10月5日(月)曇り

朝から会議。

そして、お昼は学食。
今日の日替わりランチは”イカ唐揚げカレー、グリーンサラダ付き”
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小鉢もつけて、たいへん美味!

窓の外には金木犀(キンモクセイ)の大木。
芳香を放っている。
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秋の香り!!

午後はアニメーションコース1年生の人体デッサン。
いよいよ終盤に入った。

デッサン室にはたくさんの石膏像が置いてある。

これは「ヴェンナのヴィーナス」”うずくまるアフロディーテ”とも言われるが、この呼び名で呼ばれている像は他にもたくさんある。紀元前3世紀に作られたものをローマ時代にコピーしたもの。
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古典ギリシャ語の”アフロディーテー”のローマ名が”ウェヌス”、その英語読みが”ヴィーナス”となる。

“入浴するアフロディーテ”とも呼ばれるこのシーンは謂わば当時の”定番”の主題だったのだろう。ちなみに、この背中のかわいい手は子供の”エロス”の手だと言われているが、その像は欠損している。
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この手があることで「おかあさ〜ん!」という雰囲気がするのが不思議!?

こちらは「ヘルメス」。
マルスやブルータスと並んで石膏デッサンを描く際の定番の一つ。
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この全身像は幼いディオニューソスを抱いている。欠損している右手は葡萄の房を持ってディオニューソスをあやしていたのではないかとも言われている。紀元前4世紀の彫刻家プラクシテレスの作と言われているが定かではない。
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石膏像で胸像になった際に手のところだけ残されたとのだろうが、この手も可愛らしい。

石膏像では”ヴィーナス系”が多い。
その筆頭、姐御(あねご)的存在が言わずと知れたミロのヴィーナス。
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ミロはエーゲ海に浮かぶギリシャ領の島「ミロス島」で発見されたことによる。紀元前2世紀頃、古代ギリシャの芸術家アンティオキアのアレクサンドロスの作とされるが、定かではない。

ちなみに失われた両手がどのような所作をしていたのかは諸説あるが定説はない。考古学者で美術史家のアードルフ・フルトヴェングラーが復元像を造っているが、この姓から分かるように、指揮者のヴィルヘルム・フルトヴェングラーの父親だ。

これは「あばたのヴィーナス」の通称名を持つ像で、実はギリシア神話に登場する女神ヒュギエイアの像だと言われている。紀元前4世紀頃の作。
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こちらは「パルテノン・ヴィーナス」。我々にはラボルトという呼び名の方が馴染みがある。紀元前5世紀頃の作で、パルテノン神殿の破風彫刻の一部。
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“ラボルト”の呼称は、19世紀中頃にフランスのレオン・ド・ラボルト伯爵が、パルテノン神殿に帰属するものと分析したことによるとか。

古代ギリシャにはこのような素晴らしい彫刻がたくさんあった。今更ながら感心してしまう。

授業を終えて外に出ると、空は雲で覆われていた。
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そして、日が傾き、一日の終わりが近づいている。
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