Monthly Archives: 2月 2016

神社から街の新陳代謝を上げる

imageこんにちは。Cチームです
今回はインテリアデザインコースの増田拓史先輩にインタビューして来ました!

四年生の先輩方はいつもパワフルで活気に溢れています。
アトリエには昼夜問わず人が居ます。

先輩が取り組んでいる卒制内容は、児童館、公民館、図書館、美術館を含めた神社の再興計画です。
Q.卒制で何故神社の再興計画に取り組もうと思ったのかという事と、コンセプトを教えてください

A.選んだきっかけとして神社の正門に即して商店街があって、その商店街が寂れていたことと商店街の再興計画を考えていました。
敷地調査をしていたらこういう良い敷地があったから、一宮市の起源となる歴史的な背景を調べると
神社をまず再興して賑わいが生まれることで街の新陳代謝が上がって商店街も付随して賑わっていくのかなと思ったから 、最初にこの土地を選んで再興計画をしようと思った。

A.コンセプト
神社を選んだ時に最初に思った事が静的空間を壊したくないと思った。新しい提案は出来るだけ薄いボリュームで境内を被覆する感じで新しいボリュームを置いていこうと設計しようと最初に思っていた。

Q.神社と4つの施設(児童館、公民館、図書館、美術館)を一緒にしようと思ったのはなぜですか?

A.空間として都市の中でポッカリ空いた空間になっているから上手く使えないかなと。
神社は文化的な建築物でもあるが鋭利的なものを入れたくなかった。
児童館で言ったら神社にどういう風景が欲しいかなと思った時に子供がいて欲しいと思った。
自分の中のイメージとして児童館を入れたり、市民が自発的に活動できる場と考えた時に公民館が出てきた。それと同じように図書館と美術館は人を呼び込むポテンシャルが高いから、文化的な建物とかアクティビティーになるので、そういうものを入れていこうと思った。
Q.これまで大学で学んできて建築についてどう思っていますか?

A.美大でもあるので形がかっこいいものが良いと思っていたけどインターンに行って考え方が変わった。
まずは問題を洗い出してその中の設計プロセスとしてレベルに分けて考える事で、ソフト的な部分で実際重層さが加わればどういう良い効果が生まれるのかという単一的な建築操作レベルで物事を考える様にするという事が課題の中で一番意識している事。

 

A.課題はどのように取り組んでいますか?
Q.まず問題点とか課題を掘り出す事をする。その課題がクリアになっていくほど操作が問題に対して明確な答えになっていき、はっきりしてくる。まずはしっかり課題を自分の中で作ってそれに対応するような操作をいくつかスタイルしながらピックアップし、これが一番だと決めたもので組み合わせてやっている。
Q.卒業後はどんな事をやっていきたいですか?
A.段階を経て大きな規模のものが出来たらいい
幅の広がるような仕事が出来たらいいと思う。
とても丁寧に質問に答えてくださいました。増田先輩ありがとうございました。
卒制の内容だけではなく、課題の考え方なども聞けて、とても勉強になりました。
卒展会場では模型、パネルを展示しています。どんな設計になったのか詳しく見る事が出来ます。
お楽しみに!卒展は2月16日から

素材と向き合う姿

2月に入り急激に寒くなりましたがいかがお過ごしでしょうか
そんな寒空の下でも黙々と作品を作り続けている方にインタビューをしてきました!

今回インタビューをさせていただいたのは、造形大学の中でも少数派の美術系のさらに少ない立体系、彫刻コース・丸山純さんです!アトリエや作業場も大学内のかなり奥の端の方にあるのでいまいちどんなことをやっているのかわからない人も多いのではないでしょうか?立体系ならではの貴重なお話が聞けましたのでぜひご覧ください◎

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向かったのは大学の一番端にある木彫場です。周りは色々な木の独特な匂いがしていて大小さまざまな大きさの木がたくさん置いてありました。そしてこちらが作っている作品です。実際に見てみると圧倒されるほどの大迫力…!!
身長ほどもある大きな木の塊に墨などで印をつけ、チェーンソーで切ったりノミで掘ったりし、また印をつけ、切ったり掘ったりを繰り返して少しずつ作り上げています。

・それではよろしくお願いします!
今回の作品はどんなことを表現しようと思っていますか?特に見てほしいところなどはありますか?

丸山先輩:木のそのものが持っている力強さを出したいなと思いました。木という素材そのものの質感や木目、大きさを生かし沿って形を作っていっているのでそこを見たり木の素材感や生命感や強さを感じたりしてほしいです。
あとは大きい木の作品の中に小さな作品を入れて展示するのでその中の対比を見てもらいたいです。

・木という素材に強いこだわりを感じました。木で作品を作っていて楽しいと感じるのはどんなときですか?

丸山先輩:削れば削るだけ形が出てきてくれるところ。道具がたくさん必要で形を作るのが大変だけれど、形を作っているときに強い力がかかったり乱暴にしても壊れたりしない強さがあるところがすきです。

・それでは逆に大変だったりつらく感じることはありますか?

丸山先輩:一度削ると元には戻らないところ。木は掘るのに失敗したとしても直せないのがつらいです。

・では失敗してしまったときはどうしているのですか?

丸山先輩:失敗したら自分の納得する形になるようにそこから変えていくのですがやっぱり難しくうまくいかないときもあります。失敗したところは自分でわかってしまうので気に入らなくなってしまいます。

・よく作品は自分に似ると言われていますが先輩自身作品に対して似ているなと感じたりしますか?

丸山先輩:似ているというより自分自身だなと感じます。自分が外から感じたことを作品として出すから自分の考えが作品になっていると思います。

・ありがとうございました!最後に後輩に向けてのメッセージなどありましたらお願いします。

丸山先輩:卒展までの時間は限られているので計画的にコツコツと進めるのが一番いい。自分は計画がうまくたてられなかったからとても大変でした。

作業中だったにもかかわらず沢山のお話しをしていただきありがとうございました!インタビュー中もとても寒かったのでお体に気を付けて卒展までコツコツと続けてほしいと思います。

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ドリルで穴を掘って木に目安をつけているところです。このあと目安に沿ってまた違う道具で掘り進めていったりします。このように自分と向き合い続けて沢山の道具と時間を使いコツコツと地道に積み上げて作っていきます。計画を立てるのが重要だということもよくわかる気がしました。

卒展では完成された作品が見られます!ぜひ木の持っているエネルギーを自身の肌で感じてみてください!
ご覧いただきありがとうございました。