9月16日(月)晴れ

毎年この季節になると、生きているだけで心地よいと感じる。
2、3日前までの不快な気候が嘘のように、爽やかな秋風が吹いている。
でも、勝手なもので何となく寂しい気もする。秋口には毎年複雑な気持ちになるものだ。

ウニも気持ちよさそう!

今日は午前中、まだ台風の余韻があり、時々強い風が吹いたが、それもほぼ正午まで。あとは爽やかな秋晴れとなった。

朝、新聞を見るとヤクルトのバレンティン選手がシーズン最多ホームラン記録を更新したとのニュース。私の贔屓チームのタイガース榎田投手から2本のホームランを打ったのだが、榎田投手にはよく堂々と勝負してくれたと言いたい。

このホームラン記録には苦い記憶がある。本当に嫌な思い出だ。
1985年、タイガースがすでに優勝を決めた後のジャイアンツ戦、場所は当時のジャイアンツの本拠地後楽園。

それまでに54本のホームランを打っていたバース選手が55本の日本記録を抜く可能性があった最終戦を見たのだ。それが、なんと四球の連続。明らかに得点に絡んでいないところでの四球はホームラン記録の阻止だけが目的だと思われた。そしてその時のジャイアンツの監督が当の記録保持者だったのだ。

本当に後味の悪い試合で、敵将ながら尊敬していた監督に大きな幻滅を感じた。そんな思い出があるだけに、今回の記録は本当に喜ばしいと思う。一部では日本人選手の記録を外国人に塗り替えらることを嫌う風潮があると聞いたことがあるが、実力に見合った記録を卑怯な手で阻止するのをもう見たくはない。

もう一つ新聞記事から。
小中学校の図工・美術教育が大きく変わりつつあるという。2011年から学習指導要領が改定され。言われたことをやるばかりではなく、生徒がそれぞれの創造力や表現力を身に付けることにシフトしつつあるというのだ。正解を見つけるのではなく、自らが答えを作り出すことは特に芸術の分野では最も重視すべきところであろう。

このあたりの能力がかなり弱くなってきていることは、あらゆる分野に共通しているように思う。日本の将来を担う世代が”指示待ち”タイプで溢れるようでは国が危ない。

特に柔軟な発想や物事の神髄を見通す力を養う芸術教育が「受験に関係ない」という理由で削られ続けてきたこの国は本当に大丈夫なのか?世界で尊敬される国民であり続けられるのか… 非常に心配だ。

昔、日本人は欧州共同体の非公式文書で「ウサギ小屋に住む仕事バカ」と揶揄されたことがある。この「ウサギ小屋」は誤訳で「集合住宅」の意味だったと言われているが、それにしても、日本人には「仕事中毒者」のイメージが付きまとっていることは否定できず、余暇に芸術を楽しむ文化的国民と見られていないとしたら悲しいことだ。

最近では各地での芸術祭が盛んだし、当時より美術館や音楽施設も大幅に増加したが、それを支える層を育てることを忘れはならない。

図工・美術教育の変化は歓迎すべきことだが、小・中学校で生徒が芸術に触れる機会が減らされたままでは何にもならない。初等・中等教育での芸術の充実を切に望みたい。

さて、今日はゼミ展の初日だ。
ゼミ生に作品のデータとコメントを依頼していたのだが、何とか揃ったのが昼過ぎ。大学に行って文章のレイアウトをしプリントし終わったらすでに4時近くになっていた。
急ぎで葵倶楽部へ。既に何人かの来訪者が帰られた後だった。

以上、チラ見せ。
あとは是非会場へ!

愛の森
名古屋造形大学大学院 小林ゼミ展
2013年9月16日(月)〜 9月22日(日)
12:00〜19:00(最終日は 17:00まで)
葵倶楽部 AOI CLUB
名古屋市東区葵1丁目18-5
TEL052-934-7035
http://aoiclub.exblog.jp