3月17日(日)晴れ

またまた気持ちよく晴れて、本格的な春の到来を感じさせる暖かい一日だった。

今日は大学院に入り直している夢を見た。これから修士課程の2年間、作品作りに没頭でき、また講義を受けられると喜びに酔いしれているうちに目が覚めた。
昨夜の同窓生との会話で「大学時代には分からなかったけど、学生のうちに学べることはたくさんあったし、もっと勉強しておけばよかったと思うよね!」…てなことを話していたせいだろうか。

朝はちょっとゆっくり目に起き、午前中に家を出て名古屋に向かった。
幾つか展覧会を巡った。

まず、名古屋の某デパートでグループ展を開催している友人を訪ねた。
浪人時代からの友人は伊東浩一君。今は熊本に住んでいる。
今回は彼が所属している国画会のメンバーの展覧会だ。

私には彼と同姓同名で同い年の友人がもう一人居るが、性格的にも全く似ていない、というか、むしろ対照的だ。姓名判断なんて当てにならないと思う。一人は控えめで大人しい性格だが、もう一人はかなり変わっている。どちらがどちらとは言うまい・・・

遅いお昼を伊東君と一緒に食べた。
生涯三度目のあんかけスパ。
今日のは”庶民的”というよりは、ちゃんとアルデンテに茹でてあり、本格的に名古屋っぽいイタリアン …といか、イタリアンっぽいナゴヤン。
粉のパルメザンチーズとタバスコをたっぷりかけて食べた。

スパゲッティと言えば、学生時代、友人の野澤君の下宿でスパゲッティを作って食べた時のことをよく思い出す。粉のパルメザンチーズを沢山かけて食べた。
お腹が減っていたので私はすぐに食べてしまったが、野澤君はゆっくり食べていて、お皿にまだスパゲッティが少し残っていた。

野澤君は残ったスパゲッティにもう一度粉チーズをかけようとしたが、なかなか出てこない。粉チーズの容器には振りかける量が調整できるように、小さめの穴が幾つか開いていて、反対側には大きめの穴が一つ開いていた。彼は大きい方の穴を下にして勢いよく振った。
次の瞬間、勢いよく飛び出してきたものは、黒光りしたあの昆虫だった。名前は敢えて言わないが、台所にいる油っぽいやつだ。

すでに死んでいたが、大騒ぎになったのは言うまでもない。
ひとしきり騒いだあと、野澤君は残りのスパゲッティを静かに平らげた。

野澤君が共通の友人だったので、今日は伊東君とそんな話をしながらスパゲッティを食べた。ところが、伊東君も全く同じ経験があるということだった。
なるほど、あの昆虫はパルメザンチーズが好きなんだ!

その後は幾つか展覧会を回って、最後に橦木館の栗本百合子展を観た。

ゆっくりと美しい作品を楽しませていただいた。
マイルドな外の空気を楽しみながら、茶室でいただいたお抹茶も美味しかった。

帰宅して”ロマネスコ”のフラクタル模様をじっと眺める。

フラーッとくるような
…こないような。

それにしても見事な自然の造形だ。