5月11日(金)晴れときどき曇り

今日は肌寒い一日だった。
朝、新幹線で京都へ。東本願寺宗務所にて辞令伝達式、そして宗務総長はじめ要職の方々と会談。窓からは御影堂の破風、その向こうには修復中の阿弥陀堂の屋根の覆い、そしてその向こうには京都タワーが見える。
和やかな雰囲気の中で会話が進んだ。

お昼は地下鉄五条駅近くの蕎麦屋さん、看板の”そばと酒”が気になる。

蕎麦の三種盛り、固めの茹で具合で美味しい。

その後、同朋大学の浅野学長と一緒に京都市立芸術大学のギャラリー・アクアへ。KYOTO CITY UNIVERSITY OF ARTS ART GALLERYの名称から @KCUA となって”アクア”と読む訳だ、なるほど。

ここで開催中の「Mètis -戦う美術-」を観た。HPによれば「私たちが生きてゆくために、どうすれば日々の営みを意義あるアクションに変えてゆくことができるのか?」をテーマに5名の作家が集められた、ということだ。”Mètis”はギリシャ神話に登場する女神の名に由来し「知恵」を意味する言葉とか。ここに選ばれた作家を見ると、この展覧会の意図がよく理解できる。

高須健市は名古屋造形大学総合造形(現コンテンポラリーアート)コースの卒業生。思い返せば2001年に最初の国際交流展”TRANSIT”をデュッセルドルフクンストアカデミーと立ち上げたとき、視覚伝達デザイン(現グラフィックデザイン)コースの学生として参加した(その後、総合造形コースに転入)。大学3年生の時、野外展を企画・運営する授業”Art Field”では、近くの大きなため池で、そのため池の起源に関わる内容のサウンドアート作品を制作したが、その作品は長く続くこの授業の中でも最上位に属する作品であったと思う。卒業後は関西に住み、自宅を発表スペースとし、切れ味の鋭い作品発表やパフォーマンスを行ってきた。

今回の作品「※/*」では、吹き抜けという室内空間をうまく使い、内部と外部を使い分けている。不思議なことに、以前大阪のマンションの展示空間で感じた「欲望の氾濫」といったイメージや暴力性などはあまり感じられず、この空間に美しさと心地よさを感じた。


もう一つの高須作品は2階のほぼ暗黒空間での展示。「Lost and Found 2008-2012」はこの暗さ加減が絶妙。そこにあるものがうっすら見えてくる瞬間が面白い。
80年代生まれが大半を占めるこの展覧会、うちの学生たちにも是非見てもらいたい。
「Mètis -戦う美術-」は5月20日まで。
http://www.kcua.ac.jp/gallery/

@KCUAを後にして、浅野先生お薦めのフルーツパーラー”APPLE HOUSE”へ。ブラッドオレンジジュースは絶品、目が覚めるような美味さ。

当日もほとんどが男性客でほぼ満席だったが、昔から大谷大学の男子学生たちがズラーッとカウンターに並んでジュースを飲んでいたとか。何か想像するとかわいいね!
浅野先生も学生時代はここに通われたらしい。マダムとの会話も弾み、さわやかな午後のひと時だった。また来たい!