2017年度 大学案内別冊
5/68

製品やサービスの作り方の話を聞くだけでは作れるようにはなりません。実際に頭と身体を動かし作る経験が必要です。失敗や間違い、作り直す経験をすることで、本当の意味で作ることができるようになります。これらは、実技や演習という授業時間の中で経験していきます。一般大学にはこのような授業時間があまりありません。ほとんどの授業は、大勢で一人の先生の話を聞くといった講義の授業です。芸術系大学である名古屋造形大学には様々なスキルの実技・演習の授業があります。実際に作ってみる実技系の授業と、ロジックや理論を学ぶ講義系の授業とがバランスよくカリキュラムとして組まれています。モノを作るプロセスも大きく変化してきています。小型で精度が高い3Dプリンターやレーザーカッターなどのツールとパソコンを使って、販売されている製品と同じレベルの仕上げ精度のモノを大学内で作ることができます。木工や金属加工の工房だけでなく、このようなIT技術をベースにした制作環境も重要です。ここでの4年間・大学院も含めた6年間のデザインプロセス全体の経験によって、ビジネスのあらゆる領域を横断し、イノベーションを起こし得る力を備えることが可能です。「それでも名古屋造形大学へ行くということは、何が違うのか?」近年、アメリカ合衆国やヨーロッパではMBAよりデザインを学ぶことの方が必要だ、と言われています。新しいサービスを作る、または既存の製品や既存のサービスに新しい価値をつけて新たな製品やサービスとして作り直す。ビジネスの現場で必要なのは何かを作るプロセス=デザインなのです。そのデザインプロセスの必要性に気が付いて一般大学の中にもデザインを学ぶ学科やコースを設立するところが増えつつあります。「実際に動いているものを見ると人はその次の可能性を想像する。アイデアだけでモノが見えないと次のステップには進まない。」「MBAよりデザインの時代」という言葉は、もう10年近く前にアメリカの作家のダニエルピンク氏が「ハイ・コンセプト」という書籍に「アメリカではMBA(経営修士)よりデザイン修士(MFA)を持っている人の方が、就職では人気がある」と書いたことをまとめた引用です。03DESIGN IS WONDERFUL!

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 5

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です