19年前の早朝、大きな揺れを感じて目が覚めた。
後に小牧の揺れは震度3ということが分かったが、それでも、思わず枕元の小棚を手で押さえたほどだった。
時計を見ると午前5時50分少し前。
ラジオを点けると、震源は北陸というアナウンスが入った。
その後、京都に大きな被害が出ているとのニュースが入り、阪神地域が震源であることが分かったのは随分後になってからだった。
神戸の実感に電話をかけても全く繋がらない。
しばらく経ってからテレビでNHK神戸放送局辺りの情報が入り、被害の全容が見えてきたのはお昼くらいになってからだった。
母から連絡が入ったのは午後の遅い時間、近所の公衆電話からだった。
実家の家族は全員無事だが、家屋はかなりの被害を受けたとのこと。近所では倒壊した家屋も多いとのことだった。
翌日の夜、車で神戸にたどり着いた時には、実家の周辺の風景は様変わりしていた。灯りが全くない真っ暗な街を走ると、道の上に倒壊した家屋が幾つもヘッドライトに浮かび上がった。
その後、実家は全壊の認定を受けて取り壊しとなり、家族は1年半の間、仮設住宅で暮らすことになった。
幸い、家族や親しい友人たちに亡くなった人はいなかったが、生活の上で大きな被害を被った人は少なくないし、また、メンタル面での影響も少なからずあった。
亡くなられた方々を思うと、家族や友人達が無事であったことだけでも感謝しなければならないが、ひとたび大きな地震に見まわれると、たとえ命が助かっても、それまで普通にあった多くのものを失ってしまうことが身に染みて分かった。
一昨年亡くなった母が、震災の後ずっと午前5時46分に必ず目が覚めると言っていたが、この日は、震災に遭った方々の記憶に深く刻まれているのだろう。
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さて、今日は午前中、名古屋市民ギャラリー矢田で開催中の「虹の麓 -反射するプロセス」を観てきた。
良い展覧会だ。特にアートの学生には是非観てほしい。
明日のブログで詳しく紹介したい。
http://fandenagoya2014.wix.com/nijinofumoto