2009/3/31 火曜日

● 3月31日(火)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:00:15

午後1時、名古屋市中村区の同朋学園本部で「平成20年度退職辞令交付式」。午後3時、中区栄の松坂屋美術館で「片岡球子展」を観る。サブタイトルとして「追悼103歳 天に献げる地上の花」となっている。ふつう仰々しいばかりの言葉だが、球子先生にはふさわしく、何の違和感もない。大画業を残し、この地でも愛知県立芸術大学教授として美術界に鳴り響いた方。

それはともかく、今展は、若い頃からの日本画も展示されており、興味深い。球子先生は、若い頃より球子先生の絵である。「少し優しいかな」の印象はあるが、揺るぎない視線は同じだ。人物、特に晩年の面構シリーズ、富士、花、いずれも観るものに地肌を強く触れさせる豪快さだ。ちょろい観賞など、どやしつけられそうな迫力、おもしろさだ。

午後6時、中区栄、本町通りのケンジタキギャラリーで「トニー・クラッグ展」を観る。人物の顏をグニャリと回転、強烈な存在感は既知のものだが、いつ観てもドンと腹に来る。そのほかに版画が展示されているが、やはり彫刻のためのドローイングと思われる。インパクトの強い造形が脳裏に存在したまま版画を観ることになる。

2009/3/30 月曜日

● 3月30日(月)快晴。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:55

スカッとした天気、青空にA棟が映える、ミモザの黄色も美しい。

朝から、Dギャラリーで開催していた「桃美会賞展」搬出。展覧会の準備も活気があっていいが、搬出も充実の後の爽やかな空気が流れていて好きである。

午前10時30分、執行部会議。

午後3時、G棟竣工式。G-2、G-3 Galleryを中心に学生サロン、造形芸術センター、会議室などが予定されている。

竣工式の乾杯挨拶では「アートの力漲るキャンパスの拠点として、活発な活動を推進してまいります。」

午後4時、大学院研究科会議。5時30分、特別研究・プロジェクト算定会議。

2009/3/29 日曜日

● 3月29日(日)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:42

昨夜の大行事「造短感謝の集い」を無事終え、ものすごくリラックス気分。原稿仕事など終え、街に散歩に出かける。

名古屋市東区の東桜会館で「デザイン&伝統 栄木正敏 1971~2009自選展」を観る。栄木さんは、20年来の友人で日本を代表する陶磁器デザイナーである。世界各国での受賞、コレクションがあり、愛知県立芸術大学教授でもある。

クラフトからプロダクトデザイン、陶彫まで幅広い仕事をこなしてきているが、私は初期の頃から近作まで圧倒的にモダンで温もりのある食器が好きだ。会場には、私がかつて栄木さんの個展のためにデザインした2枚のB1ポスターも飾られている。

2009/3/28 土曜日

● 3月28日(土)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:24

午前10時より、オープンキャンパス「春のキャンパス見学会」。この時期のオープンキャンパスは、現高校2年生に向けて開催される。まだまだ大学選びには、余裕のある状況で、暖かい春のキャンパスを見学、いくつか関心のあるコースに相談、説明を聞くというもの。

相談会場の学生ホールの窓からは、例年より一週間ほど早い染井吉野(そめいよしの)が五分咲き。

1時30分、入試委員会。

夕方6時、名古屋市中区錦の名古屋ガーデンパレスへ。

7時より「造短42年感謝の集い 1967名古屋造形芸術短期大学→名古屋造形芸術大学短期大学部2009」を開催。これまで名古屋造形短大がお世話になってきた学園関係者、同窓会、父兄後援会等様々な方に集っていただき、名古屋造形短大最後の挨拶をする。全面的に学長責任を果たす場である。

司会は、短期大学部造形芸術課長の大橋基博教授。開会の辞が済んですぐ学長挨拶。ほぼ全文を紹介。

「本日は、造短42年、感謝の集いにご参集いただきまして、まことにありがとうございます。1967年名古屋造形芸術短期大学は、名古屋市中村区の稲葉地キャンパスに創立しました。早くから『造短』の愛称で親しまれました。途中から大学設立に伴い、大学名を変更して名古屋造形芸術大学短期大学部にいたしました。しかし42年間愛称は造短のままでした。3日前の3月25日、造短最後の卒業生を元気に送り出しました。募集停止が具体的に決定しましての、3年間、最後の造短をきちんと送り出していただきました教員、職員の方々に深く感謝申し上げます。

造短最後の卒展は、卒業生全員にご案内を差し上げ、多くの方にご高覧いただきました。また学生も最後の卒業生として、造短の名に応える素晴らしい卒業制作を作ってくれました。

さて、私が学長の立候補としてなったとき、マニュフェストに掲げましたひとつに、『造短存続の可能性の追求』がありました。既に学園の理事会では造短募集停止が決定していましたが、なんとか存続の道がないものか。徹底検証してみました。

残念ながら、毎年大きな赤字を抱え、支えてきました大学も厳しい大学間競争の中、四短の力をひとつにして大きな力とする道以外に選択はありませんでした。

20年前100万人近くあった短大の志願者が、今年は13万人しかいません。実に13%です。九州、北海道、東北などの地方では、まだ短大の志願者が相当数あるとのことで、恐らく中部では、10%を切ると思われます。そのあいだ、450名いた造短生が今年度は80名ほどになりました。

造短の教育成果、魅力だけではどうにもなりません。断腸の思いで募集停止を決定しました。造短を愛していただいた方々に、なんとも申し上げようがございません。ただ、ただここまでご支援いただきましたことを感謝申し上げるのみでございます。

改めまして、多くの方に感謝申し上げます。

まず、このような素晴らしい造短を創ろうという声を上げてくださった同朋学園、同朋学園なしでは、造短は生まれませんでした。

そして、その声に集まって、情熱を持って最初の造短創立に取り組んでいただきました方々、既に故人となられました諸先輩の教授陣、我妻碧宇先生、鬼頭篁先生、市野長之介先生、西村千太郎先生、野水信先生、山口実先生、狭間寿郎先生、平岩俊郎先生、松本政雄先生、ありがとうございました。

造短の名前を高めていただいた、1期生から42期生の学生全員。卒業後も名古屋造形同窓会として造短を応援していただきました。

在籍の学生を常にあたたかく支援いただきました父兄後援会の方々、小牧キャンパスに移ってからは、桃美会という名前でした。

42年間、造短で教育研究に携わっていただきました、教員の皆さま、特に非常勤のお立場にも関わらず、造短のためにひたすら学生を面倒みていただきましたこと、深く感謝いたします。

また、造短の教育・研究の多岐にわたりフォローしていただきました職員の皆さま。造短の卒業生をの活躍にエールを贈っていただけました、企業の皆さま、美術界、デザイン界の皆さま。ありがとうございました。

最後に、大学を出たばかりの何もわかっていない私を採用してくださり、育てていただきました造短に私個人として、感謝申しあげたいと思います。ありがとうございました。

今後は、造短スピリットを名古屋造形大学に伝え、卒業生の方から、社会から、「造短らしさ」生きているねと言っていただけるよう、強い覚悟でいます。42年間、誠にありがとうございました。」

名古屋造形同窓会会長片山光圓氏の挨拶。

続いて、造短42年を閉じるにあたって、刊行された造短42年史「造短で出会った人たち 1967名古屋造形芸術短期大学→名古屋造形芸術大学短期大学部2009」編集に熱心に携わっていただいた森田紘教授が、その出版までの流れ、苦労、編集への思いを語る。また卒業生はじめ同窓会の大きな協力への感謝を述べる。

森田教授の紹介で、編集デザインに全力を尽くしていただいた卒業生の伊藤嘉津郎さんがデザインに込めた思いを語る。

「造短で出会った人たち」は、造短42年史を資料として収録、主は、造短の卒業生、教員等の造短への熱い思いのエッセイで綴られている。また、名古屋市中村区稲葉地キャンパス時代と現在の小牧キャンパス時代に分けて、卒業生に座談会としてキャンパスを振り返っていただいている。

元名古屋造形大学学長、名誉教授、現豊田市美術館館長の寺光彦氏による乾杯。会場は一気になごみの大同窓会、160名の参加者が造短の想い出に花咲かせている。

途中、品川誠教授、鈴木喜家教授、鈴木孝名誉教授、加藤松雄名誉教授、加藤恵子卒業生らの挨拶。岡田憲久教授の「はじまりの広場」紹介。そこに石彫を記念に制作していただいた堀義幸卒業生のコメント。多くの人がステージに上がりパーティを盛り上げる。

最後は、同朋学園理事長小島隆治氏の感謝の挨拶で締めくくる。すぐ、出口に立ち、本日の参加者を全員見送る。みな笑顔で「ありがとう」「今日は来て良かった」「名古屋造形大学頑張ってね」のあたたかい声をかけてくださった。熱い涙が溢れた。

2009/3/27 金曜日

● 3月27日(金)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:21

午後3時、名古屋市中村区同朋学園本部で理事会。6時30分、人事委員会。7時所属長会議。

7時40分、タクシーで名古屋駅西の居酒屋「日本海庄や」へ直行。年度末恒例の名古屋造形大学事務局歓送別会に大幅遅刻出席。事務局人事は、学園レベルで行われ、毎年入れ替わりがある。

会場は既に大盛り上がり、宴会の途中参加はつらいものがあるが、公務での遅刻故みなあたたかい。「学長ご苦労さま、まあいっぱい」がつぎつぎ現れて、たちまち宴会の渦へ。こういう会は、とにかく楽しいことが一番。

2009/3/26 木曜日

● 3月26日(木)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:00

午前10時、半田市役所にて「平成20年度第1回半田市景観審議会」に出席。私は会長を務めていて、議長を兼任。

午後大学へ、このところ卒業式などのイベントが多く、学長執務仕事(主に印鑑を押す仕事)が山積み。

午後3時、ちょっと休憩、キャンパスを散歩。キャンパス南端の植物見本園では、あちこちで花が咲いている。

連翹は、日本原産もあるようだが、私たちが公園などでみかけるものは中国原産のもの。蓮翹の名はいかにも中国という感じがして、中国原産が納得いく。木の黄色い花というのは、あまり日本で愛でることが少ないように思う、また中国では、赤とともに黄は高貴な色として好まれており、蓮翹が中国イメージと重なるのかも知れない。

そのほか、小さな鐘がぶら下がっているような日向水木(ひゅうがみずき)、黄色い線香花火のような山茱萸(さんしゅゆ)、いずれも黄色、A棟前のミモザといい、この時期の春告げ天使は黄色の翼を持っている。

2009/3/25 水曜日

● 3月25日(水)雨のち晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:36

本日卒業式。しかし朝から細い雨が降っている。9時30分大学、学園関係者、名誉教授、桃美会(父兄後援会)、同窓会の方々を迎え挨拶をする。

午前10時、江本菜穂子学務部長により「開式のことば」、つづいて「名古屋造形大学学位記授与」「名古屋造形大学短期大学部学位記授与」「大学院学位記授与」卒業証書の授与である。各コースの担当教授が一人一人学生の名前を読み上げていく。私は一人一人の誇らしげな顔を嬉しく見渡していく。代表者に証書を読み上げて授与する時は感動である、学長冥利に尽きる。

10時30分、学長挨拶、学長としての大仕事。

「ご卒業、ご修了おめでとうございます。・・・この厳粛な雰囲気の中に一人ひとりの内側から生まれてくるパワーを感じます。そのパワーは、あの1ヶ月前の熱い卒展に感じたものと同じです。このパワーは、どこからくるのでしょうか。それは、作品制作に費やす長い時間の中から生まれます。うまくいかない、時間がない、制作費が足りない、体調が芳しくない、様々な苦しみがあったと思います。そのような時間の中で生まれてくる造形力、それが今みんなから感じられるパワーです。一人一人の造形力が造り出したアートやデザイン、自分に力を与えてくれたアートやデザイン。これから社会に出て、多くの人に元気や幸せを与えてください。アートやデザインはそういう力を持っています。学生生活で獲得した、最も大きな価値、それはものづくりを通して得た『生きる力』です。その力が、多くの力がこの式場に満ちていることを感じています。・・・また大学へも遊びにきてください。後輩に元気を与えてください。お元気で、健康に充分気をつけてください。」

来賓の言葉、記念品目録贈呈、桃美会賞授与、来賓の紹介、祝電披露、恩徳讃唱和と進み、「閉式の言葉」。

終了後、雨の上がったキャンパスに出て、短期大学部、学科、大学院別に記念撮影。スーツ、ドレス、着物袴姿で学生の顔もひときわ明るい。

午後0時30分、キャンパス中央に新しく設置した「はじまりの広場」除幕式。はじまりの広場は、キャンパスの中央東、D棟前にこれまで使用してきた名古屋造形芸術短期大学と名古屋造形芸術大学の2つの門柱を移設、名古屋造形のたくさんの「はじまり」を記念、記憶に留める広場を作った。設計は岡田憲久教授、石彫は名古屋造形出身の堀義幸さんにお願いをした。短期大学部桃美会、大学桃美会の両父兄後援会の寄贈による。

歓声のもと序幕が行われた。御影石の美しい石肌がダイナミックな曲線を描きその同形状がもう一方の裏面を形成している。重厚感を持ちながらスライドする軽やかさを持ち合わせている。欅の繁る頃、学生たちがここで楽しそうにお弁当を食べる姿が目に浮かぶ。

午後2時、ホテルプラザ勝川で卒業パーティ。山本正英造形学部長が司会、「開会の辞」。再び挨拶「今日の卒業式はお話したいこと思いっきり話せました。今申し上げたいことは一つ、みんなが名古屋造形大学を母校と呼べる素晴らしい大学にします。」

研究室職員によりお祝いの言葉。山本学部長による「乾杯」。会食、皆ものすごい食欲である。

3時20分、江本菜穂子教授と伊藤豊嗣教授の司会で恒例ビンゴゲーム、大学からの最後のプレゼント。どんどん盛り上がって行く。

「これで賞品は、終了です。」一気に盛り下がる。「しかしもう1つチャンスがあります。学長からの版画作品のプレゼントです。学長とのジャンケンで勝ち残った人にプレゼントで~す。」と江本教授。再び一気に盛り上がる。学生の笑顔は何より嬉しい。3時50分終了。

午後4時、ホテルすぐ隣のルネックビル3階ギャラリーで「打田宗平のののアート展」を観る。

打田君は、名古屋造形大学大学院1年洋画専攻、夏休みも黙々と描く高い集中力を持っている。このところの充実を個展という形で発表。「ののの」は、筆の動きが生み出すタッチが「の」に似ているところから生まれた。空間の捉え方に大きな進化がみられ、それが風景画に留まることなく、静物画に表現されてきていることがすごい。

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