早朝は小雨もぱらついていたがお昼前からは穏やかな晴天となった。
今日は名古屋造形大学と同じ同朋学園に属する同朋高等学校の入学式。
小牧キャンパスにほど近い我が家から名古屋市中村区にある名古屋キャンパスへ向かった。
カーラジオをつけるとシベリウスの交響曲第5番、N.ヤルヴィ指揮のエーテボリ交響楽団、清々しい気分。
続いてムターのヴァイオリン、プレヴィン指揮のシュターツカペレドレスデンでヴァイオリン協奏曲。これはヴァイオリン協奏曲の中で最も好きな曲だ。ムターの演奏は芳醇で艶やか、ちょっと今までのこの曲のイメージを変えた印象深い演奏。
ついでグリーグの叙情小曲集から。これはムストネンのピアノ。ホントにチャーミングな曲集。私はギレリスの抜粋盤を愛聴していた。
・・・と気分良く聴いているうちに車は名古屋キャンパスへ。
会場には初々しい新高校1年生とそれを見守る父兄の皆さん。ふと自分の高校の入学式、そして我が息子達の高校入学式の情景がよぎる。この生徒達も、のちにこの光景を折に触れ思い出すことになるのだろうな、と考えながら壇上へ。
来賓席から会場を眺めると、こちらを向く顔、そして瞳に若い力が溢れている。ハキハキとした美しい声で読み上げられた誓いの言葉の余韻を感じながら式場を後にした。
ふと自分の高校生の頃を思い出してみると、結構意識は大人だったような気がする。何か世間を斜に見ていて、すべて分かったような気で居たような時期だったかもしれない。音楽に没頭し、絵に明け暮れ、本を読んでもすべてが新鮮で驚きに満ちていた。一方で、漠然とした不安、どこか子供で居たい気持ちも働いていたかも知れない。
甘酸っぱい想い出もあり、一生の友も出来た高校時代、その当時は気付かなかったが、今思うとすべての源がそこにあるような気がする。
良き高校生活を送ってほしい。