



















9月7日(水)愛知県児童総合センターで開催される「汗かくメディア特別展2016」へスイッチの新作「あまもり」を搬入してきました、開催は9月10日からとまだ少し先なのですが、展示会場が天井の無いチャレンジタワーという特殊な場所だという事と、そこにKinectセンサーを4セット吊らなければいけないという事から、おそらく搬入に結構時間がかかるという事と、4セット吊った状態でのテストは大学のスペースでは出来ないため、現場での最終調整が必要という事で余裕を持っての搬入スケジュールとしました。
昼前に現場に入り早速機材を準備。今回の作品は大型の部品や機材数が少ないのが特徴で荷物が少なく運び込みはスゴく簡単でした、が、写真でもわかるように平衡感覚が分らなくなるような特殊な会場で、そこにセンサーを吊るのが本当に大変でした。
とりあえず床や壁をレーザー水準器を使いながら測量し、センサーを吊るべきある程度の位置を凧糸で示し、それに合わせてワイヤーを準備。センサーをワイヤーで繋いで吊るべき辺りに順番にぶら下げていきます。Kinectセンサーは高ければ高いほど広い範囲を取る事が出来ますが、脚立が届く高さにも限界があり、手が届く範囲の高さで調整する必要があります、かといってKinectセンサー4台と2台では天吊りのリスクがかなり違うので、一旦2台に減らして規模を小さくして安全を取るかどうか判断するという悩ましい状況もありましたが、会場のイメージからも出来るだけ広範囲に展開するほうが良いだろうという事で難しい4台吊りを決行しました。
しかし、この4台吊りは本当に大変でした、まず水平でない回廊の手すり等にワイヤーをそれぞれ結びつけて行くのですが、対角で水平にワイヤーを引っ張れる場所はほんの一部で、あとは上下に必ずズレが生じます、また回廊上での作業は目の錯覚を起こして水平かどうかが分らなくなるというのも厄介でした、上では水平だと思っていても、おりてくるとかなり歪んでるなんて事もあって、出来るだけ安定した位置にKinectセンサーを浮かすため結局ワイヤー数も当初の倍くらいに増えました。
結局Kinectセンサーの吊りは難航するという予測通り、4台吊るだけで夜の10時までかかりました・・・ただ一番難しいと思っていた事が1日ですべて終わったので、翌日からはデバイスをセンサリングする事が出来るかと、音響関係の調整をする事に集中する事ができ、予定通り10日のオープンに無事作品が動作させる事ができました。開催で動いているというのがあたりまえの事なのですが、なかなかこういう作品はそのあたりまえが大変ですね、現場のその緊張感がまた良いのかもしれませんが、こういうのを仕事にするには度胸も必要ですね(笑)
9月5日(月)「汗かくメディア」搬入間近で最後の追い込み制作をしてる様子です、なんだかんだで最終的に「あまもり」で使うバケツなどに電子部品を組み付け、デバイスとして仕上げるのがギリギリとなりました・・・
一応センシングやデバイスの動作は実験を繰り返しながら検証してきたので、シミュレーションの状態では問題ないはずで、あとはそれらをくみ上げてすべて繋がった状態で動くかどうか?ですよね、そして搬入2日前にしてやっと繋がった状態が実現しそうという感じでした。
動作させるためのモバイルバッテリーがちょっと重いので、デバイス全体の重さが結構あるのが難点ですね、小さい子供にとってみるとちょっと重量がありすぎるかもしれません。ただ落としたり転倒したりでデバイスが壊れるのも問題なので、頑丈さも必要ですから結局かなり大きな仕組みになってしまいました。さていよいよ搬入です、あとは現場でちゃんと動いてくれる事を願うだけです!
9月2日(金)大学はまだ夏休みまっただ中ですが、デジタルメディアデザインコースのA109アトリエでは連日の泊まり込み作業が続いています。実はここ2ヶ月ほど明治村のハイカラビジョンと同時進行で愛知県児童総合センターの「汗かくメディア」に出展予定の「あまもり」という新作の制作を進めてきました。
「汗かくメディア」は愛知県児童総合センターが主催するコンペディションで、デジタルメディアデザインコースからはスイッチが応募した「あまもり」が入賞し9月10日から展示する事になっています。作品そのものがまだ無い状態でも応募できるためスイッチでは幾つかあったアイデアから「あまもり」を企画して応募しました、もちろんそれを9月に実働した形で展示しなければならないため机上の空論ではダメなのですが、技術的ハードルなど実現するまでには紆余曲折いろいろあり夏休み中は可能性を一つ一つ実験して形にしてきました。
写真はアトリエでの作業の様子です、芸術系大学とは思えないホワイトボードの内容ですが(笑)プログラムや電子工作などインタラクティブ系の作品には必須ですからね、どうしてもこうなってしまいます・・・床に貼ってある養生テープはKinectセンサーによるセンサリング領域で、今回使用するバケツやボールなどのデバイスを認識させるためにいろいろと試行錯誤している所です。
技術的な話しをするといろいろとあるのですが、簡単にいうと、雨漏りしている位置を仮想的に設定し、その位置を4Chのスピーカーで作った音像(水滴の音)をたよりに探し、バケツなどのデバイスがその位置に到達すると水滴がたたくような震動がするという感じです。音像を作るといってもそんなに簡単では無いですよね、そもそも不特定多数のユーザーがエリアをうろうろしているのでちゃんとした立体音響を今回のシステムでそれぞれのユーザーに提供するのはほぼ不可能で、何となくそっちかな?程度が限界ですが、とりあえず動かす事が先決なので、今は全システムを急ピッチで繋げている所です。
8月29日(月)約1ヶ月にわたる明治村での幻影開化「ハイカラビジョン」の展示、無事終了いたしました、ご来場くださった皆様ありがとうございました。
例年はプロジェクションマッピングを行なっていましたが、今年からリアルタイムレンダリングとインタラクティブをテーマに違うコンテンツへと切り替えました、いろいろとまだまだ勉強不足な部分もあり至らぬ部分も多かったかと思いますが、今後も同テーマで更なる発展を研究開発していく予定です。来年度の事はまだ未定ですが、また夏に何か新しい挑戦が出来ればと思います。
7月30日(土)幻影開化「ハイカラビジョン」の搬入に行ってきました、プロジェクションマッピングと違って建物内での設営ですので去年と比べるとかなり楽な作業となります(なんといっても千早赤坂小学校講堂はエアコンが効いてる!)今回は2台のプロジェクターを使って壁面全体を映像にしています。
インタラクションはKinectにより距離を取る事にしました、初めての事が結構多かった今回の制作、実現しようと思った事がいろいろな部分で不可能となったりで紆余曲折あり苦労がありましたが、なんとか動作するものを組み込む事ができました。
7月27日(水)この夏の「宵の明治村」で展示する幻影開化「ハイカラビジョン」の制作風景です。去年まで夏といえば「宵街映写」としてプロジェクションマッピングを手がけていましたが、あたりまえになりつつあるプロジェクションマッピングではなく別の事をやってみようという事になり、リアルタイムレンダリングを使ったコンテンツ制作に挑戦する事になりました。
過去のスイッチ作品はインタアクティブコンテンツが多いですが、マッピングの代わりにインタラクションのある参加型の映像が出来ないか?という事で、常に描画を描きなおすリアルタイムレンダリング技術を使ってインタラクティブに対応する案となりました。今までスイッチが制作してきたインタラクティブコンテンツはopenFramewaorksというプログラムで制御していましたが、今回は3DCGで制作した明治村の建物をイメージに使うためゲームエンジンのUnreal Engine 4というアプリケーションを利用する事にしました。
2ヶ月前におおよその概略を決め、3DCGゼミの学生達に11棟の明治村に実在する建物を3DCGにより制作してもらい、それをスイッチのメンバー2名がUnreal Engine 4に取り込みフィールドを作成すると言う流れです、なんとなくイメージはそんな感じでしたが、いざ制作をスタートするとわからない事だらけで苦戦の連続、まずなにより大学にあるPCでは非力でUnreal Engine 4のパフォーマンスを引き出せないので、専用PCをそろえる所からスタートです(過去記事参照)毎年そうですが明治村のコンテンツ制作は制作環境が凄い事になりますね、今回も何台モニターあるんだ?という状況ですが、随時制作しているのは2名でPCをフル稼働し、膨大な作業量をこなしていました。
結果的に連続連夜泊まり込んでの制作を続けてきましたが、およそやろうとしていた事がかなりハードルの高い事だという事もいろいろとわかりました、人のセンシングにKinectセンサーを利用しましたが、ゲーム制作と同じ要領なので大丈夫と思っていたのが大間違いですね、ゲーム制作にはそれ専用のノウハウがあって、リアルな3DCGをいかに少ない容量で動かすかの工夫などがあって、全くその辺りの知識が無かったため、やってみたら処理が重くて動かない等々が多発、とりあえず新しい事は大変ですね・・・プロジェクションマッピングと違って作品の見た目は地味ですが、制作はかなり苦労しました。
7月24日(月)今年の宵の明治村のための現場確認へ行ってきました。例年「宵の明治村」といえば札幌電話交換局を使ったプロジェクションマッピング「宵街映写」だったのですが、今年はプロジェクションマッピングをやめ、違う展示作品を入れる事になりました。
この日は会場となる千早赤坂小学校講堂に設営のチェックに来ました。ここは展示などが出来るよう内部はギャラーリーに改装されており、いろいろな展示などが行なわれていて、我々の前にも展示が行なわれていたため部屋の中が無いも無い状態をみに来たのはこれが初めてでした。
とりあえず心配だったプロジェクターの設置方法、最初は天吊りを考えていましたが、建物は明治時代のもので内装がギャラリーに改装されているとはいえ、天井は当時の構造で、照明レールが入っているものの重量物をぶら下げるのは少し危険、なにより映像の画角を考えると吊れる場所はおのずと限定されるのでちょっと難しいと判断し、建物に傷をつけずに済むのもあって今回はプロジェクター床に置く事にしました。
1時間ほどでだいたいの位置を計測し、今回は終了。早めに終わったので赤坂小学校前にある甘味どころ「京甘味処なか井茶寮」で抹茶かき氷を食べました、美味しいので明治村おこしの祭は是非どうぞ、ちょうど会場の真っ正面です!
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