グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



キャリア・就職

建築家


建築家の仕事は、建築の設計をして、その設計趣旨を⼗分に反映した建築を作るために⼯事監理をすることです。…と書くと、当たり前すぎて⾯⽩く無い仕事のように感じる⼈もいるかと思います。
では、建築家の仕事は、建築を作ることによって私たちの未来を作ること、私たち⼈間がどのようにこれから⽣きていったらいいかを建築を通して考えること、さらに私たちの社会をどうしていったらいいかを考えること、と⾔ったらどうでしょうか?これがまさに建築家の仕事なのです。
最初の説明はどちらかというとあまり思想や理想や夢や社会的な関⼼のない⼀般に設計⼠あるいは建築⼠と呼ばれる⼈たちの姿かもしれません。現在⽇本には1級建築⼠は37 万⼈います。2級建築⼠は77 万⼈、⽊造建築⼠は1.8万⼈います。1級や2級や⽊造という資格の違いは設計できる建築の⼤きさと関係あります。実にたくさんの建築⼠、設計⼠がいますね。建築は⼀度完成して姿を⾒せるとそれを所有する⼈のモノというだけでなく社会的な意味を持つようになります。ある街の印象を決める⼤きな要素になったり、あるいは毎⽇不愉快さを多くの⼈々に与えたりそんな事が起きてしまします。100 万⼈以上の建築⼠が社会的な関⼼や地域をよくする理想を持ちながら設計をしていくならこの社会やこの国はもっと良くなると思います。ですから、⼤学で建築家として学ぶ上で重要なことは、資格を取るための勉強ではなく、このような地域社会をよくしていくにはどうしたらいいかを考える気持ちや思想を育てることが重要なのです。

【地域社会圏領域】山本理顕 学長

地域社会に貢献する人材を育てたいと考えます。
名古屋という地域だけではなく、様々な地域で活躍する人材を育てます。美しい都市環境、美しい地域社会をつくるために何ができるのか。それを考える能力を持った人たちです。今の日本社会の中で最も求められている人材です。

【経歴】
1968 日本大学理工学部建築学科 卒業
1971 東京芸術大学大学院美術研究科建築専攻 修了,東京大学生産技術研究所原研究室生
1973 株式会社山本理顕設計工場 設立
2002 工学院大学 教授(-2007年)
2007 横浜国立大学大学院 教授 (-2011年)
2011 横浜国立大学大学院 客員教授 (-2013年),日本大学大学院 特任教授 (-2013年)
2018 名古屋造形大学 学長

必要な能力 TOP5

技術力 追及心 行動力 継続力 発想力
社交性 協調性 客観性 几帳面 責任感
向上心 主体性 柔軟性 計画性 自制心

学生作品

大学で身に付けるべき能力

  • 建築分野だけでなく文学、社会学、哲学などの分野を知り、良い建築を⾒る
  • 良き友、良き教員と出会い、共に勉強する
  • 社会や世界で何が起きているかに関心を持ち、地域社会の活動に少しでも参加する

建築分野だけでなく文学、社会学、哲学などを知り、良い建築を見る

人間は考えるためには文字や言語を知らなくてはなりません。高校生までの勉強は一定の範囲の言葉の体験があるだけで、あなた自身の個性や言語を獲得するようにはなっていません。ですので、大学生からは自分の興味ある分野を深めていきましょう。あなたの勉強が進めば、あなたは、この世界がかなり複雑で理解するに時間がかかるということを知るでしょう。そして新しい疑問が現れてきます。その疑問は果てなく連続して現れてくるでしょう。そんな気分になった時、あなたは何か世界の不思議さに触れ合っている時かもしれません。あなたへの答えはどの分野からやってくるかわかりません。できるだけ他分野の書物に出会うことを勧めます。名古屋造形大学地域社会圏領域では教員5人から他分野の推薦図書が100以上示されます。それを参考にするのもいいと思います。
「読書体験」という言葉を強く言ったのは、大江健三郎という文学者です。大江健三郎は読書経験のない人は3秒でわかったそうです。その人がその先大江を理解しないのを悲しんだのです。建築体験の話と少し似ています。大学に入る前、多くの高校生は建築を知りません。だからどんな建築が良くて、あるいは自分はどんな建築が好きかもよくわからないと思います。しかし、それでいいのです。大学生になってから沢山の建築を見て、デザインを学んでください。建築デザインの勉強方法は、建築を雑誌で見る、展覧会で見る、実際に見にいく、映画で見る。このような方法しかありません。単純です。しかし、見たら必ずどこがどうよかったのか他の建築とどう違うのかどう同じなのかを考えて、自分の言葉にしてください。その時、あなたの友達が重要で、あなたのスケッチブックが大切になります。建築家の巨匠ル・コルビジュエは20代の頃南欧州の旅をして沢山の建築や風景のスケッチを残しました。それが彼の勉強方法だったのです。

良き友、良き教員と出会い、共に勉強する

建築を見ていいなぁと思ったり、芸術作品を見ていいなぁと思ったり、映画や本に感動したり。誰しもそんな経験があると思います。そのとき、どうしますか?そのまま一人で喜びの余韻を楽しむことはあるでしょう。しかし、少しするとそれを誰かに伝えてみたくなりませんか?そして、その相手が同じように感動していたら、なんだか嬉しくなりませんか?そこからさらに、もっと深く伝わったらいいのに、と思うようになります。
その時、新しくあなたの頭に入ってきた言葉が役に立ちます。芸術作品を体験すると、曖昧で少しわからなくてどう思ったらいいか不安でなんて気分になることがあります。そんな気分をなんとか伝えるために言葉が必要で、言葉で表現することを「言語化」と言います。そして、あなたの側には、言語化で気持ちを分かち合う、共に勉強する友達や師となる教員が必要となるのです。ですので、そのような人を探しに自ら行動することも、とても大切です。

社会や世界で何が起きているかに関心を持ち、地域社会の活動に少しでも参加する

建築は建築だけで出来上がっているのではありません。どのような社会になっていくのか世界がどう動いいているのかを感覚的に知っている必要があります。これは芸術家も同じです。宮沢賢治という文学者がいます。皆さんは、『銀河鉄道の夜』『セロ弾きのゴーシュ』で知っていると思います。この宮沢賢治は『農民芸術概論綱要』という論文を書いています。その中に「世界がぜんたい幸福にならないうちは、個人の幸福はあり得ない」という有名な一説があります。宮沢賢治は芸術と科学と信仰が皆一緒になっていかなければ世界の幸福はないと言いたかったのです。ですので、専門分野に閉じこもるのではなく広い視野を持ってください。
そして、現代は高度経済成長期があってドルショック、オイルショックがあってバブル景気がありバブル崩壊があり社会はどんどん変わりました。地域社会はその度に壊れていきました。この地域社会がなくなった今、私たちは未来に向かっても大丈夫なのでしょうか?危機感を持って、少しでも地域社会に関わる機会を得てください。自分の住んでいる周りでなくてもいいです。違う土地に出向く切っ掛けから、新しい仲間ができることもあります。昔から地域作りは「よそ者、馬鹿者、若者」が行うと言います。ぜひ、地域社会に関わる体験をしてください。

建築家になるためには

名古屋造形大学地域社会県領域は全国的に珍しく五人の建築家が指導者になっています。学長も建築家です。一人も建築家がいない大学もあります。大規模な大学でも建築家は2名程度の大学もあります。それは多くの建築学科が工学偏重だからです。建築家より材料学の学者、構造力学の学者、音響の学者というようにたくさんの学者の中に少しの建築家がいるような感じです。
美術大学である名古屋造形大学の地域社会圏領域は、しっかりと建築家になる勉強できる環境を作り、その環境で頑張る学生には惜しみない後押しをします。

関連領域