経験。

この時の卒業制作作品は、イタリア主催の国際コンペティション「A’DESIGN AWARD & COMPETITION」にてArts, Crafts and Ready-Made Design Category Silver prizeを獲得しています。(このコンペティションは世界最大の規模を誇り、カテゴリーは105項目、世界150カ国からの応募。2014年の応募総数は約12000件。審査員には50人のデザイナー、ディレクター、ジャーナリスト、専門家がおり、全員の評価と投票で賞が決定します)
【受賞作品】
http://www.adesignaward.com/design.php?ID=31494

 

そしてその後、スイスの美術系大学院に進学した経歴を持ちます。
今回は、その大学院での修了プロジェクトが、この度ジェームズダイソンアワードの国際トップ20プロジェクトの1つに選ばれました!!

以下、御本人の Facebook から引用。

電力供給がない環境でも使えるハンディ掃除機のデザインです。車の中や料理をした直後のキッチン周りなど、日々の生活環境を気軽に少しだけ綺麗に保てるようにとスタートしたプロジェクトです。充電や電気コードの煩わしさから解放する為に、電気モーターを補う手動の機構を開発し、低騒音で使える事を目指しました。
詳しいプロジェクトの詳細は以下のリンクをご覧ください。
https://jamesdysonaward.org/ja/projects/omit/ (是非、動画も御覧下さい)

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2015年に招聘講師で訪問してくれた安積伸氏と(向かって左から、森田裕之君、安積伸氏、筆者)

彼は現在帰国し、セルフプロダクトを進めながら次なるチャンスを狙っており、最近はアトリエにもよく顔を出してくれています。

せっかくの機会ですので、現在彼が取り組んでいる天然ゴムを使い、成型方法を学生達にも体験してもらいながら、素材から発想する彼のプロセスを紹介してもらいました。
デザインに対する彼の貪欲な取り組み姿勢と考え方は、後輩達にも感じて欲しいところ! 彼にも更に羽ばたいて欲しいですね!

PD 金澤

 

 

 

永田明里登場!

先日、この春プロダクトデザインコースを卒業した永田明里さんが、アトリエを訪ねてくれました。(写真向かって右)

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在学中は学生会長を務め、芸祭ではお茶漬けリプライズで舞台を飾り、クラスでも元気にまとめ役としての存在感を放ち、卒業制作では見事「デザイン女子No1」のインテリアプロダクト部門で1位に輝いた実績を持ちます。

卒業後は、新城にある樹脂成形メーカーに就職され、現在は製造の現場を経験しながら、オリジナルブランド展開している商品群にその作品を加えるべく、来るべき企画を温めているとのこと。

後輩に当たる在学生達とも、その近況や作品について話が弾んでいた様で、学生達も卒業後の元気な先輩を見ることは励みになるのではないかと思います。

写真は、4年生の関谷さんと、スケジュール帳の使い方について情報交換。

永田さんのスケジュール帳は、色分けで見易く、イラストで楽しく、タスク完了が一目で分かる工夫など、早くも仕事のできるオーラが溢れるものでした。

卒業生が貴重な休日に大学のことを忘れずに訪ねてくれる…専門的な言葉も交えながら仕事の話を通して元気に頑張っておられる様子を知ることができるのは、とても幸せなことですね。

 

PD 金澤

 

 

 

 

Happy Halloween !

皆さん、今日のハロウィンを狙っていたんですね。 空間立体系の研究室職員の…後藤さん(向かって左…いつもは朝倉南)、日下さん(向かって右…今日は後藤さんと2人で聖歌隊)、田沼さん(中央)も、朝から気合い十分で職場を明るくして下さいました。

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今日の私の担当授業は1年生。
フォトショップを使ってスケッチを描いていますが…PCモニターの向こうには角やミニーなどのかぶり物が…。
(山田さんは角、光ってるし…(@_@))
真剣な顔をして説明を聞いている表情とビジュアルのギャップが可笑しくて、目が合うと思わず笑ってしまいました。

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Macルームには35台のPCが並んでいますが、背面のリンゴマークが何かの呪いに見える不思議な空間と化しました。

学生が楽しみながら大学生活を送っている姿は何よりのモチベーションです(^_^)
ちょっぴり、元気になりました。 ありがと…。

PD 金澤

次回のオーキャンは!!

来る6月11日は、造形大の新年度初めてのオープンキャンパスです。
いつも各コースが趣向を凝らしたワークショップで高校生の皆さんをお迎えしていますが、今回は「オリジナルキャンドルを作ろう!」と題して、カワイくてカラフルなキャンドル作りなんてどうかしら?と思っています。

手順をおさらいする為に、学生達と一緒に作ってみました。
蝋を溶かすのに湯煎を行いますので、ヤケドにだけは気を付けて!
溶けた蝋を煮詰まらせることなく保温する感覚や、固まるまでの時間、色を混ぜた時の印象などを確認!

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6月11日は、是非、ライフデザインコースのワークショップにお立ち寄り下さい。

 

金澤

新年、明けましておめでとう御座います。

06年賀状

いよいよ2017年が始まりました。
年々、時間の経過が早く感じられるこの頃ですが、昔と違い元日から店は開いているし、大型ショッピングモールは福袋だのくじ引きだの、初売りセールと商魂逞しく、賑やかな年明けが常態化しています。

私が子供の頃は、三が日に開いている店など無く、出歩く人もいなければ街は静かで否が応でも正月の神聖な気分と、この一年をどう過ごそうかと落ち着いて考える穏やかな時間を体験することができました。

この非日常感のお陰で、私達は正月を格別な節目として意識し、過去の失敗を切り捨て新たな挑戦について考える…気持ちの切り替えをしていたのではないかと思います。

時代が変わり、形ばかりの風物詩は商業ベースが支配し、SNSのお陰で年賀状を書かない世代が増え、うるさいからという住民の声で除夜の鐘をつかないお寺が増える…そんな話を聞くほどに、寂しい気持ちになるのは私だけでは無いと思います。

リアリティーの本質がどんどん変わっていく。 時代に合わせ色々なものが変化していくことは仕方の無いことですが、身勝手な「個」とおかしな「民主主義」の中、情報の表現手段とその速度のお陰で色々なものが均質化していくことは、時に私が大切に守りたいと望む日本らしさを飲み込んでしまいます。

今年は、酉年(丁酉:ひのととり)。干支では五行/十干/十二支の最小公倍数となる60年前にも「丁酉」がある訳ですが、60年前の1957年は、ソ連は世界初の人工衛星:スプートニク1号を打ち上げ、日本ではトヨタがアメリカに自動車の輸出を始めた年、茨城県東海村の日本原子力研究所で初めて核分裂状態の「臨界」に達した年なのだそうです。また5000円札と100円硬貨が発行されたのもこの年とのことで、1945年の敗戦後僅か12年後の日本経済はその急成長の真っただ中…飛躍の年だった様です。

「酉」の由来は「果実が極限まで熟した状態・酒熟して気の漏れる状態」というものだそうで、酉のつく年は商売繁盛に繋がると言われているそうです。習い事で良い結果が得られたり、学問や商売などで成果が得られる…そんな年でありたいですね。
学生の皆さんにとっても色々なものを「取り(酉)込む」絶好の年回りになることを願っています。

PD 金澤

宮地さん、ありがとう!

大学のコースとして公に発信するブログですが、多くの学生・教員に関係のあるトピックですので、やや私信めいた内容ですが、お許し下さい。

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今年の卒業生達と

2013年11月から2年4ヶ月に渡り、プロダクトデザインコースの研究室職員として御活躍頂いた宮地直子さんが、本日を以て新しい仕事に羽ばたかれることになりました。

彼女に初めてお会いしたのは…2014年2月23日 一昨年度の卒業制作展会場にて行われたJIDA(日本工業デザイナー協会)による講評会にお邪魔した時。
当時、私は造形大への赴任は決まっていたものの、採用審査時の面接官以外の学校関係者には殆ど面識がありませんでしたが、学生の作品を一緒に拝見する私にも作品の資料を下さったのが宮地さんでした。 以来2年間、宮地さんには右も左も分からない教員生活を実務面で実に良くサポートして頂きました。

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今年の卒業生達と

いつも明るく元気で、正義感が強くユーモアもある彼女は学生達にとって、時には相談できる歳の近い造形大の先輩として、時に厳しい職員として、時に一緒になって楽しんでくれる友人として、常に学生達の陰になり日向になってくれる存在でした。 学生達からは「ミヤッチ」と呼ばれ、教員からのオーダーにも裏表無く学生達のために文字通り走り回ってくれました。 今年の卒業生は勿論、在学生達からも慕われ、宮地さんの最後のお別れに何をしようか…といったLINEが飛び交っているのを見て、彼女がこの2年4ヶ月…どんなスタンスで学生達に接してきたのかを知り、その姿勢に改めて感謝しました。

新しい職場でも「ものづくり」に携わるとのこと。 いつもの元気で御活躍されるに違いありません! またきっと明るい笑顔で大学に顔を出して下さることと思います。 この最後の日が、こんなに気持ちの良い…宮地さんのキャラクターそのままの天気になったのは、何よりの「はなむけ」の様です。 本当にありがとう御座いました。 元気でね!

PD 金澤

卒業生の活躍をお届け

こんにちは。

 

プロダクトデザインコース卒業生の活躍をご紹介します。

<1人目>

丁野 博行さん。

TOKYO DESIGN WEEK ASIA AWARDS

ヤングクリエイター展 デザイン部門でグランプリを受賞しました!!

おめでとうございます。

展示会については↓こちらから(http://tokyodesignweek.jp/2015/tokyo/young_creator_design.html

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現在は「ten en」として活動中。

 

<2人目>

浅野裕紀さん。

なんと!!今月発売のモノ・マガジンに掲載されました。

現在は吉田カバンで企画・デザインを担当されています。

 

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お二人とも本当に素晴らしいですね。

もちろん他にもいろいろなところで活躍している卒業生はたくさんいます!

これからもそんな活躍している卒業生を見つけ次第ご紹介していければと思います。

お楽しみに☆

 

研究室 宮地

卒業生が参加するトークセッションのご案内

こんにちは。

 

本日はトークセッションのご案内です。

 

日付:12月5日(土)

時間:14:30開演(14:00開場)

場所:名古屋能楽党

内容:東海地方を代表する伝統工芸士や職人の方、若手後継者やクリエイターの方6名から普段聞けない歴史や技術の裏話、未来ねの重いや炎上の悩み、嬉しかったこと、現在これからの取り組みなどをトークセッション形式で楽しくお話して頂きます。

 

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クリエイターの中には本学プロダクトデザインコースを卒業した水野智路さんも参加します。楽しいお話を聞けるチャンスです!

みなさまお誘いの上、ぜひご参加ください。

 

研究室 宮地