デジタルとアナログを活かした新しい文字入力装置の制作


パソコンやスマートフォンでの文字入力は、手書き文字のようにインクの濃淡、書き手の文字の癖といった、個庄的な表現を残すことができません。そこで、キーボードの入力速度や写真といった、既存の入力装置では使わ れない情報を文字に反映させることで、パソコンやスマートフォンでも書き手の個性を残せる入力装置を制作しました。デジタル上の文字入力には、データ同士の紐づけのしやすさや、検索性が高いという利点があり、アナ ログ上の文字入力には手書きの癖、偶然性、書き手のイ固性というものが表現されます。今回制作した文字入力装置では、そのどちらの特性も活かせるようなものとして着想を得ました。Webサイト内では、文章を書いて 保存すること、サイトを利用している人同士でチャットをすることなどが体験できます。
情報表現領域 児玉 あずみ Azumi Kodama
担当教員コメント
日常生活において、メールやチャットによりコミュニケーションを取ることがコロナ禍以降、急速に増えました。このようなデジタルメディア上で文字によるコミュニケーションを行う場合、一般的にはOSに組み込まれた 画ー的な文字入カシステムが利用されます。しかし、その点に違和感を感じ、利用者のタイピングに関する個性や癖をデジタルメディア上でどのように表現できるかを考察した点が、独創的で優れていると感じました。また 児玉さんはシステムを構想するだけでなく、それを実現する高い実装能力を持っているので、この作品をさらに発展・応用してくれると信じています.新たな作品制作にも大いに期待しています。