3月20日(木)晴れ 一時 雨

朝は珍しく窓から日が差していた。
しかし、空は青くない。

昨日は急な壁塗りが入って驚いたが、今朝は床掃除が入っていた。
今はかなり湿度が高いので、水の乾き具合を心配したが、しばらくしたら何とか乾いていた。

天井がかなり高いのにちょっと頼りない高所作業台しかなく、ライティングのセットをどうしたものかと思案していたところ、関係者の方がやってくれていた。

ヘルメットも無しで、かなりグラグラの作業台の上で立って作業をしている姿を見ていると、こちらの足が震えてくる。

しかも、平気で台を動かすし…

指示をしている人も怖そう。

部屋に戻ると、雷雨が。

実は今は梅雨らしい。
温度は高くないが、湿度は非常に高い。
一年で最もよい季節は1月、2月で、5月から11月頃までは”暑い”らしい。

今日はあまり激しい雷鳴は無かったが、私は雷が苦手なので、あんなところで作業している時に雷が鳴り出したらと思うとぞっとする。

そうこうしているうちにお昼時となった。

炭水化物控えめにしているのだけど、やはりトータルでかなりの糖質を摂っているような気がする。
気のせいか少し腹部がだぶついてきたような…

その後、天気が回復したので洗濯をした。

丘の上には高級住宅地が見える。
丘の上の高級住宅というと、黒澤明の「天国と地獄」を思い出すが、まさにそういう状況にあるのかもしれない。
地獄から天国に這い上がれる”夢(Dream)”があるといいけどね!?

会場に戻って、壁面にマスキングテープで作品の展示位置を記した。
日本から送った作品が届いていることは既に確認していたのだが、何かと予想外のことが起こるので、確かめる意味でもと思い、受け取りに行った。

作品を保管してもらっているオフィスは美術館に隣接していて、出版社らしい雰囲気が漂っている。社員の方々もどことなく垢抜けた感じだった。

作業を再開しようと思ったら、あれ、誰か来てくれてる!!
やったー、専属の職人さんが来てくれた。

もう、こうなったらおまかせするしかない。ボランティアの”せいちゃん(日本語を学んでいる女子学生)”が付いてくれていたので、細かい指示も出せてバッチリ!

さすが専門家、作業がはやい!
展示壁面三面のうち二面の下準備が終了。明日は朝から残りの一面をやっていただけるとのこと。おかげさまで何とか目処が付いてきた。

今日も6時に夕食に行かなきゃ、と思っていたら、アーティストの大崎さんが到着したのと、旅に出ていた東さんが戻ってきて、とりあえず全員揃った記念に、館長招待のディナーがあるとのこと。急遽レストランへ。

まずは恒例のティー・セレモニー

この美術館付属のレストランは、館長が広州一のレベルだと言い切るだけあって、海鮮、肉類、それに野菜など、種類が豊富で味付けが本当に素晴らしい!
左隣の若い方が館長。まだ40代だ。

小さなグラスにどんどん白酒が注がれる。

今日は前回と少し違った内容だったが、何と15種の料理が出た。まさに中国でも随一の食のメッカだという感じだ。

さて、明日は約束通り朝9時過ぎに強力助っ人の方々に来ていただければ、順調にことが進むだろう。

一応、レジデンスに参加しているのだから、この広州に関わる作品を作りたい。できれば明日中に設置作業を終えて、明後日は取材に出かけたいと思っている。

今日の館長の話では、私が帰国の途に就く日曜日のお昼には、郊外に広東料理を皆で食べに行こうということになっているらしい。む、無念だ!

まあ、それにしても、初めての中国で、これだけ色々な方々と知り合うことができたことはうれしい。

明日はもう一つ、ちょっと教育機関を訪問する話も浮上してきた。久々にジーパン・Tシャツの楽な風体からネクタイ姿に戻るかな…?

なんて、考えているうちに、食堂では吉岡さんが買ってきた白酒やビールで盛り上がっているようなので、そちらに行かなければならない。明日の鋭気を養うために飲むしかない!