絵が描けるだけでは勤まらない現実 たかひこん@デジタルメディアデザインコース
ちょっとご無沙汰しておりました一週間ぶりの更新です。実はすでに7月のオープンキャンパスに向かって各ゼミで制作が忙しく進んでいるのですが、実験段階の物も多くてまだちょっと記事にしにくい状態、コースはただただ忙しい毎日です。
そんなオープンキャンパスに向かって制作している色々なコンテンツや、4年生3年生が制作・研究を進めている卒業制作、進級制作には色々な参考書籍が必要になってきます、もちろん各自必要な本は個人的に購入をしていたりもするのですが、ゼミでもそれぞれの研究や開発に役立つようにある程度の書籍をそろえています。まだまだ不足部分も多いですがゼミ生達はアトリエにあるこういった参考書籍を片手に日夜研究や制作に勤しんでいます。
写真でお気づきの方も多いと思いますが、美術系大学のデザイン系コースで扱う技術書籍が数十年前と比べるとずいぶんと様変わりしています。美術大学のデザインと言えばドローイングやレタリング技術、あるいは文字組だとか紙面レイアウト、PCの技術的な本ではPhotoshopとかIllustrator等のDTP関連だったのですが、ここ数年でそれらは大きく様変わりしました。もちろん半数ほどは上記のような紙面デザインの技術の書籍ですが、半数はおおよそプログラムを必要とする技術書が目立つようになりました。
インターネットが普及し始めた90年代初頭からコンピュータによるデザイン技術の分野はDTPをはじめDTM、DTV、3DCGと様々な表現分野に及び、インターネットで扱われるHTMLなどのマークアップ言語やマルチメディアコンテンツの制作に欠かせないオーサリングプログラムなど、美術系のデザイン分野にもプログラムが必要とされるようになってきました。
そして今やケイタイ電話などで運用されるコンテンツの開発など見てもわかるように、プログラムによる表現技術がある程度出来ないと結果が出せないという時代になり、様々な新興技術がどんどん発明される世の中にあって、美術系大学のデザインコースに至ってももはや絵が描けるというだけでは通用しなくなって来ている部分も多々あります。もちろん美術系大学の強みは絵が描ける、つまりデザインをビジュアルで表現できるところなので、逆に言えばその強みをプログラムで武装して表現へ昇華して行くというのが現代の美術系大学生の日常といったところでしょうか。
ここ最近では電子デバイスを使ったプロトタイピングだとか、iPadやiPhoneなどの新興携帯産業へのデザイン提案、ARなどの拡張現実技術などを利用した新しいサービス、また街頭に多く点在し始めているデジタルサイネージなどを利用したデザインやサービスの提案など、本当にデザイン関連だけとってみても多様化していて、今の大学生はあまりに色々ありすぎて逆に大変だと思う反面、少し前までは空想的だったような提案も現実的になりつつあって、新しいデザインの面白さを研究出来る機会にも多く恵まれていると言えます。
デジタルメディアデザインコースの学生達もプログラム関連では苦戦していて本当に大変だとは思います、でもここ最近は徐々に克服し始めていて、手前味噌ですが苦戦しながらも少しずつ前進してるのを見てると良く頑張っていると思います。
余談ですが、写真でデザイン系の本がブックカバーでおおわれてて何の本か分からんくなってました・・・えっと、デジタルメディアデザインコースのキャラがあしらわれていてカラーバリエーションがあって、なかなか良く出来ています!が、これはコース非公認です(笑)でもって、これ、在学生にえらく人気。
非公認ブックカバー(笑)