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イラストレーター


イラストレーターは、小説や音楽などの情報を、依頼元の趣旨に合わせ、わかりやすく絵で伝える仕事です。大きく分けて「デザインが主の商業的イラストレーター」と「マンガのようなコミックイラスト的表現が主のイラストレーター」の2種類があります。希望や要望を聞き、絵柄を変えたり、色合いを変えたり、素材を変えたりしつつも、オリジナリティを出す必要があります。自分にしか描けないキャラクターを描く表現力は、イラストレーターにとって最も大切な力です。世の中にはさまざまな絵がありますので、まず自分が好きな絵をたくさん見つけてください。
特に後者のイラストレーターが行う仕事は、ライトノベルなど小説のカバーイラスト・挿絵をはじめ、コンシューマーゲームやアプリゲームのキャラクターデザインやパッケージイラスト・コンセプトアート、企業や自治体のPRキャラクターデザインなど子供や若い世代はじめ今や世界的にも興味や共感を持ってもらうことに特化した、日本が誇る文化ツール全般です。

【視覚表現領域】三輪布巳子 講師 / コメント

私は、コミックイラストレーションで大学院時代に集英社コバルト文庫より商業デビューしました。カバーイラストや挿絵を始め、近年は愛知県小牧市や稲沢市で織田信長の歴史を幅広い層に紹介する観光ガイドブックの挿絵やカラー漫画の制作に携わっています。

【情報表現領域】足立ゆうじ 教授/コメント

週刊誌で連載を担当していた時は、毎週何十万人の読者の方に向けて展覧会を開催している緊張感とともに、とても達成感がありました。
そのように、イラストレーターはとてもやりがいのある仕事だと思います。もちろん小説だけでなく、商品パッケージや広告の世界、医療、Web、ゲームなど活躍する世界はますます広がっています。また、仕事以外でもライフワークとして作家活動も行っており、1年に何回か展覧会で作品を発表しています。趣味で絵を描き、仕事でも絵を描く。絵が好きならば、こんな楽しいことはありません。

必要な能力 TOP5

技術力 追及心 行動力 継続力 発想力
社交性 協調性 客観性 几帳面 責任感
向上心 主体性 柔軟性 計画性 自制心

学生作品

大学で努力すべきこと

  • 自身の限界を考えず、妥協無しで描写力を鍛える
  • ポートフォリオ制作や自己プロデュースを、将来を見据えて行う
  • 様々な観察力を養う


自身の限界を考えず、妥協無しで描写力を鍛える

イラストレーターとして求められる技術の一つが、描写力です。現役でありプロのイラストレーターである教員は、自身が体験した思いもよらなかったクライアントやユーザーからの視点・要望・失敗・間違いを活かし、授業の課題を設定しています。それらを学生に知ってもらい、どのように対処をするべきか、どんな知識やテクニックが必要か、ヒントや答えを膨大に盛り込み出題します。数々の課題を通して、描写力を鍛えていきましょう。間違いなく言えることは、質より量を熟すのが上達の近道です。アイデアに詰まって描けなくなることもありますが、詰まって描けないくらいなら、考えずに描いてください。描き続ければ、必ず解決します。
また、クロッキーもお勧めです。クロッキーは紙と鉛筆があればどこでも描けますので、家でも電車の中でも気軽に取り組むことができます。在学中にクロッキー帳を20冊描き切ることを挑戦してみてください。きっと自分にしか描けない美しい一本の線が見つかります。
学生のうちは間違えても失敗しても構いません、とにかく全力で自身の表現を模索し、挑戦する機会を何度でも重ねることがとても重要となります。

ポートフォリオ制作や自己プロデュースを、将来を見据えて行う

イラストレーターの活躍できる分野は、ゲーム業界から出版業界、アニメ業界、自治体や様々な職種の企業と近年ますます多岐に渡っています。そのため、採用する企業の幅が広がっており、就職を希望する場合はそれぞれの希望職種向けの「ポートフォリオ」と呼ばれる、自身が手掛けたイラストレーションの作品集を作ることがとても重要になります。このポートフォリオには1年以上の制作時間を費やし、同じ業種であっても会社の特色に合わせて編集を変えたり、そのための作品を制作する必要があります。
自己プロデュースの面では、実際にクリエイターの即売会などイベント出店のノウハウや、SNSなどを最大限活用するための秘策やテクニックを、授業や学外実習で実体験していくことを心掛けましょう。

様々な観察力を養う

例えば、小学校の理科の時間に顕微鏡を覗いて絵を描いたことがあると思います。理科の時間になんで絵を描くの?と思ったことがあるかもしれません。それは、うまく描くためでなくしっかり「観る」ためです。絵を描くことで対象物を隅々まで観るのでより理解が深まります。一番良い例は、ファーブル昆虫記のファーブルでしょう。ファーブルは昆虫学者ですが、とても優秀なアーティストでもあります。何故だろう?という好奇心と美しいと感じるアーティストの感受性の両輪が、とても大切なことを、彼の作品から知ることが出来ます。
美術系大学を目指す方は、アーティストとしての豊かな感性をすでに備えています。そこに加え、ファーブルのように理系の客観的な分析のできる観察力をぜひ身に付けてほしいです。
この両輪は自分にとってかけがえのない財産になってくれます。ぜひ美しいと思うたくさんの出会いを、大学生活で経験してください。
また、模写も観察力を鍛えるための有効な手段です。模写をすることで、作者の息遣いや筆さばき、考え方を追体験できます。好きな作品そっくりに描けるようになる頃には、自然と自分にしか描けないオリジナルの表現が見つかるでしょう。

イラストレーターになるためには

デッサン力(観察力)はあるに越したことはありませんので、必ず押さえておきましょう。また、就職でもフリーランスでも必須となるAdobeソフト、Photoshopとillustratorの基礎も学生時代に覚えておくと有利です。領域によってはMAYA、Aftereffect、clipstudioなど専門ソフトを1年次より学ぶことができますので、それらのスキルを活かしてみるのも大切です。まずはとにかく描いてください。
また、イラストレーターの活躍分野は多岐に渡ります。今後は、2Dのイラストレーションだけではなく、MAYAなど3DCGソフトを使用したCGのキャラクターを作る過程にも関わるイラストレーターも増えてくるでしょう。ですので、他分野に掛かる要素をそれぞれ専門教員の指導を受け、作品を制作することにより、就職やフリーランスでも実力を認められる業界もあります。他にも、マンガ分野の授業を受けることにより企業PR向けの消費者の心を掴むストーリー表現を身に付けることができたり、アフターエフェクトなど映像編集ソフトやAdobeソフトの技術を学ぶことにより、イラストレーションの表現の可能性を広げたりすることが可能となります。

美術表現領域の濱田スタジオでは、基礎力のデッサンから着彩、そしてアートイラストと呼ばれる日本独自のイラストレーション文化とアートのが融合された新たな創造性ある画家の路を追及することが可能です。
映像文学領域の三輪スタジオでは、現役コミックイラストレーターによる基礎デッサン指導から専門ソフト(クリップスタジオ)などを使用した授業を行い、学生一人一人の希望進路やかなえたい夢のための個性に合わせた技術的な指導と、将来のための道しるべを丁寧に教え、サポートしていきます。
情報表現領域の足立スタジオでは、絵を描くことに加え、自身が活躍できるフィールドを見つけることを目指します。また、Webデザイン、ゲームデザインなど幅広い分野をも経験でき、様々な視点でイラストレーションを学ぶことができます。もちろん自分自身の描写表現を深めたい学生には、基礎から徹底的にサポートします。