12月30日(火)曇り

今日は朝から自宅の部屋の片付けを始めた。
「始めた」というのには到底一日では終わるはずもない、長い長い部屋片付けの旅へと一歩を踏み出したというニュアンスがある。

私の部屋は、それほど手の付けられない状態に陥っていた。一般的な意味での「自分の部屋」つまり書斎として使ったり、あるいは一人で思索に耽ったりという役割は全くなくなって久しく、今はかろうじて倉庫として機能しているだけだ。

今日は意を決して片付けに着手、最も厄介な奥まった場所から開拓に入った。放っておいた間に下草は茂るわ蔓は這い回るわで大変なことになっている。もちろん、実際に植物が生えているわけではなく、ジャングルのようになっているのだ。

そんな中に、10年前に他界した友人のご遺族からいただいた書物がある。トーマス・マンや小川国夫など、読書家だった友人の思いのこもった書物がたくさんあるのだ。
IMG_1943

ぱらぱらとめくっていると、あるページに「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帖」のCDの帯が挟まっていた。友人はバッハを聴きながら、ここでひとまず栞(しおり)代わりにCDの帯を挟んで眠りに就いたのかもしれない。

まだ、ほとんど読むことができないでいるのだが、いつか時間が出来たらゆったりとこれらの本の海に飛び込み、本の世界に没入したいものだ。

家にレーザーディスクがあることすら忘れていた。ほとんど聴かないうちに聴けなくなってしまったレーザーディスク。
IMG_1944

子供の写真も遙か昔のもの。埃かぶっているし…
IMG_1945

Newton の創刊号。かなり長い間購読していた。
IMG_1948

これは自宅にあった「こうべ」というローカルな雑誌。
この写真があまりにも懐かしく、あらためて購入したもの。
IMG_1949
表紙は神戸、和田岬の吉田町陸橋を渡る市電だ。

前に触れた友人の遺品。ニコンF2フォトミックA。
残念ながら露出計が機能しないが、捨てられない。
1979年、2ヶ月半にわたって一緒に欧州を旅行したときに見慣れたカメラだ。
IMG_1946

これはポールとポーラの「けんかでデイト」。
IMG_1950
古レコード店で 100 円で買ったもの。昔、このレコードは家にあったので懐かしくて購入した。

この初代iMacは愛着があるので、これも処分できない。
IMG_1952

久々に部屋の片付けに着手したが、なにかタイムマシーンに乗ったような奇妙な感じだ。写真もたくさん出てくる。あっという間に時が経ってしまったような、また、これからも直ぐに時間が経ってしまうような寂しさに襲われた。