いろいろ発見ありました! たかひこん@デジタルメディアデザインコース
今週の月曜日で授業は終了し、名古屋造形大学では補講とテストの期間となっています。昨日はちょうど池田先生担当の1年生の映像基礎の授業の合評が補講期間を利用して行われていたので、のぞいてきました。
池田先生の授業ではビデオカメラの使い方や撮影方法、編集ソフトの使い方など基礎的な技術を学ぶと同時に、映像表現に対する考え方やアイデアの作り方なども含めた総合的な内容で展開されています、1年生の最後の課題は2つの映像が同期する映像装置を使って表現出来るコンテンツを2人1組になって制作するというものでした。
ハードウエアの仕組みは2台のPCをwifiでお互い通信させ、それぞれのPCにある映像ソースを同期して同時再生する事が出来ます、この仕組みを使って「映像」を用いて何が出来るか?という興味深い内容の課題でした、それぞれいろいろな事を考えて企画し映像として完成させていて、CMとして展開したグループやアニメーションに展開したグループなど様々でした。装置の関係上ノートPCでの表示でしたが、画面だけが壁に埋め込まれていると仮定してCMに仕立てたり、ロッカーの扉が画面だったと仮定して上下の関係でアニメーションが動いたりとそれぞれアイデアを具体化していました。
映画館やテレビ画面に映し出される映像を観るというスタイルではなく、投影装置そのものがある種の自由を持っていると、突然「空間と映像」という概念が入り込みます。その考え方のシフトの上に成り立つ新しい映像コンテンツの表現を考えるというのは、実は昨今のデジタルサイネージによるビルボード広告や、持ち運べる携帯端末の画面やカメラを通じた映像表現、AR技術などのような現実と映像の融合表現、またここ最近流行っているプロジェクションマッピングやKINECTセンサーなどによる映像によるインタラクションなど、多様なスタイルに対応したコンテンツの企画への発想へと繋がる一歩になります。
合評に参加して1年生の彼等が純粋にいろいろと模索して提案してきた内容から、実は思いも寄らない発送や展開があるという事に僕自身気がついてとても有意義でした。まだまだ1年生なので荒削りな企画が多かったのですが、デジタルメディア時代に置ける新しい表現を見いだす事や、新たなビジネスモデルを産み出すという若い世代のこれからのデザインの仕事の事を思うと、彼等がどんな新しい表現を産み出してくれるのかワクワクします。
機械やソフトの操作を覚えるというだけではなく、発想力や企画力、それに新しいモデルを産み出す柔軟なプロセスを踏むという技術もとても大切な基礎なんだと今回改めて思いました。