バッグブランド TAIZAN のブランディング


不規則な角度を用いた歪な四角形のデザインが特徴のバッグブランドです。不規則な角度から生まれる独特な傾きを作り、傾きを感じさせることで、バックの新たな感覚や新たな仕草を提案します。様々な物、様々な情報、様々な社会問題などがありふれている現代で、ブランドの存在意義が問われつつあります。TAIZAN では、環境に配慮して作られたビーガンレザーを使い、また見た目や便利だけではなく、傾きを感じさせるデザインにすることで、新しい価値観づくりを試みていいるバッグブランドです。
空間作法領域 木村泰斗 Taito Kimura
担当教員コメント
この学生の卒業制作は、左右非対称にすることで、見る者には新たな感覚を与え、使う者には新たな仕草を生み出すバッグの提案から始まりました。ブランド名を、自身の氏名の由来である中国の「泰山北斗」(その道における第一人者)からとりその志を示しました。また、それをロゴタイプ化する上では、北斗七星の形をモチーフにして歪な角度を活かしたデザインに取り組みました。製品の試作では、立体であるバッグを平面的なデザインから捉え、変即的な四角形のパターンを楽しむ視点で何種類かをデザインしました。その素材については、環境に配慮にして植物皮革を活かしています。プロダクトデザインの卒業制作としては、ここまででも十分な取り組みと言えますが、この学生はさらにそのプロモーションのグラフィック、映像、ショップやショーを想定したディスプレイまでを手がけました。全体にわたる企画・制作・展開の独創性と一貫性を高く評価します。製品が平面的で無機質な形であるのに対し、自然空間を背景に撮影した写真によるグラフィックや映像は、確かな意図を持って構成されています。