1月16日(火)晴れ

今日も春のように暖かい一日だった。

今日が職員面接の最終日だ。
朝から学園本部で面接を行った。

午後は大学に戻って、アニメーション・コース1年生のクロッキー授業。今日が最後となる。

短い時間だったが、デッサン、クロッキーと頑張ってきたことは、必ず後で生きてくると思う。

夕方からは熱田文化小劇場でフォルクハルト・シュトイデ(Volkhard Steude)のヴァイオリン・リサイタルを聴いた。ピアノは三輪郁(みわ いく)。
IMG_2148
シュトイデ氏は1971年ライプツィヒ生まれのヴァイオリ二ストで、ウィーン・フィルのコンサート・マスターでもある。

ピアノの三輪郁さんはウィーンで学び、ウィーン・フィルの奏者との共演も多い。

今日の演目はシューベルトのヴァイオリンとピアノのためのソナチネ第2番、同じくシューベルトのヴァイオリンとピアノのための二重奏曲、休憩を挟んで、リヒャルト・シュトラウスのヴァイオリン・ソナタ、そして、同じくリヒャルト・シュトラウス(ヴァーシャ・プジーホダ編曲)の楽劇『ばらの騎士』よりワルツ

このところの疲れが溜まっているためか、美しい響きに誘われるように睡魔が襲って来て、時々、首がガクッとなってしまう。

あまり馴染みのない曲ばかりだったが、美しく素晴らしい演奏だった。

アンコールはマーラー交響曲第5番の第4楽章「アダージェット 」のヴァイオリン、ピアノ版。これが圧巻!

最初のピアノの1音目からマーラーの世界に引き込まれた。

コードの移り変わりが非常に明快に聴こえながらも、全く無機的な響きに陥らず、豊かなハーモニーが次々と紡ぎ出されて行く。

ヴァイオリンの最弱音から最強音までの幅がこれ程までにあるのかとあらためて驚かされた。

音楽は一瞬の弛緩も無く、最後の一音が消え入るように収束したあと、長い沈黙が続いた。

客席が大きな感動に包まれているのを感じた。

最近、このような聴衆の反応に接することは稀だ。

素晴らしい音楽の余韻に包まれながら帰宅の途に就いた。

芸術は心の糧だとあらためて思う。