講評会

先日のプロダクトデザインコース展示会期間中に行われました講評会についてご報告します。

2年生は自分の考えたプロダクトについて、パネルを見せながら説明をしました。

普段指導して下さる先生以外に、学外のデザイナーの方、そして学長も講評員としてお招きし、学生の2分間のプレゼンテーションの後に、コメントを頂きました。
普段は気さくにお話して下さる先生方も、こういう場面では当然ながら辛口です。
長い時間をかけてアイディアを考え、パネル作成した作品を、たったの2分で伝えるのはとても難しかったと思います。作品の良さをうまく伝えきれずに、はがゆい思いをした学生もいたと思いますが、くやしい思いもまた勉強だと思います。

プレゼンテーションをする2年生以外に、1年生や3年生も聴講に来ました。
特に1年生は、「僕たち1年後にこんなにすごいもの作れるかなあ?」と、上級生の作品を見て感心していました。

3年生は場所を変えて、プロジェクターを使ってのプレゼンテーションを行いました。
3年生になると、イラストレーターやフォトショップの操作も一段とレベルアップしており、プレゼンテーションも見応えのあるものでした。
(会場を暗くしてプレゼンテーションを行っていたので、写真がなくてすみません。)

総勢38名の講評を終え、先生方も少々お疲気味でしたが、学生達にとっては1年後、2年後の卒業制作プレゼンテーションに向けて、良い予行練習になったと思います。

プロダクト展

今日から学内ギャラリーにてプロダクトコース2年生によるプロダクト展が開催されています。
会場時間は9:20〜17:00です。是非D2・D3ギャラリーにお立ち寄り下さい。

今回はA1パネル2枚で自分の提案するプロダクトを表現する事に挑戦しました。
パッと見ただけで提案するプロダクトのコンセプトやデザインを伝えるのはとても難しいです。
プロダクトデザイナーは、アイディアを発想できても、それを人に伝えられなければ形にする事はできません。
今回の展示会では、展示2日目の13日に、講評会も行います。
1人2分の持ち時間内で、自分の作品についてプレゼンテーションし、先生方から講評を頂くという機会です。
普段は気さくに話す事ができる先生方も、講評の時には当然ながら辛口のコメントを下さるので、講評会はいつもほどよい緊張感があります。その空気の中で、短い時間で相手に伝わるように話す練習として、このような講評会は貴重な機会になります。

写真は準備風景。


展示会は学生主体で行いますので、準備も学生が行いました。
展示ポスターを作ったり、パネルを取り付けたり、照明をうまく配置したり。
みんなで作りあげた2年生の集大成の展示を是非ご覧下さい。

師走の研究室

年明けの1月に、プロダクトデザインコースでは学内ギャラリーで展示会を行います。それに向けて、ここのところ研究室はバタバタ。
いいものになりますように。
写真は学生、教員、職員みんなでギャラリーでの展示計画を考えているところ。

会期は1月12日(水)〜14日(金)まで。開場時間は9:20〜17:00(最終日は16:00まで)
名古屋造形大学のD2、D3ギャラリーにて開催致します。
同日、D1ギャラリーでは工芸コースの展示会も開催しています。
今回は会期が短めですが、学内・学外問わず是非お立寄り下さい。

アイディアが出てくるので形にしたくなる。

前回、1年生が自動車のコンペで入賞した話題がありましたが、4年生にここのところコンペで連戦連勝している強者がいる事が分かりましたので、ご紹介したいと思います。

パソコンに向かっているのは、4年生の原 昌之くん
彼は2010年度、出すコンペ出すコンペ入賞しているらしい。しかも、商品化の可能性があるから、応募した作品についての詳細は言えないというから、もはやプロの風格ですね。


まずはiPhoneケースのコンペ
これについては、大学Webサイトのトップページでも紹介されていますが、とっても可愛いデザインです。個人の感想ですが、最優秀賞も含めて他のどの作品よりも「売れそうな」デザインだと思いました。

他には、
ダンボールを使ったアイデアのデザインコンペ

これも応募作品を見せてもらったときは、思わずほしくなりました。
でもこれは非公開です。いつか店頭で目にすることができるかもしれませんね。

プロダクトデザインの勉強をしていると、パッケージのデザインやプレゼンテーションの必要性などから、2次元グラフィックの技能も求められ、また身に付いていきます。
これは、そんなグラフィックのコンペティション。未来の氷屋さんという難しいテーマですけど、一番「未来」という感じがでているのではないでしょうか。

原くんに、どうやってアイデアを出すの?と聞いてみたところ、「自分がこんなのあったらいいな」というモノを考えるという答えが返ってきました。やはり、スタートはそこが基本だと思います。でも、彼がすごいのは、どうしてコンペに応募するのか?という質問に対して、「アイディアがどんどん出てくるから、それを形にしてみたくなる」と答えてくれたところです。これは日々の観察力や、想像力のなせる技で、誰にでも出来る事ではないと思います。
そしてもう一つすごいなと思った事は、1つのコンペに対して、何点も何点も応募しているという事です。質より量で量産しているわけでもなく、普通ならそれを1つまとめたら満足してしまいそうな作品が完成しても、次々と全く違うアプローチから作品を生み出して、応募しています。
そのモチベーションの高さと、限られた時間の中でいくつも提案できるだけのスピード感がある事がすごいと思いました。

そんな原くんが得たものは、栄誉や賞金だけではありません。もっと大切なデザイナーとしての気づきも得たようです。それは何かというと、1つのコンペにいくつもの作品を応募した時に、自分が一番自信があると思っていたもの以外のものが受賞された事で、自分がいいと思うものが必ずしも他人もいいと思うわけではないし、また「売れるデザイン」というわけでもないという事です。

実は、まだいくつか応募して発表待ちのコンペがあるそうなので、卒業までにあといくつの朗報が聞けるのか楽しみですね!

プロデザイナーを目指すレンダリング講座

先日、本コース客員教授の内田邦博先生による授業が行われました。

内田先生はトヨタ自動車株式会社のカーデザイナーとして、第一線で活躍されてこられ、また米国アートセンターカレッジへの留学経験もあり、グローバルな視点での授業をして下さっています。

今回は、プロデザイナーを目指す学生へのレンダリング講座という事で、先生がこれまでに描きためたデザイン画やスケッチを見せて頂きながら、今後身につけるべき技術や学習方法について教えて頂きました。

(クリックすると写真が大きくなります。)


授業を終えられた内田先生に今回の授業の目的と想いについて伺いました。

 プロダクトデザインの世界は日進月歩。特にコンピューターを使う開発システムによって、デザイナーに要求される基礎能力が変わってきた。結果、以前のデザイン教育の重点であったデッサン力、レンダリング力の不足が目立ってきた。特にプロダクトデザイナーには立体構築力が必要だが、CADが普及した現在は3D化はコンピューターが行うので、増々個人の立体構成力が衰えている。
 そこで、基礎デッサン力、レンダリング力を向上するために、私がかつてロサンゼルスのアートセンターカレッジオブデザインで修得したスケッチ、レンダリングの作品と教育法を、2、3年生にプレゼンテーションして、世界一流のデザイナー教育の一部を紹介した。
 今後もアートセンターでのデザイナー育成システムと理念の一部でも課題として与え、学生の資質向上につなげていきたい。

鉛筆画から大きな着色デザイン画まで、並べきれない量の作品は、20代の頃の地道な努力の痕跡でもあると思います。自分のアイディアを誰かに伝えるためには目に見える形で表現しなくてはなりません。「とにかくうまくなりたいから描いた」とおっしゃっていた先生の言葉からも、とにかく何度も何度も練習する事が大切だと思いました。授業後も自分の作品を持って、先生に講評を頂いていた学生達の、5年後、10年後が楽しみです。

高齢者にやさしい自動車

先日行われた高齢者にやさしい自動車開発推進知事連合事務局主催のデザインコンペティションにおいて、本コースの1年生、栗谷本くんの作品が佳作に選ばれました。

http://www.pref.fukuoka.lg.jp/d01/next-generation-car-project2.html

以前はWeb上にあった作品へのリンクが切れてしまっていたので、直接本人に受賞作品を見せてもらいました!

「ひとつの結果として残すことが出来たのでよかったです。今後の作品作りの糧にしたいと思います。」

と受賞の喜びを語ってくれる彼の机の後ろの壁には、様々な自動車メーカーのコンセプトカーの写真やグラフィックが貼られています。ほんとに車が大好きなんですね。
夢に向かって、頑張れ!!!

入賞できても、できなくても、実際に自分が出してみたコンペの受賞作品を見るのは、ただ漠然と人の作品を眺めるよりも勉強になるもの。「自分が悩んだポイントに対して、他の人がどういう答えを見つけたのか」という視点で作品を見る事ができるから。
コンペは審査員によって結果が左右される要素が大きく、入賞する事がすべてではないけれど、1つの学習方法、自己分析の為の物差しとして、プロダクトデザインコースの学生達はうまくコンペを利用していると思います。

友達の受賞を、自分の事のように喜ぶ長谷川くん。


2月締切りの照明器具のデザインコンペに取り組む川村くん。
「今度は俺が!?」ライバル意識も大事です。
お互いに刺激を受け合いながら切磋琢磨する1年生でした。

三菱自動車会社説明会

12月2日、三菱自動車工業株式会社の会社説明会が本大学で行われました。
プロダクトデザインコースの学生はほとんど出席し、企業にとって求められている人材について、説明して頂きました。

また、本校卒業生で現在三菱自動車で活躍中のデザイナーによる、レンダリングの実演もして頂きました。
将来自動車業界への就職を希望する学生も、そうでない学生も、プロの描くスケッチを見つめる目は真剣。積極的に質問して、情報収集していました。

プロダクトデザインコースでは、企業で活躍している現役デザイナーの方と接する機会もしばしばありますので、是非こういう場を活かして視野を広げてほしいと思います。

芸術の秋

芸術の秋。

秋も深まり、紅葉の美しいキャンパス。

寒さが厳しくなるにつれ、、、、なぜか、学内は逆に活気づいてきます。

もちろん、年明けの卒展、就職活動、個展とあるわけですが、不思議なものです。

暖かい季節はもっと頑張れるはずなんですけど。。。

例に漏れずプロダクトデザインコースも慌ただしい季節。

たまにはリアルタイムなブログを、というわけで、本日金曜日の夜8時。

プロダクトアトリエ・学内散策してみました。

1階のプロダクト加工室をのぞくと四年生が所狭し!と製作活動中。

卒展まで寝ず食わずのハードワーキングに突入してます。

4年の豆田君は実物大でバイクのデザイン。

同じく4年の原君は何か一生懸命削ってます。

立澤君は等身大で何か作ってます。

指田君はアルミニウムで椅子を作るようです。もちろん実物大。

実寸図面だけでも大迫力!

皆さん実物大だけに出来上がりが楽しみです。

2月に行われる卒業制作展を楽しみに待ちましょう。

さて、外に出てみると、どこからともなく?いやいや近くで山火事?というくらいの黒煙が立ち上ってます。

そう!今週は大草古代釜で陶芸コースや陶芸部が三日三晩寝ずに火入れしています。

秋の夜長、月夜を眺めながら、焼き芋焼いたり、餅を焼いたりしながら、、、ひたすら薪を焼べてます。

今年は頼もしい陶芸コース一期生がメインで頑張ってました。

写真左の男の子は視覚伝達の竪山君。

差し入れは庶務課の皆さんや、大橋基弘教授、プロダクトの品川誠教授、

お汁粉のお餅を非常勤の水野先生。

栗の木ランチの田中さんがお菓子の差し入れなどなど、、、、

いろんなコース、専門の学生、教職員の協力で大草釜が成り立っています。

炊き出しで通称”坪汁”と呼ばれる豚汁は陶芸の坪井先生。

とっても美味しいんです。。。

去年は私も一晩寝ずに釜の番をしました。

というわけで3年のアトリエに戻ると夜の10時過ぎてますが、多くの学生が頑張って作品作り。

 

後ろの上野君もレンダリングに精を出していました。

実は、こんな感じでほとんど毎日深夜遅くまで1年生から4年生までプロダクトコースの学生達は頑張っています。

もちろん好きなプロダクトデザインだからこそ。

みんな必死です。

興味のある方は、ぜひ、夜電気の点くプロダクトの部屋を覗いてみてください。

きっと、おもしろいことを集中してやっていますよ。

研修旅行4日目前半

研修旅行最終日。
早起きして気持ちのいい朝です。今日はいい天気になりそう。

まだ暗いうちからパン作り。といっても、時間がないので生地を発酵させるところまではスタッフの方が準備して下さっていて、あとは形を作って焼くだけです。
いい釜ですね〜。これも手作り。

うまく焼けるかな。
焼き上がるまで、ワクワクしながら少し待ちましょう〜。

その間、ビレッジ内の紹介しきれなかった景色を紹介します。
女子が泊まったコテージです。見渡しのいいテラスで歯を磨くと本当に気持ちいい。

そうそう、ツリーハウスの紹介をするのを忘れていました。

ヘタな説明より、とにかく写真を見て下さい。
生き物を土台にして作られる建築。この家が倒れるのはこの樹が倒れる時。
建築というより巣。鳥になったみたい。
大きな命に抱きかかえてもらっているような気持ちになります。人間も自然の一部だと。

写真ではなかなか伝わりませんが、ビーチロックビレッジの周りは本当にこのビレッジ以外は全く人工物が目に入らないような森です。

こんなところにこれだけの施設を作ったビーチロックビレッジの皆様、発起人の高橋歩さんのすごさを改めて感じます。
そうしている間に、パンが焼き上がりましたよ!

焼きたて、いいにおい!美味しいパンと一緒に朝ご飯。
食べおわったら、慌ただしく荷造りをして、もう帰る時間です。

研修旅行3日目その4

夜はバーベキュー!牛、豚、鳥、野菜もたっぷり。スタッフの方々がすっかり用意して下さっておりました。

男の子達が飛び散る油でやけどしながら焼いてくれたお肉を食べるだけで申し訳ないけど、美味しい〜。
とっぷり日も暮れた沖縄の山の中で、美味しいバーベキュー。話がはずまない訳がない。ディープな話も、バカな話も、あちこちで盛り上がりました。

そして、なにより美味しかったのは、女性スタッフの方々が作って下さったおにぎり!いつのまにこんなにたくさん、、、と思うほどたーっぷり握って下さったキレイなおにぎり、本当に美味しかったです。

同じものを食べても、いつ、誰と、どこで食べるかによって全く味が違うというのは、人間がロボットではない証拠。
私達はモノをデザインする事に日々一生懸命になっています。
例えばこのお肉をどんな器で食べるのが美味しいか?どんな椅子に座って食べたいか?
でも、絶対に忘れてはいけないのは、お肉が美味しくなるのは、器が使いやすい時、椅子が心地いい時、”だけ”ではないということ。
モノばかりを見ていては決していいデザインにはたどり着けないという事を改めて考えさせられます。

一通りお腹がふくれた後は、学生が用意してくれたビンゴゲーム大会で盛り上がりました!

ビーチロックビレッジの方が、商品にオリジナルTシャツとDVDを提供して下さったことで、一層盛り上がりました!
ビンゴで当たらなかった人は買ってでも欲しがったオリジナルTシャツ。
みんなこの時までにはすっかりビーチロックビレッジのファンになっちゃってたって事ですね。

その後はトランプ大会。トランプなんて何年ぶりだ???
でも、みんな結構負けず嫌い。はじめは「大富豪」で盛り上がり、後半はあまり頭を使わなくてもいい「ババ抜き」。でも、10人弱でババ抜きはほんとに終わらない!同じカードがぐるぐるぐるぐる。。。。ねむーーーい。でも決着つくまで終われなーーーい。

永遠に続く!?かと思われたババ抜きもなんとか決着がつき、ビーチロックビレッジ最後の夜はにぎやかに終了。

最後におまけのエピソード。
ビーチロックビレッジには夜になると、たくさんの巨大なかたつむりが出没します。初めて見たときはその大きさにびっくり!カラの形もサザエのようなかんじで、本土のかたつむりとは全く違う。

わー、すごーい。めずらしー。と、捕まえて写真をとっていた研究室職員U。
後に、スタッフの方から、「アフリカマイマイといいまして、猛毒があるので絶対に触らないで下さい。」とのインフォメーションが。。。(‘_’;)
ぎゃーーーーーーーーーーーー。

でも、毒があるのは粘液の部分で、Uはカラ部分しか触れなかったようで、大丈夫でした。ふぅ。。。

よく見れば施設内には危険を知らせる張り紙が、、、。

アフリカマイマイの隣にある、同じく樹液に毒がある「クワズイモ」。本土では観葉植物として売られていたりするのですが、、、。種類が違うのかな? Uがかつて働いていたデスクにも「クワズイモ」が飾られていたのですが、、、、。
猛毒とニアミスのUでした。