長崎先生、ペトル・ホリーさん特別公開講座

昨日は本学マンガコース客員教授でもある長崎尚志先生企画で、元駐日チェコ共和国大使館一等書記官で現在早稲田大学演劇博物館招聘研究員、文化資源学会会員としてチェコ文化・芸術の紹介と普及に努められているペトル・ホーリーさんをお迎えして「チェコ漫画史 共産主義からどう生き延びたか?」という公開講座を行いました。

ホリーさんのチェコを紹介するサイト「チェコ蔵」

講演は大変貴重な画像資料をたくさん拝見しながらマンガを通してチェコの歴史を俯瞰するような内容で、今までの創作の直接的なノウハウに関する内容とは違い、「マンガを描く」という行為がチェコの歴史においてはいかに「自由」の概念と関わりがあったというところは、自由にマンガを描ける我々の状況を今一度噛みしめる感想を持ちました。

なんどもソ連に自由を蹂躙されてきたチェコのマンガやアートには「戦争ネタ」がほとんどなく、ブラックユーモアや暗喩によってその文化を守ってきた歴史にはチェコという国の誇りを感じ、また無血で革命を成し遂げる「危機を乗り越える力」のある国としてその一端をマンガやアートが担ってきた経緯は、同じマンガに関わる者として自分も背筋を正す思いで拝聴しました。

アカデミックな内容で大学らしい講義だったと思います。
お忙しい中お時間をいただいた長崎先生、ペトル・ホリーさん、ありがとうございました!

「チェコ漫画史」


「チェコ漫画史」


「チェコ漫画史」

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