12月8日(火)晴れ

毎年12月8日を迎えると思い起こさずにいられない二つの”暴力”がある。悲しい暴力だ。一つは私が生まれる前のことなので、同時体験はしていない。

1941年12月8日(現地時間は12月7日)日本海軍は真珠湾への奇襲攻撃を行った。すでに戦争にのめり込んでいた日本だが、ここで破滅への道は決定的になり、暴力の連鎖はエスカレートしてゆく。結果は悲惨なもので、多くの命が失われた。

そして、もう一つの暴力は1980年の12月8日、米国ニューヨーク市でジョン・レノンが殺害された事件だ。狂気の銃弾が掛け替えのない命を一瞬のうちに奪い去った。彼のその後の人生とアーティストとして残せたであろう成果を消滅させたのだ。

昨年同日のブログにも書いたが、物事の解決には多様な手段が取り得るが「これしかない」という思いに囚われることが最も危険だ。しかし、人間は得てしてそのような袋小路に入り込んでしまう。

争いは「正しい」と「正しい」のぶつかり合いで、「正義」と「不義」、「善」と「悪」との対立ではない。自己を相対化できず、相手への想像力を無くしたとき、暴力が始まる。そしてより強い暴力で対抗しようとする連鎖が始まる。

エスカレートし続ける暴力の連鎖、怨恨の連続に終わりは来るのだろうか。一人ひとりが相手に自分を同化してみる創造力を持ち視野狭窄に陥らないことが必須であるということだけは言えるだろう。

さて、今日は午前中は自宅で仕事。午後は少しだけ大学に行った。
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今日も澄み切った青空だった。