午前9時出勤、昨日に続いて写真スタジオをカメラオブスクラ化するための準備を行う。今日からピンホール写真の授業だ。
※ カメラオブスクラ(camera obscura):ラテン語で”暗い部屋”の意味。ピンホールカメラと同じ原理で、壁面に空けられた小さな穴から入射した外光が部屋の壁面やスクリーンに外の映像を結ぶ。
10時半に来客。その後、再び授業準備。
お昼には今日からこの授業を担当していただく吉田知古(よしだともこ)さんと学食で昼食。吉田さんは名古屋造形大学総合造形コース(現コンテンポラリーアートコース)の卒業生で、写真を使った作品を精力的に発表している若手のアーティストだ。
さて、今日の授業はまずレクチャーから、様々な参考画像を見せながら「見る」ことの意味について考える。また、カメラオブスクラからカメラへの写真技術の発展と絵画の関係についても解説。
その後は、写真スタジオに特設されたこのカメラオブスクラの映像を見てみる。ピンホールの大きさで映像がどう変わるのか、また、レンズを付けると映像がどう変わるのか…など、実際に映像を見て学ぶ。
トレーシングペーパーをかざすと上下左右が逆転した像が写る。
それを正立像にするとこうなる。
その後は、ピンホールカメラ(カメラオブスクラの小型版)で実際に撮影してみる。
薄曇りなので3分間の露光が必要。3分間じっとしているのは意外と難しい。
カメラが風でぶれないように重しを乗っけている。
暗室で数種類の薬剤を秤で計りながら「軟調現像液」の調合を行い、撮った写真を現像してみる。
今日はネガを焼いて終了。
暗室での作業は学生たちにとっては初の経験。像が出てくると思わず歓声が!
ちょっとフライング気味だが、スキャンしてコンピュータ上で階調反転するとポジが出来上がる。
明日は実際に暗室でコンタクトプリントを行いポジ化する。