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エンジニア 久野勇人さん


チュッパチャプスの広告にも起用され、今注目の若手ARクリエイター久野勇人さんを取材しました。
今回は、本学を卒業したエンジニアとして、様々な質問に答えていただきました。

Profile

久野勇人さん

久野勇人さん
1992年生まれ。東京在住。2019年12月フェイスブック主催のARハッカソンで準優勝。個人制作アプリの総ダウンロード数は13万台を突破。実績に評論誌エクリヲの表紙アートワーク制作、SICKYマガジン作品掲載、チュッパチャプス広告起用、GINZA公式フィルター制作など。

卒業してからどのような職種についていますか?

制作会社のBirdman Inc.で、ソフトウェアエンジニア、アプリケーションエンジニアとして働いています。主に、SwiftやUnity、Unreal Engineなどの開発環境を使用したモバイルアプリの開発、インタラクティブサイネージ、デジタルインスタレーションなどの開発に関わっています。

高校時代はどのような生活をしていましたか?

名古屋市立工芸高校でデザインを学んでいました。3年の選択授業でWebデザインの授業があって、それから、プログラミングをやるようになりました。もともとはデザインをやっていたのですが、だんだんとJavaScriptなどを使用したプログラミング表現に興味がシフトしていきました。

なぜ高校からデザインを学ぼうと思ったのですか?

進路を決めるときに、昔、絵上手いって言われてたよな…美術やデザインを学んでみようかなって(笑)中学生でしたし、それぐらいで考えていました。中学の美術の先生に工芸高校のデザイン科を教えてもらい、デッサンの勉強をして、入学しました。

名古屋造形大学に進学を決めた理由は何ですか?

高校の選択授業をキッカケにWebデザインやプログラミングに興味を持つようになり、進路を考えた結果、名古屋造形大学のデジタルメディアデザインコース(現 情報表現領域)がピッタリだと思いました。名古屋にある他の美術系大学は、デジタル系でも映像主力の学部や学科が多かったと思います。第一志望だったので、オープンキャンパスに参加したあとAO入試で合格しました。

メディアデザインコースに入学してみてどうでしたか?

学べることの幅が広いと思います。1・2年の時には、実写映像、アニメーション、プログラミング、キャラクターデザイン、Webデザイン、3DCG、サウンドなど、短いスパンで様々なテーマの課題をこなして、3・4年で、自分の突き詰めたい分野の研究を進める感じかな。
だから、入学時にやりたいことが明確に決まってなくても大丈夫。学べることは多くても、課題はそれほど大変すぎなくて、他に追求したいことにチャレンジできる時間もたくさんあったのが良かったです。課題詰めだと課題をするだけで終わっちゃうと思うから。

就職活動はどのように行ったのですか?

好きで作っていた作品が沢山溜まっていて、それを全部見せました。自分は「熱量」で勝負しようと思って、一発ネタのサイトや作品にさえなってないプログラムまでも全部見せて、興味あることに積極的に取り組んでます!という姿勢をアピールしました。

仕事内容はどのようなものですか?

アプリケーションやインスタレーションの開発です。こういったものを開発してほしいという具体的な企画が降りてくる場合もありますが、Birdmanの場合、仕事のほとんどは企画の段階からジョインできます。なので、仕事内容はプログラミングだけではありません。

仕事の一例を教えて下さい。

これは子供がポッキーやビスコなどのお菓子を使って気軽にプログラミングを学べるアプリです。お菓子の種類や向きで命令が異なって、それらを組み合わせることで複雑な指示を出し、キャラクターを動かしてゴールまで進めることでプログラミングの勉強ができます。このアプリは実際にいくつかの小学校でも使われています。
もう一つは、IntelのEdisonという小型コンピュータのプロモーションの一環で作ったハート型のデバイスです。このデバイスを、自分の話したい…たとえばお気に入りのぬいぐるみとかに付けて話しかけることで、ぬいぐるみと話すことが出来ます。
その他にもたくさんあるので、よければ、会社のショーリールやウェブサイトを見てみてください。

仕事の苦労とかありますか?

就職してすぐのときは仕事に慣れないし、業界的にも仕事の進め方に無茶が多い感じで大変でした。数ヶ月前に企画がきて、夜遅くまで頑張ってやってやっとリリース!と思ったら、またすぐに全然ジャンルの違う案件が来たり。それでも仕事の内容自体は好きで、向いてると思ってました。
最近はだいぶマシですが、広告業界にはクライアントさんがいて、締め切りがあるので、時にはどうしても忙しくなってしまうことがあります。

なぜこの業界を目指したのですか?

もともとはWebに興味があったのですが、1年生の時にswichというプロジェクトで作品を作っていた大学の先輩に、デジタルインスタレーションやメディアアートの存在を教えてもらって、そういった分野に興味が湧き、自分の研究にしてました。それを仕事にしたいと思ったのがきっかけです。

プログラマーってどんな職だと思いますか?

デザインは感覚的な部分も多いと思うけど、プログラミングは常にロジカルで良いと悪いがはっきりしているので、学習したら学習した分だけ確実に成長できると思います。
元々はデザインを学んでいたのですが、デザインは制作だけでなく、自分の成果物を言葉で説明して説得させる能力も同じぐらい求められるので、自分にはあまり向いていないと思っていました。プログラミングはもっと純粋に追究できるし、表現豊かで楽しいです。

エンジニアなどに興味がある後輩たちへ一言!

初心者であれば「アプリ開発 入門」「ウェブ制作 入門」とGoogleで調べるといろいろサイトが出てくると思うので、まずはそういった入門サイトで興味のある設問を最後までやってみるのがいいと思います。
情報表現領域の先生や先輩には、プログラミングに詳しい人がたくさんいるので、興味のあることを伝えてやり方を教えてもらうのもいいかもしれないですね。