All posts by (MM) Dチーム

素材と向き合う姿

2月に入り急激に寒くなりましたがいかがお過ごしでしょうか
そんな寒空の下でも黙々と作品を作り続けている方にインタビューをしてきました!

今回インタビューをさせていただいたのは、造形大学の中でも少数派の美術系のさらに少ない立体系、彫刻コース・丸山純さんです!アトリエや作業場も大学内のかなり奥の端の方にあるのでいまいちどんなことをやっているのかわからない人も多いのではないでしょうか?立体系ならではの貴重なお話が聞けましたのでぜひご覧ください◎

image
向かったのは大学の一番端にある木彫場です。周りは色々な木の独特な匂いがしていて大小さまざまな大きさの木がたくさん置いてありました。そしてこちらが作っている作品です。実際に見てみると圧倒されるほどの大迫力…!!
身長ほどもある大きな木の塊に墨などで印をつけ、チェーンソーで切ったりノミで掘ったりし、また印をつけ、切ったり掘ったりを繰り返して少しずつ作り上げています。

・それではよろしくお願いします!
今回の作品はどんなことを表現しようと思っていますか?特に見てほしいところなどはありますか?

丸山先輩:木のそのものが持っている力強さを出したいなと思いました。木という素材そのものの質感や木目、大きさを生かし沿って形を作っていっているのでそこを見たり木の素材感や生命感や強さを感じたりしてほしいです。
あとは大きい木の作品の中に小さな作品を入れて展示するのでその中の対比を見てもらいたいです。

・木という素材に強いこだわりを感じました。木で作品を作っていて楽しいと感じるのはどんなときですか?

丸山先輩:削れば削るだけ形が出てきてくれるところ。道具がたくさん必要で形を作るのが大変だけれど、形を作っているときに強い力がかかったり乱暴にしても壊れたりしない強さがあるところがすきです。

・それでは逆に大変だったりつらく感じることはありますか?

丸山先輩:一度削ると元には戻らないところ。木は掘るのに失敗したとしても直せないのがつらいです。

・では失敗してしまったときはどうしているのですか?

丸山先輩:失敗したら自分の納得する形になるようにそこから変えていくのですがやっぱり難しくうまくいかないときもあります。失敗したところは自分でわかってしまうので気に入らなくなってしまいます。

・よく作品は自分に似ると言われていますが先輩自身作品に対して似ているなと感じたりしますか?

丸山先輩:似ているというより自分自身だなと感じます。自分が外から感じたことを作品として出すから自分の考えが作品になっていると思います。

・ありがとうございました!最後に後輩に向けてのメッセージなどありましたらお願いします。

丸山先輩:卒展までの時間は限られているので計画的にコツコツと進めるのが一番いい。自分は計画がうまくたてられなかったからとても大変でした。

作業中だったにもかかわらず沢山のお話しをしていただきありがとうございました!インタビュー中もとても寒かったのでお体に気を付けて卒展までコツコツと続けてほしいと思います。

image
ドリルで穴を掘って木に目安をつけているところです。このあと目安に沿ってまた違う道具で掘り進めていったりします。このように自分と向き合い続けて沢山の道具と時間を使いコツコツと地道に積み上げて作っていきます。計画を立てるのが重要だということもよくわかる気がしました。

卒展では完成された作品が見られます!ぜひ木の持っているエネルギーを自身の肌で感じてみてください!
ご覧いただきありがとうございました。