ご主人の不思議
このアニメーション作品は、強迫性障がいに悩む主人公とその友人との出来事を通じて、主人公が少しずつ前向きな気持ちを取り戻していく様子を、猫の視点で描いています。制作の背景には、私自身が過去に強迫性障がいに苦しんだ経験があります。この障がいについて語ることができる相手が少ない中、もし周りに理解してくれる人がいたなら、もっと相談しやすかったかもしれないという思いから、理解者をテーマに選びました。
この作品を通して、強迫性障がいの症状や悩み、そして「理解者の大切さ」を多くの人に伝えたいと考えています。外見からはわかりにくい障がいについて知ってもらい、一人でも多くの方が新たな理解者となるきっかけになれば嬉しいです。
映像文学領域 小川 真穂 Maho Ogawa
担当教員コメント
強迫性障がいは、外見からは第三者に理解されにくく、いまだ十分な認知が広がっているとは言いがたい現状がある(2025年現在)。作者は、自身の身体的経験を出発点に、この障害がもたらす苦悩や、理解者の存在の重要性と真摯に向き合いながら、視覚化されにくい問題をアニメーションとして展開した。プライベートな告白にとどまらないために、猫のキャラクターを基軸とした第三者的視点を導入し、若年層にも届きやすいポップなヴィジュアルを取り入れつつ、一人で約10分の作品として結実させている。本作が、強迫性障がいへの理解を深め、社会における認識を広げる一助となることを期待したい。

