1月18日(土)晴れ

早朝、自宅を出て同朋学園名古屋キャンパスへ。
今日はセンター試験第1日目だ。

受験生の皆さんも緊張されていると思うが、監督官も気を引き締めてかかる。
私は副本部長として、本部長の浅野同朋大学学長とともに本部に控えた。

午前7時半過ぎに同朋大学に入り、午後7時に今日の業務が終了。
長い一日だった。

受験生の皆さんには、日頃の努力の成果が発揮できるよう、明日も体調を整えて臨んでいただきたい。

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さて、昨日予告した「虹の麓」の紹介。

名古屋市民ギャラリー矢田で開催中の展覧会「虹の麓」にじのふもと – 反射するプロセス – は、名古屋市文化振興事業団主催の「ファン・デ・ナゴヤ美術展」という企画によるもので、展覧会の企画案を募集、コンペによって選出し、実現させるというユニークなものだ。

今回の「虹の麓」は金沢を拠点に活動する若手作家8人による展覧会で、会場は3階の6つの部屋と、4階の大きな1つの部屋、合計7つの部屋からなる。

3階では、1部屋に1名から2名の作品展示がなされており、4階では、大きな展示空間に6つの展示台が置かれ、その台上と、周囲の床面、壁面に8名全員によるインスタレーションがなされている。

以下は3階の展示室の模様。





3階の個展・2人展形式の展示は、それぞれ力のある内容であったが、やはり、4階の展示がこの展覧会の大きな見せ所と言えるだろう。

彼らは、自らの共通点として「内的世界の現前化ではなく、外側に存在する『何か』を形而下学的に捉えようとする事にある」と述べているが、その姿勢が、作家の”思い”の中に作品が矮小化されてしまうことからの回避に繋がっており、その姿勢は(安易な合作を避け、敢えて困難に立ち向かったという意味で)非常に勇気があり、真摯であると感じる。



このようなアプローチの結果、却ってそこに彼らの内的世界が仄かに浮かび上がっているように思われるのだが、それが彼らの思い描いていた展覧会の姿だとしたら大したものだ。

この展示では、一見乱雑でカオティックに見えるインスタレーションの中に、個々の作家が持っている、作品制作に当たっての(どうしても出てしまうな根源的な)ある法則性のようなものを感じた。



個々の作家が持つ作品作りの法則性と作家間のインプロビゼーションによる展開が感じられ、新たな意味が次々と立ち上がるのを感じつつ、時の経つのを忘れて楽しんだ。






「本来交わることの無い各アーティストの制作のプロセスを共存させることは、同時期に同じ時間を過ごす中で、図らずも物事を共有しているであろう、この8名にとっての『つくる』という営みを展覧会の中で反射させ、ささやかなスペクトルを発生させる試みであります。」との作家たちの弁に、この展示の意図が明確に看取できる。

今時あまりない、若い意欲的な作家たちであるからこそ可能な展覧会だ。

「虹の麓」は1月26日(日)まで。
会場は名古屋市民ギャラリー矢田