午前9時出校。
学長室で執務のあと、午前11時に大学を出て個展開催中のガレリアフィナルテへ。短い時間の在廊だったが、元在校生で現在リハビリに励むOさんがご両親と一緒に見え、快復が進んでいる様子に感激した。
その後、同朋学園名古屋キャンパスへ向かった。一時間ほどでいくつかの業務を終え、小牧に戻った。
帰途の車中、ラジオからはジュリーニ指揮ウィーンフィルの演奏でブラームスの交響曲第四番が流れていた。このCDは持っているが、晩年のジュリーニ特有のゆったりしたテンポと分厚い響きが少し重たく、普段はほとんど聴く機会がない。
ただ、第二楽章のゆったりとしたホルンのテーマを聴きながら、コーラルピンクに染まった雲が、まるで海月がゆっくりと流されて行くように動いている様を見たとき、まるでこの光景のために作られた音楽のように聞こえ、心打たれた。
そういうとゆっくりと雲が流れるのを見たり、夕陽が沈んでゆくのを見たり、満天の星空を見たりという機会がこのところまったく無い。今こういう光景を心が求めていると思う。
夜は”桃藝”の打ち上げ。桃藝とは、何を隠そう、名古屋造形大学の芸術祭で教職員有志が出店するお店の名前。
今を遡ること十数年前、学生会のリーダーズキャンプの帰り、高速道路のとあるSAで朝飯を食べながら、今は他大学に移られた心理学のS教授に「芸術祭で教職員の模擬店やらへん?」と持ちかけたのが端緒だった。
私の思いつきで話したことを彼は真剣に受け止め、速やかに動いてくれた。その結果、数ヶ月後の芸術祭で桃藝が誕生したのであった。
その後、S ソムリエ、M 棟梁の参加を得て、現在の桃藝につながる基盤が出来上がった。桃藝の特長は、従業員が常に周囲に注意を払い、その時々の各自の役割を自然に感じとり、速やかに動くことで、これはある意味理想的な組織のあり方だと思う。そのような伝統が脈々と受け継がれている桃藝は素晴らしい!