2017年度 大学案内別冊
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高校生の時は、とにかく絵を描いていこうと思っていたのですが、入学して何か違うって感じて。絵を描く時は筆などを使うので、作品が少し手から離れたところにあるんです。それよりも、自分の手で作品に直接触れて作ることに憧れて。物足りなくて、体で学びたくて。それが陶芸との出会いでした。2年生のときに、オウル工科大学との交換留学生制度が出来ました。初めての交換留学生募集ということで興味が湧いて、3年生の後期から留学しました。オウル工科大学は小さい大学でメディア、グラフィックデザイン、エンジニア、音楽、ダンス、ビジネス、福祉などを学べます。授業ではショートムービーやマンガ、アニメーションを制作しました。私は手描きでたくさんの絵を描いてスキャンし、1分半のアニメーションに挑戦したのですが、音楽もフィンランド人の友人と一緒に制作し(私はギターを弾きました!)、留学生の中で賞をもらえて嬉しかったです。生活面では、寮に住んでいて、韓国からの留学生と一緒でしたが、お互い英語が不得意だったので、単語やジェスチャーでコミュニケーションをとりました。食事は1食=2ユーロの学食(バイキング形式)を利用したり、自炊したり。北欧は物価が高いので、とても助かりました。言語に関しては、授業は英語で行われるので、留学前に日本で3ヵ月間 英会話学校に通いました。あまり上達はしなかったですが、度胸がつきました。フィンランドに行ってからは上達しましたよ。言葉って生ものですから、使っているとどんどん身についていきます。大学では英語で良いんですけど、現地の人とのコミュニケーションは大変でした。フィンランド語って難しくて・・・。7ヶ月滞在して、ホームシックにもなりました。そんな時に1人でプールに行ったんです。どうしていいのかわからなかったんですけど、現地のおばあちゃんがいて、言葉がうまく通じなくて、でも一生懸命身ぶり手ぶりでコミュニケーションをとって・・・。そんな、言葉が通じない人との触れあいが記憶に残っていて、ホームシックも解消されました。あとは、名古屋造形大学へ翌年に留学するフィンランド人と仲良くなって、ご飯を食べに行ったり、パーティをしたりしました。「フィンランド人ってシャイだから、ちゃんと友達になって、パーティとか一緒の時間を過ごさないとフィンランドの友達ができないよ」って言われていて、本当にその通りでした。将来に向けて、前から人が集まる場所をつくりたいと考えていたので、ゲストハウスをやりたいと思っています。身近に絵を描いている人とか、ものづくりをしている人がいたら、毎日がちょっと面白くなると思うんです。「世界は広い」ということを教えてくれる人が周りにいたらいいなと思っていて、自分がそうなりたい。そのための場所を、もっとオープンな、人が集まれる空間をつくりたいんです。人が好きなんです。日本人でも外国の方でもコミュニケーションをとって仲良くなりたい。1人1人とお話しして、あたたかい場所をつくるのが夢です。岐阜県・私立鶯谷高等学校出身2011年4月 名古屋造形大学 入学2013年9月~2014年3月 フィンランドへ留学2015年3月 名古屋造形大学 卒業山川 茜さん Akane Yamakawa現在は、pand(岐阜市にあるとても素敵な雑貨屋さん)にて勤務。フィンランドと日本を往復したりしている。20BOOK2: CAMPUS LIFE

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