第二回NZU名古屋造形大学マンガ大賞後記

先月25日に最終選考が本学会議室にて行われた「第二回NZU名古屋造形大学マンガ大賞」の結果についてはすでに当ブログで発表しました。

「第二回NZU名古屋造形大学マンガ大賞結果速報」

「NZU名古屋造形大学マンガ大賞」は本学マンガコースが主催する在学生対象(他コースからの応募可)の学内マンガコンペです。
賞金はありませんが(第二回から廃止)最大の特徴は外部からの業界現役プロフェッショナル(マンガ家、編集者等)の方々が最終選考に参加していただける点です。
また、応募作品全てに対して編集者を含む審査員の講評がもらえます。そして入賞した学生にはそのまま編集の方に担当していただくケースもあります。
第一回入選の恒川さんは現在講談社「Kiss」で、第二回の今回も大賞の三浦さんには小学館「ビックコミックオリジナル」の担当さんが付きました。

ちなみに今回参加していただいた審査員の方は・・
一次審査:石川俊樹(本学専任)、加藤雄一(本学専任・マンガ家)、高木様(非常勤講師・コミックイラストレーター)、佐藤様(非常勤講師・マンガ家)

二次審査:志波様(編集者・作家)、常盤様(講談社「モーニング」編集部)

最終審査:長崎様(編集者・原作者)、浦沢様(マンガ家)、池上様(講談社「ARIA」編集部)、増澤様(集英社「ジャンプ改」編集部)、石原様(小学館「ビックコミックオリジナル」編集部)、北田様(講談社「デザート」編集部)、高北幸矢本学学長

応募総数は、全48作品(マンガコース45、総合造形コース2、洋画コース1)・・でした。

講評に関しては辛口のものも多数あり、あるいは普段の大学実技とは切り口の違う新しい角度からの評価もありますが、いずれの評価も一流編集者/作家によるリアルな業界評価ですので学生にとってはこの上なく勉強になるアドバイスです。各自これからの精進の参考としていただければ幸いです。

ここで最後に志波先生の全体講評を掲載しておきたいと思います。

「昨年に比べ平均点はアップしたかもしれないが、全体に小粒になっている。芥川賞の件で石原都知事が厭味発言をして話題になったが、同じ言葉をNZUマンガ賞に申し上げたい気分。些細な日常の中にある異常を描くのは日本人的で問題はないが、あまりに小じんまりし過ぎては食欲をそそられない。マンガには、もちろん絵も構図もコマ割りも重要だが、なにより凄まじい迫力、熱気、狂気がほしい。こんにち日本の漫画界全体が陥ってるは、絵のウマさ小器用さを追求するだけで、「平均の上」を狙っているところにある。基準、規格、ワクを力づくで突破するような過激な作品の出現を望みたい。」

最終選考会議の様子

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