11月18日(月)晴れ

気が付いたら、知らない町にいた。
高架沿いの商店街を歩いているのだが、周囲に人はほとんど居ない。
電柱の住所表示を見ると、どうも愛知県西部の町のようだ。

自室は一部屋だけのアパートで、隣室との壁が胸の高さくらいしかなく、あからさまな形で見張られている。
私は何度も町の外への脱出を図るが、いつの間にか元のところに戻ってきてしまい、どうしても外の世界にへ出ることが出来ない。

そんなある日、上手く町の果てにたどり着くことができた。
そこには駅があり、高架の上を誰も乗っていない1両編成の電車が走っている。
町は精一杯リアルに作られてはいるが、どことなく作り物の匂いがする。

もう外の世界は間近にあると内心ホッとして振り返ると、なんと、先ほどとは打って変わって、すでに見知らぬ風景となっていた。
周囲のビルを見上げるとハングルで書かれた大きな看板が目に入ってきた。
慌てて周辺を見渡すと、目に入る文字はすべてハングルで書かれている。

ワーッ!と叫んで頭を抱えているところで目が覚めた。

実は、院生のS君から”プリズナーNo.6″のDVDセットを借りている。
1967年にイギリスで制作され、日本でも放送されたTV番組だ。
そのDVDを、時間があるときに少しずつ見ている。

諜報部員である主人公は、ある日、上司に辞表を叩きつけて帰宅するのだが、催眠ガスで眠らされたまま見知らぬ村に幽閉される。何度も脱出を試みるが果たせず、常に監視された状況下で、あらゆる手段を使って辞職の理由を問い詰められる。
・・・というストーリーなのだ。

結構インパクト強かったんだな〜! とあらためて思った。

午前9時に大学へ。
10時から来客、その後、9時過ぎから会議。

午後1時から報恩講の厳修があり、浅野同朋大学学長に法話をお願いした。「真に美しいものを見るのはむずかしい」というタイトルのお話は、芸術の理解についての貴重なヒントになったと思う。

報恩講終了後は名古屋造形大学名誉教授である鵜飼昭平先生に、10年にわたり、大学の貴重なコレクションである伊勢型紙を整理していただいたことへの感謝状を贈呈させていただいた。
この素晴らしいコレクションを今後は是非活かしてゆきたいと思う。

その後、勤続10年、20年の職員の方々への表彰を行った。引き続き、大学のために力を注いでいただきたい。

明後日の講義授業のためのコンテンツを整理しているうちに日が沈み、空が何とも言えぬ美しい色合いに染まっている。

午後5時半から会議。その後、書類のチェック等を終えると午後9時を過ぎていた。
学長室の机の上がまた大変なことになってきたが、今日はもう片付ける気力が無い。

建物の外へ出ると、しばらくマイルドだった気温も、また一段と冷え込んでいた。