バリア たかひこん@デジタルメディアデザインコース
日々の生活で困った事はありませんか?例えば大学生活で困った事は? 人それぞれ困るところは違うと思うのですが、1年生の授業でバリアについて考えるという課題を行ないました。
大学は公共の場として広く様々な人に利用される施設です、特に学生達がキャンパスライフを過ごすのに必要な様々な機能が求められます、そして利用する学生達すべてが五体満足な健常者では無いという事も実は大事な事です。世の中には障害を持っておられる方もいますので、あるていどそれを考慮した設計が大学には必要となります。
しかしながら、残念な事に障害になるバリアを取り除いたバリアフリーやユニバーサルデザインといった事を十分に考えられている大学ではありません、そもそも校舎自体の設計思想が古いので時代の流れもあって対応出来ないという現実問題もあります、しかしながら大学である以上、少なくとも地道に対応すべき点はいくつかあると思うのですが、なかなかそうは言ってもやはりバリアだらけなのが現実です。
そこで、今回はデザインを考えるということで、バリアについて実際にキャンパス内をうろつきながら考えてもらいました、一番分かりやすいのは車椅子で学内を移動出来るか?という事かなと思うのですが、普段の自分達の生活ではあまり見えなかった事が、自分がもし車椅子で生活していたらと考えるだけでちょっとした段差が気になり始めます。デザインを考えるにあたって一番大事なのはユーザーの立場に置き換えてみる、という事です。
今回の課題はバリアをテーマにしましたが、多くのバリアを見つけ出し大学に物申す!という事ではなく(もっとも、調べてもらって発表してもらうと、これでもか!ってほどバリアが出て来て、もう少し真剣に考えたほうが良いかも・・って思いましたが・・・)違った立場や見方を常に持って接する事で、問題点の洗い出しから解決の方法を見いだす切っ掛けが見えてくるというところがこの課題のポイントでした。
まだ1年ですから、デザインって何?ってところからのスタートなのですが、若い彼らにとって、とても地味な課題でちょっと消化不良的かもなぁと思いながらも、デザインを考える上で大事な事ですよね、この課題がこれからの制作の一つの糧になればと思います。