sample stationery

まるで貴方は、

大学生活最後の作品なので、万人受けや商業向けを狙わずにただ自分受けを狙って漫画を描きました。ストーリーを作り込むのではなく、キャラクターが喋りそうなことを考え、会話をさせながら物語を紡いでいった作品なので正直自分でもどのような結末になるか予想不可能でした。作者の自己投影や思想が強く出れば出るほど漫画は濃く面白いものになると信じているので、これからも私は良い意味でも悪い意味でも周りとは違う自分を受け入れて漫画を描いていきたいと思いました。

映像文学領域  加藤 夏葵 NATSUKI KATO

担当教員コメント

物語を作る事は既成のアイデアの組み合わせでいかに斬新な状況を生み出すか、そしてそこにいかに興味深いキャラクターを投入するか、その二つの要素が思いもよらぬ化学反応を生み出した時、読者は「面白い」と興味を持ちます。
加藤さんのマンガは、吸血鬼に噛まれた主人公が自称映画監督を名乗るちょっと危ない女の子猫又月に絡まれドタバタする青春コメディです。この作品には上記2つの要素の化学反応があります。まだ粗い部分もありますが、マンガにおいて最も大事な「面白い」がここにはあると思います。
マンガにありがちで使い古された吸血鬼というモチーフを現代の若者の不安定な毎日のメタファーとしてあくまでバックグラウンドにとどめ、猫又というキャラと主人公の絡みを通して最後に主人公がリアルな第一歩を踏み出す予感までを描くストーリーは、個性的でありながら現代に描かれるべきテーマの可能性を持っていると感じます。