トランスジェニックアート&デザインの創出を目指して  


名古屋造形芸術大学
名古屋造形芸術短期大学
前造形芸術研究センター長
特任教授 柴田正三

―造形芸術研究センター設立によせて(2000年4月)―  
      名古屋造形芸術大学・名古屋造形芸術短期大学

 
近年、造形芸術における表現は、各種の新材料や映像機器、高度なコンピュータ処理など周辺科学技術の進歩と相俟って、全般的にますます多様化しつつあります。さらに、作品の保存・修復技法や、アートセラピーなど福祉芸術の社会的重要性なども考慮すれば、従来の学部・学科を単位とした組織でこのような多様化した状況に的確に対応することは困難です。造形芸術研究センターは、本学に相応しい総合的なテーマについて、多様な分野のスタッフが各自の専門性を生かしながら研究を展開する場として発足いたしました。
 現在、自然共生型環境と環境教育、造形表現における心理的空間、本学が収蔵する膨大な伊勢型紙のデータベース構築、東海地区の陶磁器デザインなどのテーマを採り上げ、それぞれの研究グループが活動を開始しています。
 得られた成果は刊行物を通して定期的に公表し、蓄積した情報を有効に利用していただけるよう提供していくことにしています。また、共同研究や受託研究も展開する計画ですので、今後ともご協力・ご助言をお願いいたします。