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モリコロス先生


マンガ家 モリコロス先生

のぼさんとカノジョ?

タレソカレ

初めまして…ではなくてですね、以前『のぼさんとカノジョ?』のサイン会に参加させていただいて、実はその時にもお会いしているんです!

あ、そうでしたか!ありがとうございます。なんとか完結までこぎつけました。

『のぼさんとカノジョ?』には名古屋造形大学をモチーフにした場面が散りばめられています。

授業内容を教えて下さい。

1年生の時はとにかく先生達がガツガツ、ストーリーの作り方などを教えてくれたので、よく聞きにいっていました。マンガを本格的に学べる環境に来ることができたので、「死ぬほどマンガを描いてやる!」って思って、大学でも家でも、ひたすらたくさんネームを描いていました。

ストーリーを考えることは大変だと思いますが、アイディアはどのように生み出しているのでしょうか?『のぼさんとカノジョ?』で出てくる胸キュンな場面とか!

マンガのストーリーは、映画のワンシーンみたいに、頭の中にポンって浮かんだりするので、それをどのように詰めていったらいいのか考えます。胸キュンな場面は、こんなことを言われたら私自身が嬉しいだろうなってことを想像してますね。

凹んでしまったりスランプになったりしたことはありますか?

客員教授の長崎尚志教授(漫画編集者・原作者・プロデューサー。浦沢直樹氏をデビュー前から担当。)にボロクソ言われてしまい、凹んだことがあります(笑)
「描きたい事だけ描いているから話が見えない。話の中のことを1から10まで描いてみて、そこからいらないものを削ぎ落とす作業をしなさい」と言われました。アドバイスをいただいてからは、同じ動作や言動を繰り返しているところやストーリー上、重要ではなさそうなところを削除しています。

デビュー前と後で変化したことはありますか?

昔は、よくサスペンス系のシリアスな話を描いていましたが、反応が良くなかったので試しにギャグを描いてみたらそっちの方が反応良くて…。その時は「なにくそ!」と思いましたね(笑)「自分の好きなものを描こう」と、どちらかというと読み手のことを考えていなかったんです。でも、読み切りのつもりで描いていた『のぼさんとカノジョ?』が連載になった時に、担当さんから「ここは何を考えているのか分からない」と指摘され、自分の考えていることは思ったよりも伝わらないんだな、ということを実感しました。
それからは、誰が読んでも伝わるように噛み砕く努力をしています。マンガを描いている友達にも読んでもらって、何が面白いか、どこが分かりにくいのかを聞いていますね。だけどやっぱりシリアスな話も描きたくて、『タレソカレ』の方で発散しています(笑)
あと、昔は外国人ばかり描いていたんですよ。私の個人的趣味なんですけど、髭(ヒゲ)がすごく好きで、憧れてよく海外の映画を見たり、外国人が出てくるマンガを描いたりしていました。

『タレソカレ』でも、髭の生えた人が出てきましたね!『タレソカレ』を描き始めたキッカケはあるのでしょうか?

髭のキャラクターいますね。髭は作画に時間がかかるので、自分の首を絞めることになっちゃうんですけど(笑)
描き始めたキッカケは、キャラクターの顔を描き分けるのが得意ではないのですがすごく好きで、色んな人種のキャラクターを作りたかったんです。あと、動物が大好きなので。特に猫は自分が小さい頃から家で飼っていましたし、犬や鶏、ハムスターにイグアナもいたことがあり、ペットショップでもアルバイト経験があったので活かしたかった。動物の特徴を人間のキャラクターに落とし込むのは楽しかったですね。

モリコロス先生写真

最終話まで作品を書き上げた今だからこそ、作品や制作に対して思うことを教えて下さい。

制作については、両作とも特にプロット(お話のあらすじや設定)とネーム(プロットに簡単な絵をつけた原稿の下書きの様な物)を作るのが大変でした。読者の方が最終的にマンガとして見る絵を描く原稿作業は体力的に大変ですが、プロットやネームは精神的にとってもしんどいのです。
プロットやネームはパズルみたいで、「こういうお話にしたいのに、ああいう展開にしたらお話が破綻するから修正する」っていうのを繰り返す頭脳労働なので「なんで上手くいかないんだ?!」と、考えがまとまらなかったり、編集さんからダメ出しされたりで「もうダメだ…」と心をヘロヘロにしながら描いていました。

名古屋造形大学に入学して良かったことを教えて下さい。

同じ志を持っている仲間がいるので、そんなに塞ぎこまず意見交換ができたことです。卒業してからは、同期の友達がアシスタントをやってくれているんですよ。

マンガを描きたいという同志が見つかる環境でもあるのですね。先生は、今後もマンガを描き続けるのですか?

死ぬまでマンガが描けたらいいなと思います、でも死ぬほどは描きたくないです!(笑)
好きなものを好きなだけぼちぼち描けるように精進していきたいですね。

では最後に、高校生へメッセージを!

マンガが描きたいのなら、名古屋造形大学においで!
とにかく描いて、描いて、描いて、人に見せる。そうしていかないと自分の中だけで世界が完結してしまうので、新しい情報を取り入れて、どんどん自分のマンガを外へ出せるようにすることが大切です。そうできるようになれば職業にもできるって思います。大学に行かなくてもマンガを描くことはできるかもしれませんが、同じようにマンガを描く人間が名古屋造形大学にはいます。ここには頑張れる場所があるので、後輩になって、精一杯頑張ってください。

Profile

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サイン

モリコロス


漫画家
月刊コミックゼノンにて「のぼさんとカノジョ?」全8巻、動物擬人化マンガ「タレソカレ」全2巻を発売中

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2018年5月より新連載!
「咲けよ花咲け!」コミックス1巻2019年1月19日発売予定!