2009/2/28 土曜日

● 2月28日(土)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:18

午前10時30分、大学。次週は休暇を取るので、執務をできるだけ片づけておきたいので出校。午後2時、大学を出る。

夕方6時、中区栄広小路沿いにある名古屋造形大学 ART & DESIGN 実験室LABOXで「IN-ING 2009 斉藤大二」展を観る。IN-ING 2009は、名古屋造形大学大学院生の現在進行形を見せる実験展で、2月10日より3月22日まで6つの展覧会が連続で開催される。

斉藤君は、学部時代よりよく作品を観ているが、いろいろ多様なチャレンジを続けている。今展もモチーフは、様々なものが描かれている。しかし、会場に入ったとたんに作品から楽しい筆のタッチが聞こえて来そうだった。斉藤君はそのことについて「今回は、筆がどんどん動いて行った」と表現しているが、観るものに伝わるリズムというものを見つけつつあるのかも知れない。

2009/2/27 金曜日

● 2月27日(金)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:44

午後1時、名古屋市中村区の学園本部で人事委員会。2時、所属長会議。3時20分、常任理事会。7時過ぎ終了。

帰宅途中、名古屋テレビ塔のライトアップが冬の黒と美しい対比をなしている。

★ BOOK IMPRESSION 25
西穂梓著「光源氏になった皇子たち」郁朋社発行

副題に「源高明と章明親王の場合」とあるように、平安時代の史実に基づいて書かれた歴史小説。

「野宮で密通した伊勢斎王」醍醐天皇の息子章明親王の娘済子が、女王という高貴な身分にあってなぜこのような数奇な運命を辿ることになったのか。筆者がこの小説を書くことのきっかけとしている。そして伊勢斎王つまり済子は、源氏物語の著者紫式部の又従姉妹であり、住まいも隣どうしであった。

「野宮で密通」の真実を辿ることは、そのまま源氏物語の裏側にある史実に近づくことになる。光源氏のモデルとなったと思われる醍醐帝の息子高明と章明、小説は天皇継承による権力争いに巻き込まれた悲劇の主人公の二人をクローズアップする。

圧巻は、源高明を政界から引き下ろすことになった安和の変と伊勢斎王の密通に端を発して出家することになる花山帝、藤原一族の陰謀。雅な平安王朝の裏で繰り広げられた醜い争い。平安時代を現代に甦らせた至極の一冊。

2009/2/26 木曜日

● 2月26日(木)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:26

珍しく終日オフィスワーク。貯まった原稿、デザインを片づける。

★ 看板ウオッチング23

「麦酒を売る酒屋」

酒屋の佇まいというのは、遠方より確認しやすい姿である。

古くは取り扱っている清酒の銘柄の看板、一畳もあろうかとう厚い板に木彫りし、金、墨、緑青など塗装したものを掲げていた。今も古くからの町に見かけることもある。現在は、アサヒビール、サッポロビール、キリンビールなど樹脂でできたビール看板が主で、店先は殆どビールや清涼飲料水の自動販売機で埋まっている。

国道1号線を三重県の方から来て、愛知県に入ったところに一軒の酒屋さんがある。美しい檜造りの建物で、「売らんかな」の商い魂をぐっと押さえたシンプルな看板が2つ、その名も酒と麦酒。美しい木彫りの看板である。

麦酒と書いてビールと読ませる、清酒の米からの酒に対して、明治時代ヨーロッパからやって来たビールを麦からできた酒とネーミング。新しいばかりが売りコンセプトではない。ホッと安心させる本物の酒を扱っている。店主の人柄が偲ばれる。

2009/2/25 水曜日

● 2月25日(水)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:15

本日大学院2期入試、朝から大学へ。

午前11時、新築のG棟サイン関係最終打合せ、基本打合せの後現場へ。ヘルメットを被って中に入る、ワクワクする。イメージしていたものよりは、スケールが大きい。ロビー空間より美濃の連山が覗いている。引いて観るとその容姿がさらに美しく菩提樹との映りがとてもいい。

午後1時、大学院受験生面接。3時、大学院合格判定研究科会議。6時まで執務。

2009/2/24 火曜日

● 2月24日(火)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:49

午前中、半田市景観アドバイザー。知多半島は冬の小雨で冷たい。

午後1時前、名古屋市東区泉のスペースプリズムで「猫展13」を観る。名古屋造形の卒業生、教員が多く出品している。

足立ゆうじさんは、水彩のタッチに猫のポーズが小憎らしい、しっぽがかわいい。

石本真裕子さんは、後ろ向きの猫、わがままな猫の無愛想さがよく表れている。

市瀬光代さんの猫は和紙を貼った郷土玩具風。

馬場陽子さんは、バッグとネックレス、猫のシルエットがかわいい。

三浦均さんは、名画のパロディ、猫は何にも変身する。

村田直哉さんは、歌舞く猫。

山口まち子さんは、ペーパークラフト。デスクのそばになごみ。

午後1時40分、大学へ。はじまりの広場工事現場では、旧門柱と堀義幸さんの石彫ベンチを設置中。やはり現場はクリエイティブだ。巨大クレーンが工事の大きさを見せている。

午後3時、執行部会議。この時期、議題山積み、午後6時終了。執務をこなし7時30分大学を出る。雨が暖かになってきている。

2009/2/23 月曜日

● 2月23日(月)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:24

午前11時、短大部教授会。午後1時、入試委員会。午後2時、教員選考委員会。

午後3時、会議を終えて岡田憲久教授とキャンパスを散歩。岡田先生に設計デザインを依頼した「はじまりの広場」の工事がいよいよ大詰め。

はじまりの広場は、キャンパスの中央北にこれまで使用してきた名古屋造形芸術短期大学と名古屋造形芸術大学の2つの門柱を移設、名古屋造形のたくさんの「はじまり」を記念、記憶に留める広場を作ろうとするもの。

石彫場では、はじまりの広場に設置するベンチを兼ねた石彫を卒業生の堀義幸さんが制作中。明日の設置に今夜は徹夜とのこと。御影石の美しい石肌がダイナミックな曲線を描きその同形状がもう一方の裏面を形成している。重厚感を持ちながらスライドする軽やかさを持ち合わせている。完成が楽しみ。

すぐそばの桜が蕾を膨らませている。

午後3時30分、判定教授会つづいて合同教授会。夜8時終了。

2009/2/22 日曜日

● 2月22日(日)曇り。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:02

午前11時、名古屋栄三越で「田淵俊夫展」を観る。画業40年東京芸術大学退任記念と添えられ、初期作品から大本山永平寺・鶴岡八幡宮への奉納襖絵まで代表作56点が展示されている。

永平寺襖絵は、NHK新日曜美術館で紹介され感動した、田淵ファンの私は見逃せない展覧会。天才だと思っていたが、初期作品を拝見してその凡庸さにむしろ大変嬉しかった。努力の人がその才能を自ら芽吹かせたのだと知る。墨彩による枝垂れ桜は、最高。

正午、愛知県美術館ギャラリーの「第16回名古屋造形大学卒展 第5回大学院修了展」へ。卒展最終日で朝から多くの来客があると聞き、テンションが上がる。既に例年の入場者数を大幅に更新している。

午後1時、日本画家で名古屋造形大学客員教授の上村淳之先生がお見えになり、日本画の卒展会場で講評会を行なっていただいた。いつもながら、やさしく厳しくユーモア溢れる講評に、学生以外の観覧の方も足を止め聴き入っていた。

午後3時30分、5時の終了に近づいて入場者はピークになる。一番人気のデジタルメディアデザインの展示室では、100人以上が入り、展覧会場というよりまるでテーマパークのようだ。作品発表という視点にエンターテイメントが加わって、「楽しい」の声が溢れている。

4時50分、終了前に同センター10階のレストラン「ウルフギャングパック」へ。卒展と同時開催で愛知県芸術文化センター内あちこち開催された「新進アーティストの発見inあいちARTS CHALLENGE 2009」懇親会に出席。

会は、美術の他音楽、舞踊も含んでおり、年齢も20代からずっと上まで、楽しいパーティだった。名古屋造形大学スーパーレクチャーでお呼びしたコンテンポラリーダンサーの平山素子さんと久しぶりにお会いし親交を深める。

6時、パーティを抜け8階の卒展会場へ。搬出半ば「お疲れさま~」の声をかけながら取材。2週間の卒展が終わった、祭りの後の淋しさだ。

★ 卒展観覧記

産業・工芸デザインコースの岩下知姫(いわしたさき)さんは、臈纈染めによる大作「鱗」を出品。染色技法を屈指してその魅力をふんだんに見せている。臈纈染め固有の海底の表現に注目。

視覚伝達デザインコースの須川浩平(すがわこうへい)君は、2009年度版「漢字る日めくりカレンダー」のデザイン。365点の漢字による擬音表現は、見始めるとついつい全部観てしまうという誘惑にかられる。デザインにコツコツというアプローチがあることを再確認。

産業・工芸デザインコースの村田新悟(むらたしんご)君の「Scarab」は、駅前など特に混雑する都市に対する提案で、形態する移動装置、新しい自転車の模索といえようか。ファッショナブルで楽しいことが、新しいライフスタイルとなることを感じさせてくれる。

大学院工芸の中園義光(なかぞのよしみつ)君は、ceramics furniture「つくえ。」「いす。」「ぜん。」を制作。その存在感は、機能を越えて精神性に届いてくる。

洋画コース藤井宏明(ふじいひろあき)君の「私は私という死すべき存在に対して一体何ができるのだろうか」のタブロー。生死、肉体と心、表現力を越えて観る者に問いかける。

視覚伝達デザインコース・デジタルメディアクラスの牧野ゆきの(まきのゆきの)さんは、「エコな画像投稿掲示板サイトの提案」。サイトのあり方は、社会問題にまで発展しているが、サイト自身のもんだいではなく、そのすばらしいシステムに応える私たちの人間としての力の問題である。気持ちの良い提案である。

産業・工芸デザインコースの木場仁美(こばひとみ)さんの「あぶく」は、壁にそのタイトルのままあぶくを楽しく設置。テグスを染めて、アッといういい落とし所を持った作品。いいなあ。

大学院メディアアートの楊珪宋(ようけいそう)さんは、巨大な機会仕掛けによる作品「スピン・オフ」を発表。妊婦の体が左右に揺られ、観る者に心と体から強いショックを与える。制止すると生命を通した身体を考える時間が与えられる。

次ページへ »

Copyright© Nagoya Zokei University of Art & Design All Rights Reserved.