2009/10/31 土曜日

● 10月31日(土)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 22:00:10

今日も快晴。11時ホテルを出る。

11時30分、銀座のSHISEIDO GALLERYで「曹斐 Live in RMB City 」を観る。中国生まれのツァオ・フェイは、中国を代表する若手アーティスト。日本のアニメーションに子供の頃より強く影響を受け、その上に制作がなりたっている。いわゆるCGアニメーションで、日本のマンガ、アニメーションが世界の言葉になっていることを感じる。

2009_1031_01

午後1時、有楽町マリオン有楽町朝日ホールで開催の「世界美術大学学長サミット」に出席。武蔵野美術大学80周年を記念してのものである。冒頭の武蔵野美術大学学長甲田洋二氏の挨拶では「美術大学には、美術の他にデザイン、工芸があります。また大学の名前は、美術大学以外もあります。ここでは、美術大学と呼ぶことにお許しください。」とあった。とても大切なことで、納得。名古屋造形大学では、その呼称に強くビジョンを持っている。

基調講演は、シカゴ美術館附属美術大学総長のトニー・ジョーンズ氏。サミットのテーマ「美術大学の時代的目的、社会的意義と使命:生きる、をつくる。つくる、を生きる。」にしっかりと応えるポジティブで素晴らしい講演だった。

印象に残った言葉「アートは、国際的言語。デザインは国際的通貨の時代。」「今やアートやデザインは、周辺的文化ではなく、時代の中核をなしてきている。人間としての精神的欲求、魂である」「現在工芸分野は、衰退してきている。伝統、技術に対して尊敬を失いつつある、重要な社会問題である。深い懸念を感じる。手で造る仕事を軽視する社会に未来はない。」感動のメッセージの連続だった。

2009_1031_02

2時、つづいてシンポジウム。トニー・ジョーンズ氏ほか、中国美術学院副院長の宋建明氏、弘益大学校美術大学学長の崔棅勳氏、ヘルシンキ美術デザイン大学学長のヘレナ・ヒュバネン氏、ロンドン芸術大学副総長のウィル・ブリッジ氏、東京藝術大学副学長の北郷悟氏、多摩美術大学学長の清田義英氏、女子美術大学芸術学部長の小倉文子氏、東京造形大学学長の諏訪敦彦氏、日本大学芸術学部長の野田慶人氏、武蔵野美術大学学長の甲田洋二氏がパネリスト。

2009_1031_03

日本は、東京に集中させ、その選択に苦労が偲ばれる。何より美術系大学のネットワークの第一歩が築かれたことに大きな成果を見た。4時終了。

午後4時30分、武蔵野美術大学80周年記念式典。高井邦彦理事長挨拶、甲田洋二学長の挨拶、来賓祝辞の後、交友会代表挨拶。交友会会長は中島信也氏、昨年、今年とスーパーレクチャー講師で名古屋造形大学に来校、酒を交わし親しくさせていただいている。気合いの入った素晴らしいスピーチで会場から喝采の拍手が贈られた。さすが、決めるところはバチッと決める。

2009_1031_04

2009_1031_05

午後6時30分、会場を帝国ホテルに移して武蔵野美術大学80周年記念祝賀会。アート、デザイン業界なので、久しぶりにお会いする顔があり、楽しい宴であった。

2009_1031_06

8時終了、愛知県立芸術大学学長の磯見輝夫学長とともに名古屋へ戻る。

2009/10/30 金曜日

● 10月30日(金)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 22:00:53

11時過ぎの新幹線で東京へ。1時30分、六本木の森美術館で「アイ・ウェイウェイ展―何に因って」を観る。

2009_1030_01

アイ・ウェイウェイ(艾未未)は、現代中国を代表するクリエイターのひとり。美術、建築、デザイン、出版、展覧会企画など多岐の分野で活躍している。2008年の北京オリンピックスタジアム設計におけるヘルツォーク&ド・ムーロンとのコラボレーションによって国際的知名度を高めた。

今展では、立体、写真、ビデオ、インスタレーションなど新作を含む26点が紹介されている。興味深いのは、写真撮影OKで、動画、フラッシュ撮影、三脚撮影など禁止事項が細かく規定されている。もちろん営利目的は、認められない。展覧会から新たな情報発信が拡大していくことを、ポジティブに捉えなければならない時代に入ってきている。

2009_1030_03

2009_1030_04

2009_1030_02

作家:アイ・ウェイウェイ
この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利・改変禁止2.|日本」ライセンスでライセンスされています。

アイ・ウェイウェイの作品に対する考えが会場の壁にメッセージとして記されている。「コンテンポラリー・アートとは、何らかの形ではなく、社会における哲学である。」が印象深い言葉。

午後2時、同じ六本木の東京ミッドタウン・ガーデンにある21_21 DESIGN SIGHTで「THE OUTLINE 見えていない輪郭展」を観る。サブで「世界が信頼するプロダクトデザイナー、深澤直人。空気を撮る、広告写真界の第一人者、藤井保。」とある。なるほどという視点であり、輪郭が曖昧になってきているプロダクツに対してテーマを絞り込んだ点は大変興味深い。その大きな期待にしっかりと応える展覧会であったが、意外性がなく少々残念。

秋空に東京ミッドタウンのシンボルビルが美しくそびえている。

2009_1030_05

2009_1030_06

ミッドタウン・ガーデンの小さな川で、グラフィックデザイナーによる「瓦展」が開催されている。川の底に瓦が展示されており、おもしろい。

2009_1030_07

東京ミッドタウンガレリア3階のサントリー美術館で「美しの和紙 天平の昔から未来へ」を観る。和紙のあらゆる魅力を日本の生活文化を通して見せている。東大寺のお水取りに観音に捧げられる和紙の椿は、本当に美しい。また祈りの形として馴染みの祓い具なども、あらためて観てすごい造形性を秘めている。

2009_1030_10

地下鉄で銀座に移動。文具・事務用品の伊東屋で来年のシステム手帳用リフィルを買う。システム手帳は、デンマークうまれのTIME SYSTEMを21年使っている。伊東屋の赤いクリップ看板が大好きだ。パッケージも美しい。

2009_1030_08

2009_1030_09

少し移動、メゾンエルメス8階フォーラムで「大きいものと小さいものチャプター2/ジャン=ミッシェル・アルベロラ」展を観る。ジャンはアルジェリア生まれでフランス・パリ在住。落書きのような大きな壁面アートと、メトロのチケットなど日常の小さなものに描いたり、オブジェ化している。創作するということにものすごく自由の風を感じる。

クリエイションギャラリーG8とガーディアン・ガーデンで「タイムトンネルシリーズVol.29 原耕一アートディレクション展」を観る。

2009_1030_12

アメリカを強く感じさせる原のデザインや広告は、彼が1946年横浜生まれで米軍兵士やアメリカ文化に囲まれて育ったことによるようだ。ポップで強い、ちょっと照れくさそうな優しさを感じさせるかとおもうと、ポーンと放り出してしまい、観る人を戸惑わせるものがある。これだけ膨大な仕事をこなしてきて展覧会キャッチコピーの「もうちょっとだな」が嬉しい。

30分かけて地下鉄、バスで移動、午後6時、木場の東京都現代美術館で「レベッカ・ホルン 静かな叛乱 鴉と鯨の対話」展と「ラグジュアリー:ファッションの欲望」展のオープンニングレセプションに出席。

2009_1030_11

レベッカ・ホルンは、ドイツを代表する現代アーティスト。「身体機能の拡張」という視点からパフォーマンスを行い、そこで使われた様々な装置もアートとして提示している。眼に痛い鋭利な先端や、引っ掻かれるような音など全身を野生に甦らせるようにして鑑賞する。蛇のように伸びた細い金属の先がくちばしになっている「鴉」の作品が最高。

「ラグジュアリー:ファッションの欲望」展は、オープンニングからファッション業界らしき人で埋もれる感じ。ラグジュアリーは、贅沢という意味、いつの時代も、ファッションにおける最も強いコンセプトの位置を占めている。17世紀から現代までの「ラグジュアリー」を見せる展覧会である。

特別展示では、建築家の妹島和世による空間プロデュースで、川久保怜のコム・デ・ギャルソンの作品。さすがに美しく力強い。エントランス・スペース・プロジェクトではマンガ家の井上雄彦(いのうえたけひこ)、常設展示の特集展示では岡崎乾二郎、東京都現代美術館における「コンテンポラリーとは何か」を示している、おもしろい。もうちょっと交通の便が良ければもっと嬉しい。

銀座に戻り、リクルート・クリエイションギャラリーG8のディレクター大迫修三さんと飲む。「バーももこ」を紹介いただく、デザイン、イラストレーション業界のたまり場(いくつもあるが)、内装はすべて客のライブペインティング、想像を絶する。名古屋造形大学客員教授の久里洋二さんやタナカノリユキの壁画は、かなりリキが入っている。

2009_1030_13

2009_1030_14

2009_1030_15

ホテル着は、午前2時。なが~い展覧会三昧の一日だった。暴睡。

2009/10/29 木曜日

● 10月29日(木)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 22:30:49

午前10時、入試委員会。

昼休み、今日も秋晴れのいい天気、キャンパスを散歩。

外周道路北端の柿の実を洋画コース1年の学生がスケッチ。「あまりゴチョゴチョしていない景色が好きです」のコメント。

2009_1029_01

大草窯では、昨日火入れが済んで、つきっきりの窯の番。火を見ていると時間をたつのを忘れる。

2009_1029_02

2009_1029_03

南端の土手には薄(すすき)の穂が秋空に映えて美しい。薄の穂は花びらがなく、色もほとんど白で、花っぽくはないが秋の七草の1つ。秋の七草は、萩(はぎ)、桔梗(ききょう)、葛(くず)、撫子(なでしこ)、尾花(おばな)、女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)で、他の6つはいかにも花である。ちなみに尾花が薄、穂が尾っぽに見えることからそう呼ばれる。

2009_1029_04

花札の坊主も薄の花である。山影に細く描かれているのが薄、満月に忘れ去られそうなのが魅力。

2009_1029_05

4時30分、教授会。長引いて9時終了、それから大学院研究科会議。9時30分に終了したが、それから授業評価アンケートの提出、大学案内の打合せなどこなして11時、大学を出る。しかしまだまだ数名の教職員が頑張っている。

2009/10/28 水曜日

● 10月28日(水)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 22:30:19

午前10時50分、大学院での講義デザインマネージメント「私というデザイナー、アーティストを私というマネージャーが、どのようにマネージメントするか」という概念がなかなか掴めないようだ。

昼休み、キャンパスを散歩。北端の雑木林には、2本の柿の木がある。毎年美しい実りを見せてくれるが、渋柿である。一度かじってみたことがある。

2009_1028_01

大草窯(登り窯)では、火入れを待つ作品がぎっしり。夕方には火を入れる。60時間3日間、焼き続ける。

2009_1028_01a

2009_1028_01b

U8projects(名古屋造形大学石彫場コンテナ)では、和田典子”a night sticking”が開催中。形態よりも色彩が強く印象づけられる、タッチのスピード感も魅力的。

2009_1028_02

D-2、D-3 galleryでは、「つながり武多弘樹イラストひとり展」を開催中。武多君は、視覚伝達デザインコース4年生。似顔絵という領域に、独自のイラストレーションの魅力を付け加えている。大きな2つのギャラリーを力強く埋めるのは、ものすごいパワーが必要だ。

2009_1028_03

2009_1028_04

2009_1028_05

D-1 galleryでは、建築・空間デザインコース3年生の課題展「elementary school exhibition」を開催中。小学校の設計、コンセプトからプラン、図面、模型。小学校が教育のみならず、地域の問題として捉えさせている。

2009_1028_06

2009_1028_07

午後4時、京都精華大学の常務理事で副学長の坪内成晃さんと企画室の出口尚弘さんが来校、挨拶をする。名古屋造形大学「やさしい美術プロジェクト」の活動のコンセプトを取材し、社会貢献の実施現場を見学したいとの訪問。やさしい美術プロジェクトディレクターの高橋伸行准教授が応対。

大学を出て午後4時30分、大学と同じ小牧市にあるメナード美術館で「横山大観展」を観る。

2009_1028_08

いわゆる「大観の富士」も数点展示されているが、今展の見所は水墨画の大作「龍蛟躍四溟(りゅうこうしめいにおどる)」宮内庁三の丸尚蔵館所有。難しいタイトルだ。蛟はみずち、龍の子、四溟は四海。2匹の龍が四海で大暴れ、それを1匹の蛟がじっと観ている。2匹は番いの龍で、蛟はその子であろうか、ドラマチックで楽しい作品でもある。

コレクション展では、速水御舟の「黍ノ図(きびのず)」が最高。ただ黍に向かいあい写生する中に、おどろおどろしいまでの黍の生命感を溢れさせている。

2009/10/27 火曜日

● 10月27日(火)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 22:30:04

午前中、半田市景観アドバイザー。

午後1時、名古屋市瑞穂区の名古屋市博物館に「特別展 妙心寺 禅の心と美」を観に行く。ところが本日休館日、「何で?」

美術館、博物館の休館日は、月曜日。月曜日が祝祭日の場合は開館、スライドして火曜日が休館、従って今日は開館のはず。チラシやポスターに小さく「27日休館」となっているがやはり「何で?」

2時、知人に男の子の赤ちゃんが生まれたので、お祝いに絵本を贈るため久しぶりに千種区のメルヘンハウスに寄る。メルヘンハウスは、1973年に日本で初めての子どもの本専門店として誕生。絵本を中心に常に30000冊以上揃えている。東京青山のクレヨンハウス、三重県四日市のメリーゴーランドとともに人気のこどもの本屋さん。子どもが大切にされていて、こどもの笑顔が見える。http://www.meruhenhouse.co.jp/

2009_1027_01

2009_1027_02

久しぶりに三輪哲社長と話し、田島征三作品の中からアドバイスをもらいプレゼント絵本を決定、楽しい時間を過ごす。

カウンターでピンブローチが並んでおり、和田誠デザインのピンを追加ゲット。

2009_1027_03

夕方5時、西区則武新町のノリタケの森ギャラリーで「鈴木喜家 日本画展」を観る。鈴木さんは、名古屋造形大学教授で白士会会員として日本画壇で長く活躍している。

2009_1027_04

広大なギャラリースペースに大作が並んでいる。近年、たびたび中国に出かけ、その取材から風景画を描いている。「地韻」の作品タイトルに代表されるよう に、テーマは山々や樹々そのものではなく、それらを含むもっと大きなもののようだ。地球の声、あるいは自然の悲鳴、おどろおどろしいかに見える赤い色は命 の讃歌であり、引き裂かれる恐怖でもある。力強く腹に伝わって来て、大陸の動脈を観るようだ。

2009_1027_05

2009_1027_06

2009_1027_07

2009/10/26 月曜日

● 10月26日(月)小雨。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 22:00:59

午前10時50分、大学院ゼミ。午後0時15分、卒展広報ワーキング会議。

キャンパスの欅(けやき)の紅葉が、秋雨で美しい色を見せている。

2009_1026_01

2009_1026_02

2009_1026_03

午後3時、大学を出て名古屋へ。中区栄の長円寺会館で愛知芸術文化協会(ANET)理事会に出席。

2009/10/25 日曜日

● 10月25日(日)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 22:00:40

午前中、スポーツジムで体のケア。午後3時までオフィス(高北デザイン研究所)で仕事。

午後4時、名古屋市中村区のつちやホテルで「鈴木孝 詩 作品集」出版記念会発起人会に出席。日時、会場などの概要を決定。

2009_1025_01

鈴木孝さんは、詩人でフランス文学者、長く名古屋造形大学に勤務、現在名古屋造形大学名誉教授。この度554ページにおよぶ詩集を出版。文学関係、大学関係が中心になって出版記念パーティを開催の予定。

次ページへ »

Copyright© Nagoya Zokei University of Art & Design All Rights Reserved.