中さん

―大賞受賞おめでとうございます。今回の作品はどのようなキッカケで生まれたのですか?

出張編集部に作品を持参すると、色んなところから担当さんの名刺を頂け、そこから連絡をしてネームなどのやりとりをし始めると担当さんが付く形になるんですが、それで担当さんが付き、その方に作品を見せてみようと世界観やキャラクター案を考えて提出したのがキッカケです。

―なぜ美大進学の道を選びましたか?

高校はちょっとだけ絵を描く授業が多いところに通っていたのですが、微々たる程度でした。当初は、何となく「マンガ家っていいな~」と思ってはいたんですけど、同時に「マンガ家って生活できるのか?」という疑問も抱いていましたね。私、デッサンはやったことがなくて、でも絵を描くことを好きだった。それで受験できそうなところはないかなと思って調べた結果、名古屋造形大学のマンガコースを見つけたんです。
進学の決め手になったのは、出張編集部という制度ですね。わざわざ東京に行かないでも、大学の中で描いたマンガを編集部の方々に見てもらえ、デビューのチャンスが掴めるかもしれない。このシステムがいいなと感じ、親にも行きたいところに行きなさいと言われていたので、進学しました。

―大学に入ってみて、どうでしたか?

良かったですね。トレース台やパソコンとかも気軽に借りられるし、先生に気兼ねなく「このセリフの日本語合ってますか?」「背景大丈夫ですかね?」とか何気ない質問もできる環境です。あとは、これまでアナログでずっと描いていたんですけど、大学にデジタルの機材があるので最近はちょっとずつそちらも始めました。デジタルのメリットもあるので、今後上手く両方使用して合うものを選んでいきたいですね。
あとは、出張編集部も本当に期待以上でしたね(笑)パンフレットに記載されている出版社の倍ぐらい編集部が来るんですよ…本当にびっくりしました。大学と編集部を繋ぐパイプがあるのは大切なことだと痛感しています。

―マンガを考える時に大切にしてるポイントは何ですか?

生み出したキャラクターで自分自身が楽しめるかどうかを大切にしています。たとえキャラクターを沢山生み出したとしても、そこからアイディアがポコポコ生み出せるかどうかでマンガの面白さって変わると思うので、それが出来るようなキャラクターを描くように心掛けています。
世界観は、ファンタジーだけどどこか近い世界のお話を描くのが好きですね。

―賞金の300万はどうされましたか?

300万は…今後の学費にします(笑)これでバイトのお金をもっと自由に使える~!って感じですね。でも皆さんが思っているよりも大騒ぎになってないですよ、周りのみんなも「へーすごいねー!」ってぐらいの反応です。親もマンガに興味がないので、金額には驚いていましたけど、「ふーん」って感じで(笑)

―楽しかった、大変だった授業を教えて下さい。

加藤先生による「2ページで怒るシーンを描く」「世界一美味しい食べ物を食べているシーンを描く」という、反応を描いて原稿にしてみましょうという課題授業が楽しかったです。この課題のおかげで、2ページという短い量だとしてもちゃんと原稿まで仕上げることが大切だと思いました。どうしてもネームだけで終わってしまうと、テキトウになっちゃうので…短くても形になったマンガを沢山残しておくと、後々見直す時とかにかなり役立ちます。
大変だったのは、集中線とスピード線を描く課題です。自分なりに一生懸命描いたんですけども、先生に「この線…かっこよくないね」って言われてしまって、ちょっと凹みました(笑)あとは、少しだけデッサンの授業を受けたんですけど「人物を見て描くのはまだまだだね」と…。今まで描いていたものが甘かったのかなと思ってしまう指摘を受けて、一回ちゃんとやった方が良いのかなと、焦りが湧きました。

―マンガを描いていて、楽しい!と思う瞬間を教えて下さい。

後半のシーンを先に思い付いて頭の中で考えていて、そのシーンまで冒頭から上手く繋げられた時は「やった!つながった!!」と嬉しくなりますね。

―今後頑張りたいことはありますか?

描く上で身に付けた方が良い能力とか沢山出てきて、学ばないとダメだなと思っています。例えば、大人目線の視野とかですかね。おじさんキャラや年上のお姉さんキャラとか、私の年齢よりも上の人物の考え方とか、経験したことがないので全然描けないんですよね。そういうのを描けるようにならないとマンガとして面白くならないので、色んな人の話しを聞いたり、様々な作品を読んだりして模索しています。
今回賞として連載権を頂いた作品は2019年春に公開予定です。今まで描いてこなかったものに挑戦していますので、楽しみにしていてください。

―マンガコースへ進学を考えている人にメッセージを!

自分を強く持ってください!作品まだ描けていない時に「みんなもそんなにやってないからいいや」ってなるのが、一番ダメ。周りがどうであっても、そこでちゃんとこなせるぐらいの意志ある方が、マンガ家になるには良いと思います。私もまだまだなので、頑張ります(笑)