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卒業生紹介

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設計事務所 所員 野口万莉乃さん


野口万莉乃

株式会社SALHAUS
設計事務所所員2年生

なぜ名古屋造形大学を受けようと思ったのでしょうか?

建築の分野の中でも意匠設計をしたかったので、デザインを学ぶことができる大学に進学しようと考えたからです。また大学では海外の文化や暮らしに触れたかったので、交換留学が出来たりするなど海外の学生との交流が多いというのも名古屋造形大学を受けた一つの理由です。

建築を学ぼうと思ったキッカケはなんですか?

歴史を学ぶのが好きで、子どもの頃に地元の商店街には大正から昭和初期の建物が多く残っていることとその通りが江戸時代からある旧街道であるということを知り、人の暮らしで大切な衣食住の中でも都市や建築など住の分野に魅力を感じたのがキッカケです。

在学時代の思い出を教えてください。

私は学部3年生の後期に、ドイツのバウハウス大学へ留学をしました。建築を学ぶ中で、海外の大学で課題をするなど半年以上も欧州で過ごせたのはとても良い経験です。
中でも実体験として一番大きかったのは、“ファサード”の意味が感覚的に分かったことです。
ファサードを辞書で調べると『建築物の正面部分のことである』と出てきます。日本の建築デザインでは単なる立面をファサードと呼ぶことがありますが、私はそれに違和感を感じていました。中世から近代建築の要はフランスやドイツなどヨーロッパにあります。その建築や都市空間、暮らしを座学で知識として学ぶのでは無く自分の経験とすることが出来たのはとても良かったと思っています。

名古屋造形大学の大学院に進学したのはなぜですか?また、大学院まで進学して良かったことを教えてください。

西倉スタジオで学部生の頃からやっている活動があり、それを続けたかったからです。
名古屋造形大学の大学院では、学部生のときのように単位を沢山取らなければいけないというのが無いので、自分で活動する時間にゆとりが出来ます。私はその分、まちへ出て建築やまちづくり活動を行いました。また工房が自由に使えるのでレーザーカッターで模型を、木工室で実際に家具の製作を行いました。  

〈学生時代の主な活動〉
  • 山本理顕学長のシンポジウムの中で『名古屋両側町化計画』のプレゼンテーションを行う。
  • 『なごや寺町まちづくり協議会』の方々と一緒にまちめぐりツアーやどんぐり広場や寺社の境内など屋外の活動で使える家具の製作ワークショップを行う。
  • 地元の一宮には昔の家内生工業の名残である、のこぎり屋根工場が残っている。地元の建築家や家主さんと一緒にその空間を活用して地域のための空間を作る活動をする。
  • 京都の東本願寺の旧総会所(大正時代に建立された寺社建築)が耐震面から取り壊されることになり、その記憶を残すために1/30の精密模型の製作を行う。
  • 愛知の地域県産材の杉の幅広板を使った家具の製作、展示を行う。無垢材の特徴を活かした意匠や構造の新しい家具を提案する。

在学中のまちづくり活動

現在の仕事内容を教えてください。

高等学校の共学化に伴う改修工事で校舎や食堂のデザインをしています。昔ながらのRC造の校舎を、木質化しコモンルームを作ることで今までの学校にはない生徒の居場所をつくります。
また、実施設計では、沢山の図面を描かなくてはいけません。山本理顕事務所から独立した3者でやっている美術大学のプロジェクトでは、水回り詳細、雑詳細、家具詳細、昇降図など学生時代には考えもしなかった所の図面を描いています。

仕事で大変なことはなんですか?

設計事務所の仕事は、与えられた作業を時間内にこなすというものではありません。常に自分から能動的に仕事をしないといけません。

仕事で楽しいことはなんですか?

模型で検討したところや図面で描いたことが実際の建築として完成し、使われている様子を見ると、とても嬉しいです。

今後はどうしていきたいですか?目標はありますか?

大学を卒業したから勉強は終わり、ではなく実務を始めてようやくここからがスタートという気持ちで仕事をしています。建築を美しく見せるには細部の収まりがとても重要です。ディテールをデザイン出来る建築家になりたいです。

山本学長と野口さん

建築家に向いている人はどんな人だと思いますか?

なんにでも、積極的に行動できる人です。

最後に、高校生や本学で学ぶ在学生へメッセージを!

美大では、手を動かすことがとても大切です。1年生の頃からスタジオがあり、工房も自由に使えるので制作する環境はとても恵まれています。私はメインで学んでいたのは建築ですが、ロゴやポスターなど平面のデザイン、Tシャツ、アクセサリー、陶芸などの制作もしていました。やる気があれば領域を越えて横断的に学ぶことができます。とにかく手を動かしてみてください。