「サイエンスイラストレーション・サマースクール2012 in あいち」初日

8月28日から30日の3日間、名古屋大学で「サイエンスイラストレーション・サマースクール2012 in あいち」が開催されます。講師はジョンズ・ホプキンス大学医学部のジェニファーさんです。サポート講師として名古屋造形大学より非常勤講師エンド譲先生と木村登紀子先生、および足立が参加しています。初日は午前中に「サイエンスイラストレーション」についての座学が行われました。

午後からは実技のデッサンに入ります。まずはジェニファーさんより描き方の指導。今回のモチーフは頭蓋骨です。えんぴつで形をとっていきます。みなさんメモをとりながら熱心に聞き入っていました。

頭蓋骨の正面図を撮影し、プロジェクターで投影します。それを観て鉛筆描写を行います。細かいディテールは実物を触ったりいろんな角度からじっくり観察をして構造を理解していきます。

まずはラフスケッチです。グリットを使用し、正確なプロポーションをとらえていきます。

初日はおおまかな形をとって陰影をつけてるところまで進みました。明日はデッサンをスキャニングし、Photoshopで精密に描写していきます。終了後ジェニファーさんとコーディネーターでサイエンスイラストレーターでもある奈良島さんの来日記念パーティが開催され、名古屋造形大学前学長の高北先生も駆けつけてくれました。

今回のセミナーに参加している方は医療系の知識を持った専門家が中心です。論文を発表する際など、分かりやすく説明するため、そしてビジュアルインパクトを出すためにイラストレーションを学びたいという理由で参加されています。日本では医療系の大学で視覚伝達分野を学べる授業がないのが一般的です。医療系の大学を卒業後、あらためてデッサンを習得したりイラストレーター・フォトショップといった高度なソフトを習得するのは大変困難です。美術大学とネットワークを構築してイラストレーターが活躍できる新しいフィールドが出来るかも知れません。

イラストレーションデザインコース 足立