前回に続き卒業制作展で活躍した「ZEUS」の話題をもうひとつ。
2月21日の最終日を以て無事に閉幕した卒展では、プロダクトデザインコース以外の学生からも、使ってみたいとの要望がありました。
そのひとつは、グラフィックの澤木君からの依頼。 これは「ZEUS」の出力サイズを超える立体物の制作にトライする機会となりました。
形状はシンプルなマグカップと鏡餅型の立体。
「ZEUS」の出力範囲は、203mm(W) x 152mm(D) x 144mm(H) ですが、今回のマグカップのサイズは高さが 240mm 直径が 150mm …直径だけでギリギリですね。 形状的には「輪っか」を積み上げて行く方向に出力するのが、一番自然で安定しそうですから、当然高さ方向で2ピースに分け出力です。
先ずはマグカップ。 形状はシンプルですので、データは簡単! 壁面に斜めに取り付けたいとのことで底に近い部分を斜めにカットしてあるところが少しトリッキーですが、「ZEUS」はサポートブリッジを作る程では無いと判断した様です。
出力も真円をベースにしていますので、それほど大きなハードルは無いと思っていましたが、問題は時間。 サイズが大きい上に、積層幅0.28mmで、出力の安定を図ろうと少しノズルのスピードをダウン。 2ピースに分けた片方だけで、出力予定時間はなんと9時間。付き合っていられないので、夜中に出力してもらって翌朝には出来ているパターンでGO!順調に動きだした「ZEUS」を見届けて帰宅。
翌朝、楽しみに学校に来てみると…なんという事でしょう!
途中で、何が起こったのか判らないほど、溶けたフィラメントがノズルの回りに固まってしまい、再起不能状態。 たまにフィラメントが切れたり、ノズルが詰まって流れが悪くなることはありましたが、santec さんの営業の方にしっかり教えて頂いた対処法で難なくクリアしてきたのに・・・見たことの無い惨状に目が点。
朝一で、santec さんに電話。 忙しい中、来校頂きましたが打つ手無し…即ヘッド交換となりました…トホホ 続きは次回。
PD 金澤