



















永遠の愛おしさを手に入れたかった たかひこん@デジタルメディアデザインコース
市民ギャラリー矢田にて開催されている若手作家刺激プログラム「motion#2」で展示中のデジタルメディアデザインコース卒業の平野真美さんの作品「保存と再現」をみてきました。
一部屋にぽつんと置かれた台座に横たわる白い固まりは、ほのかな息をしていました。「保存と再現」に対する作家の想いはギャラリー内に展示されているお客さんから寄せられた手紙に対して返答した作家の返信で語られています。
生きるものはやがて命を全うし消えて行く、そんな自然の摂理のなかで私たちは生き死んでゆく、それは動物や植物も同じくして生き死を繰り返します。私たちはともすればその過程で私たちのみならず他者、例えば動物や植物の命と共存し、あるいは生存のために殺し、糧とし生き抜く手段としています。そして時にはそれは家族のように愛され心のよりどころとなり種を超えて共存する道を選択します、動物達の本音はわかりませんが、苦楽を共にした動物は私たちのよりどころとなる事もあります。
作家はそんな動物を永遠に残そうとしたようです、そろそろ生涯を全うしようとする家族同然のその犬は、やがて死を迎えます、その事実を変えられない事はだれよりも本人が知っていたのでしょう、ならば保存しようと考えた。至極個人的な表現に終始したこの1匹は、コンプレッサーによって息をし、かすかな動きでなんとか生きている。再現された姿が最後の姿だという事も、共に生きてきた事に対する感謝だと感じました。生きる事、生かされる事、共存する事、幸せな事、そして人間のエゴと身勝手、偽物の命の前でそんな事をふと考えました。
「保存と再現」 平野真美 展示は明日13日(月)まで。
(最終日の展示時間は17時までとなっています、また15時より展示作家によるアーティストトークが開催されます、是非ご来場ください)
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