守・破・離(ものづくりの法律の授業にて…)

「真似をするのはいいことだ!」

「ものづくりの法律」の授業では、真似をすることの危険性と真似を許すことで失う価値について考え、これに対抗する知識を身に付けることが目的ですが、今日は「真似をするのはいいことだ?!」とインパクトのある命題からスタート!

今回は、コポキャラ株式会社の代表である藤原聖仁さんを講師に招き、「デザイナーによる未来のための知財マネジメント」というテーマで講演頂きました。

「真似することは・・・」には、一瞬、戸惑いや驚きを感じた学生も多かったのではないかと思います。
表題の「守・破・離」も藤原先生が教えて下さった大切なテーマのひとつ。
型を守り、型を破り、型から離れていくというプロセス…既存のものに学び、工夫を加え、新しいスタイルを確立する。 落語家の新弟子が師匠から口移しに落語を学び、自分のスタイルを模索し、独自の芸風で大看板になっていく…そんなプロセスをイメージしました。

正しく真似をすることで、1.基本を知り 2.自分の欠点を知り 3.引き出しを増やすことができる…私たちクリエーターを目指す人間にとって、この3つの効能は何よりも手に入れたい…まさに「三種の神器」じゃあ〜りませんか!

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藤原先生は、学生が学んでおくべきものとして「技術(テクニック)」「センス(インプット)」「人間力(コミュニケーション)」の3つを挙げられました。
このセンスを磨く上で大切なことは「既存のもの」をしっかり知ること、自分の中にしっかり取り込むことだと受け止めました。 そして知的財産や権利に関する意識や知識もまた、新しい時代に私達が自分達の仕事の価値を下げない為にとても大切な武器となることを判りやすく伝えて下さいました。

これから世界も舞台に活躍を夢見るクリエーターにとって大切なのは、何を守り何を伝えていくのかをしっかり自分の意志で決めていく力。 それを援護射撃してくれるのが正しい法律の知識。

知財の話題を通して藤原先生が教えて下さったのは「クリエーターの自律」という大きなテーマだった様に私には思えました。
最後に印象に残った言葉は「何もしないという一番のリスク」…これはもうクリエーターのみならず、人としての生き方にも通じる気持ちの在り方だと感じました。

がっつり関西弁の藤原先生とは、講演の後、研究室で昼食を御一緒させて頂きながら、ざっくばらんに楽しい時間を共有させて頂きました…関西人の私にとっては至福の時で御座いました、はい。(^ ^)v

・・・皆さんは今「守・破・離」のどの段階にいますか?

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金澤